ディジタル回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 ディジタル回路Ⅰ
科目番号 3107 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子システム工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:浜辺隆二 著「論理回路入門(第3版)」森北出版,ISBN 978-4627823631。参考書:富川武彦「例題で学ぶ論理回路設計」森北出版,ISBN 978-4-627-82701-1。
担当教員 滝 康嘉

到達目標

1. 2進,10進,16進数の基数変換や加減算,補数表現ができる。
2. ブール代数の演算ができ,論理関数を論理式で表現したり簡単化できる。
3. MIL記法による回路図,真理値表,論理式を相互に変換できる。
4. 各種組合せ論理回路の機能を理解し,真理値表や論理式で表現できる。
5. 各種順序回路の機能を理解し,状態遷移図やタイミングチャートを描ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1任意の基数の整数・小数の基数変換や加減算,補数表現ができる。2進,10進,16進数の整数・小数の基数変換や加減算,補数表現ができる。2進,10進,16進数の整数の基数変換や加減算,補数表現ができない。
評価項目2複雑な論理演算ができ,論理式による表現やドントケア項を含む簡単化ができる。簡単な論理式の論理演算ができ,論理式による表現やその簡単化ができる。ブール代数に基づく論理演算ができ,論理式による表現やその簡単化ができない。
評価項目3論理回路と論理式の相互変換ができ,順序回路も含めた等価回路の導出ができる。MIL記法で表現された簡単な論理回路からを論理式で表現したり,その逆ができる。MIL記法で表現された論理回路を論理式で表現したり,その逆ができない。
評価項目4多くの組合せ論理回路の機能を理解し,真理値表や論理式で表現できる。簡単な組合せ論理回路の機能を理解し,真理値表や論理式で表現できる。各種組合せ論理回路の機能を理解できず,真理値表や論理式で表現できない。
評価項目5多段式順序回路の機能を理解し,状態遷移図やタイミングチャートを描ける。簡単な順序回路の機能を理解し,状態遷移図やタイミングチャートを描ける。順序回路の機能が理解できず,状態遷移図やタイミングチャートを描けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
情報や数の表現方法と論理関数の設計法を教授するとともに, 論理回路設計に必要な基本的能力を教授する。また, 代表的な組合せ回路と順序回路について, その回路構成や動作を学習する。
授業の進め方・方法:
教科書をベースにしながらも配布プリントで基本を整理できるようにし,問題演習を通じて理解を深めてもらう。数学的な内容に限らず,応用を意識した内容も取り扱う。演習によってはアクティブラーニングを取り入れ,グループワークによる学びあいや相互採点を実施する。
注意点:
・オフィスアワーは別途指示しますが,メールでも質問を受け付けます。
・また,クラウドで講義資料を公開する予定です。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 2進数,16進数と基数変換 2進,10進,16進数の基数変換や加減算,補数表現ができる。 D2:2
2週 補数による負の数の表現 2進,10進,16進数の基数変換や加減算,補数表現ができる。
3週 小数を伴う基数変換,補数表現と加減算 2進,10進,16進数の基数変換や加減算,補数表現ができる。
4週 論理式,論理関数,ブール代数 ブール代数の演算ができ,論理関数を論理式で表現したり簡単化できる。 D2:2
5週 真理値表と論理式の相互変換 ブール代数の演算ができ,論理関数を論理式で表現したり簡単化できる。
6週 論理演算による論理式の簡単化 ブール代数の演算ができ,論理関数を論理式で表現したり簡単化できる。
7週 カルノー図やベン図による簡単化 ブール代数の演算ができ,論理関数を論理式で表現したり簡単化できる。
8週 まとめと演習
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 試験の返却,解説,ドントケア ブール代数の演算ができ,論理関数を論理式で表現したり簡単化できる。
11週 論理回路による表現 MIL記法による回路図,真理値表,論理式を相互に変換できる。 D2:2
12週 正論理,負論理,排他的論理和 MIL記法による回路図,真理値表,論理式を相互に変換できる。
13週 真理値と標準形 MIL記法による回路図,真理値表,論理式を相互に変換できる
14週 クワイン・マクラスキー法 ブール代数の演算ができ,論理関数を論理式で表現したり簡単化できる。
15週 まとめと演習
16週 試験返却と解説,補足
後期
3rdQ
1週 前期の復習
2週 加算器,減算器 各種組合せ論理回路の機能を理解し,真理値表や論理式で表現できる。 D2:2
3週 比較器 各種組合せ論理回路の機能を理解し,真理値表や論理式で表現できる。
4週 デコーダと符号 各種組合せ論理回路の機能を理解し,真理値表や論理式で表現できる。
5週 エンコーダ 各種組合せ論理回路の機能を理解し,真理値表や論理式で表現できる。
6週 マルチプレクサ・デマルチプレクサ 各種組合せ論理回路の機能を理解し,真理値表や論理式で表現できる。
7週 まとめと演習
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験の返却と解説,補足
10週 順序回路とフリップフロップ 各種順序回路の機能を理解し,状態遷移図やタイミングチャートを描ける。 D2:2
11週 フリップフロップの種類と表現 各種順序回路の機能を理解し,状態遷移図やタイミングチャートを描ける。
12週 フリップフロップの等価変換 MIL記法による回路図,真理値表,論理式を相互に変換できる。
13週 カウンタ 各種順序回路の機能を理解し,状態遷移図やタイミングチャートを描ける。
14週 シフトレジスタ 各種順序回路の機能を理解し,状態遷移図やタイミングチャートを描ける。
15週 まとめと演習
16週 試験の返却と解説,補足

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前10
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】ディジタルICの使用方法を習得する。1前11,前12,前13,後2,後3,後4,後5,後6,後10,後11,後12,後13,後14

評価割合

試験提出課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000