錯体化学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 錯体化学
科目番号 1366 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:『新しい基礎無機化学』, 合原眞 編著, 三共出版株式会社。学習内容に応じた演習問題を適宜与える。
担当教員 松田 貴暁

到達目標

 固体の原子やイオンの配列(結晶構造)を説明できる。
 錯体の構造と性質を、静電結晶場理論に基づいて説明できる。
 錯体の安定度(錯体生成平衡およびキレート効果)を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1固体の原子やイオンの配列(結晶構造)を、複雑な系でも説明できる。固体の原子やイオンの配列(結晶構造)を説明できる。固体の原子やイオンの配列(結晶構造)を十分に説明できない。
評価項目2錯体の構造と性質を、静電結晶場理論に基づいて、複雑な系でも説明できる。錯体の構造と性質を、静電結晶場理論に基づいて説明できる。錯体の構造と性質を、静電結晶場理論に基づいて十分に説明できない。
評価項目3錯体の安定度(錯体生成平衡およびキレート効果)を、複雑な系でも説明できる。錯体の安定度(錯体生成平衡およびキレート効果)を説明できる。錯体の安定度(錯体生成平衡およびキレート効果)を十分に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 固体を構成する原子やイオンの配列(結晶構造)を理解するとともに、配位結合の性質を理解し錯体の構造と性質を理解すること。
授業の進め方・方法:
 これまでに修得した化学の知識をもとに講義を進める。
 前半にて固体化学、後半にて錯体化学を講義する。
 チョークアンドトークにより授業を進める。
 学習内容に応じた演習問題を適宜与える。
 不明の箇所については、授業終了後はもとより、授業中も質問を適宜受け付ける。
注意点:
 2回の試験結果(中間試験(50 %), 期末試験(50 %))により評価する。
 60点以上を合格とする。
 再試験は必要に応じて行う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 固体化学 固体の結合 金属結合・イオン結合・共有結合 金属結合・イオン結合・共有結合について理解できる。
2週 固体化学 固体の結合 イオン結晶と格子エネルギー イオン結晶と格子エネルギーについて理解できる。
3週 固体化学 結晶構造と格子 格子と単位格子,ブラべ格子 格子と単位格子,ブラべ格子について理解できる。
4週 固体化学 結晶構造と格子 結晶面とミラー指数,X線回折 結晶面とミラー指数,X線回折について理解できる。
5週 固体化学 結合と結晶構造 金属結晶の構造 金属結晶の構造について理解できる。
6週 固体化学 結合と結晶構造 イオン結晶の構造 イオン結晶の構造について理解できる。
7週 前半のまとめ 1~6回目までの講義について、要点を整理し、理解できる。
8週 中間試験 1~6回目までの講義に関する問題について、回答ができる。
4thQ
9週 錯体化学 定義および立体化学 定義と命名法,配位数と立体構造,錯体の異性現象 錯体の定義と命名法,配位数と立体構造,錯体の異性現象について理解できる。
10週 錯体化学 金属錯体における結合 原子価結合理論,静電結晶場理論 錯体の原子価結合理論,静電結晶場理論について理解できる。
11週 錯体化学 錯体の吸収スペクトル d-d遷移吸収,分光化学系列 d-d遷移吸収,分光化学系列について理解できる。
12週 錯体化学 錯体の安定度 錯体生成平衡,キレート効果 錯体生成平衡,キレート効果について理解できる。
13週 錯体化学 有機金属化合物 逆供与 有機金属化合物の逆供与について理解できる。
14週 錯体化学 錯体の反応 置換反応機構,トランス効果 錯体の置換反応機構,トランス効果について理解できる。
15週 後半のまとめ 9~14回目までの講義について、要点を整理し、理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。3後5,後6
配位結合の形成について説明できる。3後9,後10,後13
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。3後9
錯体の命名法の基本を説明できる。3後9
配位数と構造について説明できる。3後9,後10
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。3後10,後11
分析化学錯体の生成について説明できる。3後12,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000