到達目標
1.火災危険の知識習得(危険物取扱主任者乙種4類レベル)
2.高圧ガスの安全知識習得(高圧ガス取扱主任者・乙化レベル)
3.工場の安全衛生活動(衛生管理者入門レベル)
4.公害・環境汚染の知識(公害防止管理者入門レベル)の習得
5.品質管理の概要を理解し、QC手法による問題解析ができる
6.分布や確率を理解し、管理図の手法を使い、問題解析ができる
7.仮説検定ができる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
火災危険の知識習得(危険物取扱主任者乙種4類レベル) | 火災危険の知識を習得し,危険物取扱主任者甲種レベルレベルで解説できる | 火災危険の知識を習得し,危険物取扱主任者乙種4類レベルレベルで解説できる | 火災危険の知識を習得していない |
高圧ガスの安全知識習得(高圧ガス取扱主任者・乙化レベル) | 高圧ガスの安全知識を習得し,高圧ガス取扱主任者・甲化レベルで解説できる | 高圧ガスの安全知識を習得し,高圧ガス取扱主任者・乙化レベルで解説できる | 高圧ガスの安全知識を習得していない |
工場の安全衛生活動(衛生管理者入門レベル) | 工場の安全衛生活動の知識を習得し,衛生管理者レベルで実践できる | 工場の安全衛生活動の知識を習得し,衛生管理者入門レベルで解説できる | 工場の安全衛生活動の知識を習得していない |
公害・環境汚染の知識(公害防止管理者入門レベル)の習得 | 公害・環境汚染の知識を習得し,公害防止管理者レベルで解説できる | 公害・環境汚染の知識を習得し,公害防止管理者入門レベルで解説できる | 公害・環境汚染の知識を習得していない |
QC手法による問題解決 | 品質管理やQC手法の種類と定義を説明でき、QC手法を実践できる | 品質管理やQC手法の種類と定義を説明でき、一部のQC手法を実践できる | 品質管理の説明ができず、QC手法が活用できない |
確率と分布、管理図 | 確率と分布を理解し、工程能力指数や管理図を使用し、データ解析できる | 確率と分布を理解し、工程能力指数や管理図の一部を使用しデータ解析できる | 確率と分布の説明ができず、工程能力指数や管理図を使用したデータ解析ができない |
仮説検定 | F検定やt検定による仮説検定ができる | F検定、t検定による仮説検定が概ねできる | 仮説検定ができない |
学科の到達目標項目との関係
ディプロマポリシー 1
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ディプロマポリシー 3
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JABEE A-1
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教育方法等
概要:
安全工学に関し、産業革命以後に人類は工業と関わることになり,自然災害に加えて労働災害と向き合うことになった。18世紀に出現した労働災害は先人の努力にもかかわらず毎年80万件が報告されており,最近の技術革新に伴う労働の様態変化により,化学産業では20年前に比べ事故が倍増している。これらを背景として本授業は,化学系の技術者として化学災害を中心とした暗黙知および事故に対する感性を養い,いわゆる安全リテラシーを身に付けることを目的とする。
品質工学に関しては製造現場で、品質の問題点把握、改善、検証に用いられる品質管理の統計的手法の基礎を習得することを目的とする。
実務経験のある教員による授業科目:この科目は企業で実務経験のある教員が、その経験を活かし、工場における安全衛生活動や品質管理の手法について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
安全工学
①教科書を中心とし,実例をパワーポイントで示しながら座学の講義を行う
②事例紹介(回転体巻き込まれ,感電,転倒,滑り,爆発)を通し通安全防災リテラシーを養成する
③出来るだけ多くの事故事例,災害史から学ぶ
④卒業研究を見据えた研究活動におけるKYTを行う
品質工学
①パワーポイントで説明しながら、座学の講義を行う
②統計的手法の演習を行う
注意点:
「工業安全」内藤道夫/監修 実教出版
本科目は学修単位科目であり、授業時間外の学習を要する。必要に応じて、実習や本科目に関連する課題を課す。
定期試験:定期試験は実施せず、講義当日の最後に小テストを行い、この内容を評価する。
ただし、KYTと危険体感教育時は実施レポートの内容にて効果を判断する。
評価基準:60点以上を合格とする。
小テストとレポートを基準とするため原則として再試験は実施しない。
次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
安全の必要性、産業災害とその防止 【講義内容】とある労災死亡事故での遺族の弁「会社は1/10000を失ったが,私は全てを失った」の言葉の重さを解説。厚労省発表の最新の労災事故統計,傾向を解説。特に化学関係の事故がこの10年で倍増している事を啓発。 |
「化学工場にとって、会社にとってなぜ安全第一なのか」を説明できる。最近の労働災害(特に化学業界)の実態を説明できる。
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2週 |
燃焼と爆発、有害物質 【講義内容】燃焼・爆発実験における燃焼の3要素とその防火対策を講義。中毒事故事例解説及び化学物質RAを中心に解説。 |
燃焼の3要素と爆発限界を知り,防火に応用できる。化学物質リスクアセスメントの重要性を知る。
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3週 |
KYT 4RKYを学ぶ |
KYの手法を使用して,危険予知活動が実施できる。
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4週 |
化学工業と環境保全と作業環境 【講義内容】廃液・排ガス・産業廃棄物などの処理技術や騒音・悪臭などの防止技術を解説する。作業環境が人に及ぼす影響やふさわしい作業環境をつくるにはどのような対策があるかなどについて学ぶ。 |
