現代社会

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 現代社会
科目番号 0002 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「現代社会」(実教出版) 資料集: 「ズームアップ 現代社会 資料」(実教出版)
担当教員 松浦 真衣子

到達目標

1 現代社会の基本的な問題について公正な判断ができる。
2 人間としての在り方生き方について考える力を身につける。
3 良識ある公民として必要な能力と態度を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1現代社会の様々な問題について公正な判断ができる。現代社会の基本的な問題について公正な判断ができる。現代社会の基本的な問題について公正な判断ができない。
評価項目2人間としての在り方生き方について深く考える力が身についた。人間としての在り方生き方について考える力が身についた。人間としての在り方生き方について考えることができない。
評価項目3良識ある公民として十分な能力と態度を身についた。良識ある公民として必要な能力と態度を身についた。良識ある公民として必要な能力と態度を身につかなかった。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現代社会の基本的な問題について学び、理解を深めていく。授業では一つの問題に対し、多様な見解があることを紹介していく。様々な意見の中で、自分の社会問題に対する考えを明確にし、より公正な社会を他者とともに築いていくために、自分はどう行動すべきか考えていく。このように、より良い共生社会を目指し、築き上げる能力を養っていく。
授業の進め方・方法:
おもにプリント学習となる。パワーポイントを使い、視覚資料を多く取り入れながら講義・グループワークをバランスよく織り交ぜ、授業を進めていく。
注意点:
試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題・レポート・ノート等を含む)を40%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス・授業の進め方を説明[1-2] シラバスの内容を説明し、これから教科を通して何を学んでいくか明確にする。
2週 日本の戦後と民主化の動き[3-4] 日本が太平洋戦争に突入する背景と、その後の民主化改革を経済の視点から考察し、現代日本が形成されていく要点を示すことが出来る。
3週 高度経済成長期から石油危機[5-6] 戦後、日本が経済復興を実現した要因をアメリカとの国際関係から読み解き、今後の日米の経済協力体制をいかにしていくべきか考えることが出来る。
4週 日本の 産業構造の変化と 日米貿易摩擦[7-8] 日米間の経済協力体制における矛盾を分析し、今後の日米関係をいかに立て直していくべきか考えることが出来る。
5週 バブル経済の到来[9-10] バブル景気が起こる仕組みを、日本だけでなく世界のケースと照らし合わせ、その問題点を考察することが出来る。
6週 バブル経済の失敗と労働[11-12] バブルが経済が崩壊していく歴史的過程を概観し、その後の不況における労働問題をどうすべきだったか考察することが出来る。
7週 日本経済の歩みとその問題点のまとめ[13-14] これまで概観した日本経済の歩みから現代社会の諸問題を考察し、解決策を自ら考案することが出来る。
8週 前期期末試験[15-16]
2ndQ
9週 公害防止と環境問題[17-18] 日本経済の成長の中で課題として残っている公害問題の歴史的経緯について理解できた。
10週 公害防止と環境問題[17-18] 日本経済の成長の中で課題として残っている公害問題の歴史的経緯について理解できた。
11週 公害問題に対する日本の取り組み[21-22] 現在も続いている日本の公害問題を自ら発見することができた。
12週 公害問題に対する日本の取り組み[23-24] グループワークを通して、現在も続いている日本の公害問題について討論することができた。
13週 公害問題に対する日本の取り組み[25-26] グループワークを通して、自ら発見した公害問題の要点をまとめ、プレゼンテーション資料を作成することができた。
14週 公害問題に対する日本の取り組み[27-28] グループワークを通して、自ら発見した公害問題について、資料を提示しながら他者に解説することができた。
15週 公害問題に対する日本の取り組み[29-30] 見たうえで、今後日本が取り組んでいくべき環境問題を自ら見出し、レポートにまとめることができた。
16週 後期期末試験[31-32]
後期
3rdQ
1週 資源・エネルギー問題[33-34] 私たちの生活を支えるエネルギーの現状が理解できた。
2週 資源・エネルギー問題[35-36] 私たちの生活を支えるエネルギーの現状が理解できた。
3週 原子力発電をめぐる国際的な動き[37-38] 原子力発電に対する世界の国々の異なる政策を概観し、日本はどのように原子力発電に向かい合っていくべきか考えることができた。
4週 新エネルギーの開発[39-40] 新エネルギー開発の現状を自ら調べ、どのようなものがあるのか他者に説明することができた。
5週 新エネルギーの開発[41-42] 各グループで現在開発されているエネルギーをひとつ選び、プレゼンテーション資料を作成することができた。
6週 新エネルギーの開発[43-44] 現在開発されているエネルギーについて他者にわかりやすく解説することができた。
7週 資源・エネルギー問題まとめ[45-46] これまで使用されていたエネルギーの問題点を明らかにし、今後日本はどのようなエネルギー政策を採っていくべきか自ら考えることができた。
8週 後期中間試験[47-48]
4thQ
9週 労働問題の発生[49-50] 過去の労働問題を概観し、なぜ労働三権が生まれたか理解できる。
10週 日本的経営の問題点と雇用の流動化[51-52] 今日パートやフリーターなど非正規雇用がなぜ増えているのか、政治的な視点から理由を突き止めることができる。
11週 なぜフリーターになってはいけないか[53-54] グループに分かれ、フリーターになってはいけないと訴える3つの資料を読む。資料からなぜフリーターになってはいけないのか自ら理由を考えることができる。
12週 賃金と労働時間[55-56] 現代の日本でサービス残業が多いことを知り、その解決方法を外国の事例から考えることができる。
13週 外国人労働者[57-58] 日本に流入する外国人労働者の増加を学び、今後日本が外国人労働者の受け入れに積極的になるべきか否か、論理的に説明することができる。
14週 女性の労働[59-60] 女性労働の現状を知り、今後の課題を理解することができる。
15週 労働問題のまとめ[61-62] これまで学んだ労働問題をまとめ、日本が今後取り組むべき課題を整理することができる。
16週 後期期末試験[55-56]

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地歴産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,後9,後10,後12,後13,後14,後15
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。3前9,前10
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。3前9,前10
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,後3,後13,後14,後15
公民民主政治の基本的原理、日本国憲法の成り立ちやその特性について理解できる。2前2,後9,後10,後14
資本主義経済の特質や財政・金融などの機能、経済面での政府の役割について理解できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,後9,後10,後12,後15
現代社会の政治的・経済的諸課題、および公正な社会の実現に向けた現在までの取り組みについて理解できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,後9,後10,後12,後14,後15
地歴・公民現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。4前9,前10
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。4前9,前10
今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,後1,後2,後3,後13,後15
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。4後1,後2,後3
国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,後1,後2,後3,後13,後15
グローバル社会の成り立ちと、そこから出てくる経済格差の問題を把握できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,後13
工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解世界の歴史、交通・通信の発達から生じる地域間の経済、文化、政治、社会問題を理解し、技術者として、それぞれの国や地域の持続的発展を視野においた、経済的、社会的、環境的な進歩に貢献する資質を持ち、将来技術者の役割、責任と行動について考えることができる。3前1,前2,前9,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
専門的能力専門的能力の実質化PBL教育PBL教育工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。3前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後11
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。3前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後11
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。3前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後11
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。3前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後11
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。2前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後11
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。2前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60100101010100
基礎的能力60100101010100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000