半導体工学基礎

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 半導体工学基礎
科目番号 201342 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械電子工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 小林敏志 他,基礎半導体工学,コロナ社,ISBN-4-339-00662-9
担当教員 津守 伸宏

到達目標

(1)物質中の電子について基本的な性質を説明できる。
(2)真性半導体と不純物半導体のエネルギーバンド図を説明できる。
(3)キャリア濃度や電子・正孔のふるまいについて説明できる。
(4)pn接合の構造を理解し,エネルギーバンド図を用いて接合の電流‐電圧特性を説明できる。
(5)金属-半導体の接触について説明できる。
(6)バイポーラトランジスタおよび電界効果トランジスタの構造と原理について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質中の電子の基本的性質や準位について説明し,計算することができる。物質中の電子の基本的性質や準位について説明できる。物質中の電子の基本的性質や準位について説明できない。
評価項目2真性半導体と不純物半導体のエネルギーバンド図について説明し,計算することができる。真性半導体と不純物半導体のエネルギーバンド図を説明できる。真性半導体と不純物半導体のエネルギーバンド図を説明できない。
評価項目3キャリア濃度や電子・正孔のふるまいについて説明し,計算することができる。キャリア濃度や電子・正孔のふるまいについて説明できる。キャリア濃度や電子・正孔のふるまいについて説明できない。
評価項目4pn接合の構造を理解し,エネルギーバンド図を用いて接合の電流‐電圧特性について説明し,計算することができる。pn接合の構造を理解し,エネルギーバンド図を用いて接合の電流‐電圧特性を説明できる。pn接合の構造を理解し,エネルギーバンド図を用いて接合の電流‐電圧特性を説明できない。
評価項目5金属-半導体の接触について説明し,計算することができる。金属-半導体の接触について説明できる。金属-半導体の接触について説明できない。
評価項目6バイポーラトランジスタおよび電界効果トランジスタの構造と原理について説明し,計算することができる。バイポーラトランジスタおよび電界効果トランジスタの構造と原理について説明できる。バイポーラトランジスタおよび電界効果トランジスタの構造と原理について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現在の電子工学の中心となる半導体の基礎について解説する.また,半導体の基礎を理解するために半導体デバイスの簡単な構造と原理について解説する.
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義を行う。なかでも基本として重要な箇所の解説を入念に行う.また,半導体に関する基本的な物理量について計算できるように,基本的な式を確認させ演習を行う.また,家庭学習において復習させる.
注意点:
・この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習として,課題(宿題)を課す。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
半導体の概要
原子の電子配置と電子の性質
原子の電子配置と電子の性質について説明できる.
2週 シリコンの電子配置およびエネルギー準位 シリコンの電子配置およびエネルギー準位について説明できる.
3週 不純物半導体のエネルギー帯図について解 不純物半導体のエネルギー帯図について説明できる.
4週 ドナー準位およびアクセプタ準位について ドナー準位およびアクセプタ準位について説明できる.
5週 真性半導体のキャリヤ濃度
不純物半導体のキャリヤ濃度
真性半導体および不純物半導体のキャリヤ濃度について説明できる.
6週 多数キャリヤと少数キャリヤ 多数キャリヤと少数キャリヤについて説明できる.
7週 非平衡状態のキャリヤ
キャリヤ電子とキャリヤ正孔の再結合
非平衡状態のキャリヤ,キャリヤ電子とキャリヤ正孔の再結合について説明できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 pn接合の構造とエネルギー帯図 pn接合の構造とエネルギー帯図について説明できる.
10週 拡散電位
pn接合の階段接合
拡散電位および階段接合について,説明できる.
11週 pn接合ダイオードの動作と電圧電流特性,降伏現象 pn接合ダイオードの動作と電圧電流特性,降伏現象について説明できる.
12週 金属-半導体の整流性接触およびオーミック接触 金属-半導体の整流性接触およびオーミック接触ついて説明できる.
13週 金属-半導体の接触における電圧電流特性および電圧容量特性 金属-半導体の接触における電圧電流特性および電圧容量特性について説明できる.
14週 バイポーラトランジスタの構造及び動作原理 バイポーラトランジスタの構造及び動作原理について説明できる.
15週 電界効果トランジスタの構造及び動作原理 電界効果トランジスタの構造及び動作原理について説明できる.
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
知識の基礎的理解7030100