化学工業の環境保全のための技術を述べることができる。作業環境の影響とその防護対策について述べることができる。
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5週 |
化学プラントの安全、化学工業の関連法令と資格 【講義内容】コンビナート設備の防火,除害の機器,設備解説。化学工業に関係する法令や規制や必要と思われる各種の技能・資格と取得方法を学ぶ。 |
コンビナート設備の防災の設備・システムについて概説することが出来る。化学工業に有用な資格について述べることが出来る。
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6週 |
災害の多い回転体による挟まれ・巻き込まれを理解する。燃焼・爆発実験を理解する。化学工場で多い災害を理解する。 |
化学工場の作業における注意事項や爆発の恐ろしさを理解し、化学工場の設備の維持や作業の基本の大切さを習得する。
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7週 |
消防法(危険物)、高圧ガス保安法、労働安全衛生法 【講義内容】それぞれの法律を学ぶ |
危険物取扱主任者入門レベル、高圧ガス保安責任者入門レベル、安全管理者及び衛生管理者入門レベル。
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8週 |
まとめ |
安全工学のまとめとディスカッション
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4thQ |
9週 |
品質管理の概要 |
品質管理の概要を理解する
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10週 |
品質管理の実施方法 |
方針管理、工程管理、顧客満足、検査、サンプリングを理解する
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11週 |
改善活動の進め方と管理図 |
QC7つ道具、新QC7つ道具を理解し、解決ストーリーによる問題解決の進め方を習得する。管理図を理解し、データ解析できる
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12週 |
統計の基礎 |
基本統計量、確立と分布、正規分布などのデータ全体の特徴や傾向を理解する。また、正規分布と工程能力指数の関係を理解する
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13週 |
検定・推定 |
サンプリングデータから、グループ間の平均やバラツキに差があるか検定評価できる。また、母平均の推定ができる。
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14週 |
散布図、相関、回帰分析 |
2つの変数の直線的な関係や結果に対する原因がどう影響しているかを分析できる
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15週 |
まとめ |
品質マネジメントシステムの理解と全体まとめ
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 3 | 後1,後5 |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 3 | 後1,後5,後7 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 3 | 後3 |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 3 | 後3 |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 3 | 後3 |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | 後11 |
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。 | 3 | 後3 |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | 後3 |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 3 | 後11 |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | 後14 |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 3 | 後14 |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | 後4,後5 |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | 後4,後5 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 | 100 |
安全基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 25 | 25 |
安全専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | 15 |
安全分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 10 |
品質基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
品質専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 | 50 |
品質分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |