概要:
機械技術者として必要なエネルギー工学に関して幅広く学習する.
この科目は企業でエネルギー機器の設計・開発を担当していた教員が、その経験を活かし、エネルギー機器の基礎理論,開発手法等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
各項目に対応する教科書および参考書を用いた講義を中心とし,各種工学的計算手法を習得させる.また理解促進のため,適宜演習および小テスト,レポートを実施する.
学習項目(1)~(6)について試験期毎に定期試験(70%),レポート(30%)により評価する。二回の試験期の得点を平均し,合格判定水準を満たしているか判断する。
注意点:
・ 力学,熱工学,流体工学,半導体工学基礎等で学んだ基礎事項については各自復習してから授業に臨むこと
・ 本科目は学修単位の科目であるため,受講にあたっては講義時間に加え2倍量の自学自習(レポート作成)を要求する
・出版事情により教科書が入手できない場合,代替書籍を指定する場合がある
・学生の英語力向上のため,授業および試験に英語を取り入れる場合がある
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス エネルギー工学概論(1) 単位系の復習 |
・各種工学系単位を変換することができる ・エネルギーの変換,貯蔵,輸送を説明できる
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2週 |
エネルギー工学概論(2) エネルギー変換マップ |
・各種工学系単位を変換することができる ・エネルギーの変換,貯蔵,輸送を説明できる
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3週 |
6種類のエネルギー(1) 力学エネルギー |
・6種のエネルギー形態を説明できる ・6種類のエネルギーの工学的計算ができる
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4週 |
6種類のエネルギー(2) 熱エネルギー |
・6種のエネルギー形態を説明できる ・6種類のエネルギーの工学的計算ができる
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5週 |
6種類のエネルギー(3) 化学エネルギー |
・6種のエネルギー形態を説明できる ・6種類のエネルギーの工学的計算ができる
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6週 |
6種類のエネルギー(4) 電磁,光エネルギー |
・6種のエネルギー形態を説明できる ・6種類のエネルギーの工学的計算ができる
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7週 |
6種類のエネルギー(5) 核エネルギー |
・6種のエネルギー形態を説明できる ・6種類のエネルギーの工学的計算ができる
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8週 |
前期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
試験答案の返却および解説 次世代型発電方式1 熱電発電の原理(1) |
・熱電発電の原理が説明できる ・熱電発電における工学的計算ができる
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10週 |
次世代型発電方式1 熱電発電の原理(2) |
・熱電発電の原理が説明できる ・熱電発電における工学的計算ができる
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11週 |
次世代型発電方式1 熱電発電の応用(1) |
・熱電発電の原理が説明できる ・熱電発電における工学的計算ができる
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12週 |
次世代型発電方式1 熱電発電の応用(2) |
・熱電発電の原理が説明できる ・熱電発電における工学的計算ができる
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13週 |
次世代型発電方式2 次世代型発電方式3 |
・燃料電池の原理が説明できる ・太陽光発電の原理が説明できる
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14週 |
エネルギーの評価指標(1) 評価指標 |
・エネルギーの評価指標について説明できる ・LCA評価法による各種の試算ができる
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15週 |
エネルギーの評価指標(2) ライフサイクルアセスメント(LCA) |
・エネルギーの評価指標について説明できる ・LCA評価法による各種の試算ができる
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16週 |
後期期末試験 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 5 | |
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 5 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 5 | |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 5 | |
動力の意味を理解し、計算できる。 | 5 | |
熱流体 | 流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。 | 5 | |
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。 | 5 | |
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。 | 5 | |
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。 | 5 | |
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。 | 5 | |
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。 | 5 | |
熱力学の第一法則を説明できる。 | 5 | |
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。 | 5 | |
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。 | 5 | |
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。 | 5 | |
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。 | 5 | |
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。 | 5 | |
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。 | 5 | |
熱力学の第二法則を説明できる。 | 5 | |
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。 | 5 | |
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。 | 5 | |
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。 | 5 | |
サイクルをT-s線図で表現できる。 | 5 | |