応用数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用数学Ⅱ
科目番号 201303 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械電子工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 佐藤志保ら,「新応用数学」,大日本図書, ISBN 978-4-477-02716-6
担当教員 嶋﨑 真一

到達目標

目標1:ラプラス変換の定義を理解し,各種関数に対して基本的演算を行うことができる。
目標2: 一階線形常微分方程式をラプラス変換/逆変換を用いて解くことができる。
目標3:フーリエ級数の定義を理解し,基本的演算を行うことができる。
目標4:フーリエ変換の定義を理解し,基本的演算を行うことができる。
目標5:複素数の基本的な演算を行うことができる。
目標6:複素解析を用いて積分を計算することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ラプラス変換ラプラス変換の定義を理解し,各種関数に対して演算を行うことができる。ラプラス変換の定義を説明できる。基本的な関数の変換/逆変換を計算できる。ラプラス変換の定義を説明できない。基本的な関数の変換/逆変換を計算できない。
ラプラス変換による微分方程式の計算線形常微分方程式をラプラス変換/逆変換を用いて解くことができる。線形常微分方程式の意味を理解し,説明できる。線形常微分方程式の説明ができない。
フーリエ級数フーリエ級数の定義を理解し,演算を行うことができる。フーリエ級数の定義を説明出来る。基本的な関数をフーリエ級数展開することができる。フーリエ級数の定義を説明出来る。基本的な関数をフーリエ級数展開することができる。
フーリエ変換フーリエ変換の定義を理解し,演算を行うことができる。フーリエ変換の定義を説明できる。基本的な関数のフーリエ変換/逆変換ができる。フーリエ変換の定義を説明できない。基本的な関数のフーリエ変換/逆変換ができない。
複素数の基本演算複素数に関する演算ができる。複素数に関する基本的な演算ができる。複素数に関する基本的な演算ができない。
複素解析による積分計算複素解析を応用して積分を計算することができる。コーシーの積分定理・ローラン展開・留数定理などの説明ができる。コーシーの積分定理・ローラン展開・留数定理などの説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学を学ぶ技術者に必要な数学上の解析能力,応用能力を身につける。具体的には,
・ラプラス変換の定義に基づいて各種関数の変換/逆変換を計算できる。
・線形常微分方程式の意味を理解し,ラプラス変換などを用いて解を求めることができる。
・フーリエ級数の計算ができる。またフーリエ変換の定義に基づいた積分の計算ができる。
・複素数に関する基本的な演算ができ,複素関数の微分可能性の判定とその演算ができる。
・複素解析を応用して積分を計算することができる。
授業の進め方・方法:
教科書を中心に講義を行う。適宜小テストやレポートを課す。
注意点:
数学解析(3年) → 機械電子数学(4年) → 応用数学(4年)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
ラプラス変換の概要
ラプラス変換の定義
ラプラス変換の定義が説明できる。
2週 基本的な関数のラプラス変換 基本的な関数のラプラス変換ができる。
3週 相似性と移動法則
ラプラス変換の相似性と,像関数・原関数の移動法則が説明できる。
4週 微分法則と積分法則 高次微分法則と積分法則の説明ができる。
5週 逆ラプラス変換 基本的な関数の逆ラプラス変換ができる。
6週 微分方程式への応用 ラプラス変換を用いて,線形微分方程式を解くことができる。
7週 たたみこみ
線形システムの伝達関数とデルタ関数
たたみこみ・伝達関数・デルタ関数を説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験返却および問題解説
フーリエ級数の概要
周期2πの関数のフーリエ級数
フーリエ級数の定義を説明できる。
10週 周期2πの関数のフーリエ級数 周期2πの関数のフーリエ級数を計算できる。
11週 一般の周期関数のフーリエ級数 一般の周期関数のフーリエ級数を計算できる。
12週 複素フーリエ級数 複素フーリエ級数を計算できる。
13週 フーリエ変換と積分定理 フーリ変換の定義とフーリエの積分定理を説明できる。
14週 フーリエ変換の性質と公式 フーリ変換の性質を説明できる。
15週 スペクトル フーリエ変換の物理的意味を説明できる。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 複素解析の概要
複素数と極形式
オイラーの公式を通じて,複素数の極形式を説明できる。
2週 絶対値と偏角 複素数の絶対値と偏角を計算できる。
複素数のn乗根の計算ができる。
3週 複素関数 複素数の指数関数・三角関数を説明することができる。
4週 正則関数 微分可能と正則の概念を説明できる。
5週 コーシー・リーマンの関係式 コーシー・リーマンの関係式を説明できる。
関数の微分可能性を判定できる。
6週 逆関数 基本的な関数の逆関数を求めることができる。
対数関数の主値を説明できる。
7週 複素積分 複素積分の概念を説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 複素積分 基本的な関数の不定積分を計算することができる。
10週 コーシーの積分定理 コーシーの積分定理を説明できる。
コーシーの積分定理を応用して,簡単な積分を計算できる。
11週 コーシーの積分表示 コーシーの積分表示を説明できる。
12週 数列と級数 複素数の数列について,その収束を判定できる。
13週 関数の展開 テイラー展開およびローラン展開を計算できる。
14週 孤立特異点と留数 留数を計算することができる。
15週 留数定理 留数定理を説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テストもしくはレポート合計
総合評価割合8020100
ラプラス変換10212
ラプラス変換による微分方程式の計算10313
フーリエ級数10212
フーリエ変換10313
複素数の基本演算20525
複素解析による積分計算20525