振動工学特論

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 振動工学特論
科目番号 202116 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学専攻(機械工学コース)(2023年度以前入学者) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 橋本 良夫

到達目標

1.Lagrangeの運動方程式を用いて多自由度系の運動方程式を導き出すことができる。
2.簡単な多自由度系の自由振動の式から固有振動数と固有モードを求めることができる。
3.簡単な多自由度系の強制振動問題をモード法を用いて解くことができる。
4.多自由度系の過渡応答を計算するために直接法のプログラムを作ることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1Lagrangeの運動方程式を用いて,少々複雑な多自由度系の運動方程式を導き出すことができるLagrangeの運動方程式を用いて,簡単な多自由度系の運動方程式を導き出すことができるLagrangeの運動方程式を用いて,簡単な多自由度系の運動方程式を導き出すことができない
評価項目2簡単な非線形多自由度系の自由振動の式を線形化し固有振動数と固有モードを求めることができる簡単な線形多自由度系の自由振動の式から固有振動数と固有モードを求めることができる簡単な線形多自由度系の自由振動の式から固有振動数と固有モードを求めることができない
評価項目3多自由度系の過渡応答を計算するためにモード法を用いたプログラムを作ることができる簡単な多自由度系の過渡応答をモード法を用いて計算することができる簡単な多自由度系の過渡応答をモード法を用いて計算することができない
評価項目4多自由度系の過渡応答を計算するために直接法のプログラムを作ることができる多自由度系の過渡応答を直接法のプログラムを用いて計算することができる。多自由度系の過渡応答を直接法のプログラムを用いて計算することができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
多自由度系の運動方程式をLagrangeの運動方程式を用いて導き出す方法を習得し,振動解析の基礎となる固有振動数,固有モード,モードの直交性を理解し,固有値・固有ベクトル,周波数応答およびモード法・直接法を用いた過渡応答の計算法を学ぶ。
 この科目は企業で航空機の振動解析を担当していた教員が,その経験を活かして,振動解析の基礎である固有値計算,応答計算手法等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
 講義形式で授業を行いながら,与えられた演習問題に対してプログラミングを作成し問題を解くことによって理解を深める。
自学自習時間に相当する課題を出題する。
 この科目は学修単位科目のため,事後学習として3回程度のレポートを課します。
注意点:
提出遅れの課題レポートについては,評価点から20%を減点する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
一自由度系の復習
一自由度系の固有振動数と応答が計算できる
2週 二自由度系の自由振動
一般化固有値問題
二自由度系の固有振動数と固有モードを求めることができる
3週 二自由度系の固有値問題の演習
剛体モード
拘束がないときに現れる剛体モードを正しく理解している
4週 Lagrangeの運動方程式
Lagrangeの運動方程式を用いて簡単な系の運動方程式を求めることができる
5週 調和加振時の一自由度系の応答 調和加振時の一自由度系の応答を計算できる
6週 二自由度系の周波数応答 調和加振時の二自由度系の応答を計算できる
7週 固有モードの直交性
逆反復法による固有モードの計算
固有モードの直交性を導くことができる
逆反復法で一次モードを求めることができる
8週 逆反復法の収束と高次モードの計算法 逆反復法が一次モードに収束することを理解し,それを高次モードの計算に応用できる
2ndQ
9週 有限要素法を用いた弦とはりの固有値問題 有限要素法を用いて弦とはりの固有振動数,固有モードを計算し解析解と比較することができる
10週 連続体の固有値問題
連続体としての弦やはりの固有値問題を解くことができる
11週 モード法による多自由度系の過渡応答計算 モード法を用いて,一般化座標に関する運動方程式を求め,それを解くことができる
12週 モード法によるはりの過渡応答の計算 有限要素法で求めたはりの固有モードを用いて,過渡応答を計算することができる
13週 直接法による過渡応答の計算 直接法による過渡応答計算プログラムを作成し過渡応答を計算することができる
14週 直接法によるはりの過渡応答の計算 直接法を用いてはりの過渡応答を計算することができる
15週 強制変位問題の計算法 強制変位が与えられたときの過渡応答を直接法で計算することができる
16週 前期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100