概要:
現在使用されている家電製品や自動車などの機械製品は,いろいろな材料から作られた部品から構成されている。各部品は荷重により壊れたり,想定以上に変形してしまわないよう,【適切な材料の選択】と,【適切な形状の設計】が行われている。この科目では,部品の最適な設計を行う基礎として,“応力”を基本とした部品の負荷と変形を解析する手法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
1.配布資料による,要点の解説。
2.グループワークにより関連する課題を実施。
3.小テストにより理解度を確認。
注意点:
小テストの実施や,授業の配布資料,試験範囲の電子掲示は,Office365を利用する。
https://kosenjp.sharepoint.com/sites/MEofNITKC
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
第1章 応力とひずみ 1.1 材料力学について 1.2 材料にかかる荷重;荷重の伝達 1.3 材料の変形 1.4 引張応力・圧縮応力とひずみ 1.7 荷重の種類 |
部材における変形の種類を説明できる。 単純引張における応力とひずみを計算できる。
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2週 |
第1章 応力とひずみ 1.5 せん断変形の場合の応力とひずみ 1.6 断面の位置による応力の変化 |
せん断変形における応力とひずみを説明できる。 単純引張における任意断面の応力を計算できる。
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3週 |
第2章 応力とひずみの関係 2.1 フックの法則 2.5 ポアソン比 |
フックの法則を用いて,応力やひずみ,伸びを計算できる。 ポアソン比を用いて,荷重に対して垂直な方向の変形を計算できる。
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4週 |
第2章 応力とひずみの関係 2.2 応力-ひずみ曲線 2.3 応力-ひずみ曲線の形 2.4 使用応力と安全係数 |
応力-ひずみ曲線における,加工硬化や降伏応力,引張強さを説明できる。 許容応力と安全率を説明でき,部品の設計に利用できる。
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5週 |
第2章 応力とひずみの関係 練習問題 |
断面が変化する部材に発生する応力を計算できる。
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6週 |
第3章 いろいろな要因による応力の発生 3.1 熱応力 |
静定問題と,不静定問題の違いを説明できる。 温度変化によって材料に生じる応力とひずみを計算できる。
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7週 |
第3章 いろいろな要因による応力の発生 3.2 自重による応力 |
自重により生じる応力とひずみを計算できる。
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8週 |
第1章,第2章,第3章 練習問題 |
棒材の引張に関する各種問題を解くことができる。
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
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10週 |
第3章 いろいろな要因による応力の発生 3.3 衝撃荷重によって生じる応力 3.4 応力集中 3.5 内圧による応力の発生,圧力容器に生じる応力 |
温度変化によって材料に生じる応力とひずみを計算できる。 自重により生じる応力とひずみを計算できる。
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11週 |
第4章 ねじり 4.1 ねじりによる丸軸の変形 |
ねじりモーメント(トルク)を説明できる。 ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。
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12週 |
第4章 ねじり 4.1 ねじりによる丸軸の変形 |
丸棒および中空丸棒について,断面二次極モーメントを計算できる。 丸棒および中空丸棒について,極断面係数を計算できる。 極断面係数を用いて,せん断応力を計算できる。
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13週 |
第4章 ねじり 4.1 ねじりによる丸軸の変形 |
ねじり剛性を説明できる 軸のねじれ角を計算できる。
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14週 |
第4章 ねじり 4.2 動力を伝達する軸の場合 |
動力とトルクの関係を説明できる。 動力を伝える軸の強度設計ができる。
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15週 |
第3章,第4章 練習問題 |
自重や熱による応力や,丸棒のねじりに関する各種問題を解くことができる。
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16週 |
前期末試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
第5章 曲げ 5.1 はり 5.2 はりの種類と支持の方法 |
梁の定義を説明できる。 任意の梁の支点に対して支点反力を定義し,図示することができる。 任意の分布荷重を集中荷重に読み替えることができる。
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2週 |
第5章 曲げ 5.3 反力の計算 |
力のつり合いと,モーメントのつり合いから,任意の梁の支点反力を計算できる。
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3週 |
第5章 曲げ 5.4 せん断力と曲げモーメント |
梁の一部分に関する自由体図(Free Body Diagram)を作図できる。 自由体図における分布荷重を,集中荷重に読み替えることができ,作図できる。 自由体図の断面に,断面力であるせん断力と曲げモーメントを定義し,図示できる。
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4週 |
第5章 曲げ 5.5 せん断力線図と曲げモーメント線図 |
梁から自由体図を作図し,力のつり合いからせん断力を計算できる。 各地点におけるせん断力を可視化した,せん断力線図(Shearing Force Diagram)を作図できる。
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5週 |
第5章 曲げ 5.5 せん断力線図と曲げモーメント線図 |
梁から自由体図を作図し,モーメントのつり合いから曲げモーメントを計算できる。 各地点における曲げモーメントを可視化した,曲げモーメント線図(Bending Moment Diagram)を作図できる。
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6週 |
第5章 曲げ 5.6~8,練習問題 |
梁の断面力に関する各種問題を解くことができる。
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7週 |
第5章 曲げ 5.6~8,練習問題 |
複雑な荷重を受ける梁について,せんだん力線図と曲げモーメント線図を作図できる。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
第6章 はりに生じる応力とたわみ 6.1 はりの変形 6.4 図心と断面2次モーメントの計算 |
梁の断面に関する断面1次モーメントを計算できる。 断面の図心の位置を計算できる。
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10週 |
第6章 はりに生じる応力とたわみ 6.4 図心と断面2次モーメントの計算 |
長方形などの図形を組み合わせた断面の断面1次モーメントおよび図心の位置を計算できる。
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11週 |
第6章 はりに生じる応力とたわみ 6.3 曲げモーメントと応力 6.4 図心と断面2次モーメントの計算 |
断面二次モーメントを定義式から計算できる。
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12週 |
第6章 はりに生じる応力とたわみ 6.5 断面係数の意味 |
断面係数を用いて,はりに生じる曲げ応力とその分布を計算できる。
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13週 |
第6章 はりに生じる応力とたわみ 6.6 はりのいろいろな断面形状 |
並行軸の定理を用いて,単純な図形あるいはその組み合わせによる断面の断面係数を計算することができる。
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14週 |
第6章 はりに生じる応力とたわみ 6.6 はりのいろいろな断面形状 |
円形断面の断面2次モーメントを計算できる。 断面2次極モーメントおよび断面2次モーメントの違いと関係を説明できる。
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15週 |
第6章 はりに生じる応力とたわみ 練習問題 |
曲げ応力に関する各種問題を解くことができる。
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16週 |
後期末試験 |
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