応用物質工学特別実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 応用物質工学特別実験Ⅰ
科目番号 CE020 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 応用物質工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 配付プリント
担当教員 劉 丹,小林 正幸,大河平 紀司

到達目標

1 実験課題を理解し,工学の基礎的な知識・技術を駆使して決められた時間内に計画的に実験を終え,期限内に報告書を提出できる
2 得られた成果を正確に解析し,工学的に考察できる
3 日本語による文章や、 図表を用いて論理的に説明できる
4 与えられた課題を解決するための手法を考えることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1 事前に予習を行い,正しく機器を使用して効率的に実験を終え、報告書を提出できる。 決められた時間内に計画的に実験を終え、期限内に報告書を提出できる。 決められた時間を大幅に超えても実験を終えられない、あるいは期限内に報告書を提出できない。
評価項目2 得られた成果を正確に解析し,参考文献等からあらたな情報を追加して,工学的に深く考察できる。 得られた成果を正確に解析し,それを工学的に考察できる。  得られた成果を正確に解析できない。
評価項目3 得られた成果を正しい日本語による文章や,言いたいことが分かる図表を用いて論理的に説明できる  得られた成果を日本語による文章や、 図表を用いて論理的に説明できる  得られた成果を,日本語による文章や, 図表を用いて論理的に説明できない
評価項目4与えられた問題の解決のための適切な実験方法を考え、その詳細を組み立てて提案することができる。与えられた課題の解決のための適切な実験方法を考えることができる。与えられた問題の解決のための適切な実験方法を考えることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-3 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
 物質工学分野の各分野で応用されている各専門分野の実験を行い,今まで学んできた専門科目の応用性,実用性を知り,応用物質工学に関して理解できること。また、班でテーマを設定したうえで、その問題点を探しだし、これまでに学んだ専門知識および技術を駆使して解決策を求めるPBLに該当する内容も実施する。本実験は、SDGsの「4.質の高い教育をみんなに」「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」に関連している。
授業の進め方・方法:
 本実験は専攻科2年生の応用物質工学実験IIと同時に実施するため,異なる学年と協働して行うことが必要である。15回の実験を,5回×3に分け,3人の教員で順に実施する。1人の担当教員の5回の実施方法については,教員毎に異なるため,下記を参照すること。報告書の作成時間は講義時間中にはあまりとれないので、時間外にも行うこと。
【劉】  1週目はオリエンテーションを実施する。2週目以降は,全体で1テーマを4週の実験を実施する。
【小林】 1週目にテーマを提示し、2週目に実験方法を考え、3週目に実験を実施し、4週目に実験データの解析・考察を行い、5週目にレポートとしてまとめる。
【大河平】 1週目はオリエンテーションを実施する。2週目に実験方法を考え、3、4週目に実験を実施し、5週目にデータの解析・考察を行い、レポートとしてまとめる。
注意点:
 これまでに修得したすべての科目の知識と、実験、解析の手法を用いて課題を実施する。評価は期限内に提出されたレポートで行う。
 なお,3人の教員の順序は,行事等の都合で変更する可能性がある。
レポート評価基準:実験の目的、実験の原理、利用する装置名および薬剤名、組み立て実験装置を使用の場合の概要図、実験の手順、実験データに基づいた実験結果、考察、結論はレポートを評価対象になる。全ての担当教員(レポート)の点数の平均が 60 点(5段階評価の3以上)を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 劉丹担当分(1~5週)
課題の提示、安全教育
課題の主旨を知る。安全に関する注意事項を理解する。
2週 グループディスカッション。課題をクリアするための計画 各グループの分担を詳細に決定し、計画書を作成する。
3週 データ収集
データの収集方法がわかる。データの収集ができる。
4週 データ収集 データの収集方法がわかる。データの収集ができる。
5週 レポートの作成 各自にレポートを提出する。
6週 小林担当分(6~10週)
課題の提示、安全教育、課題解決実験の立案
課題からの要素抽出ができる。安全に関する注意事項を理解できる。課題解決実験の立案ができる。
現状調査(立案した実験の詳細の調査、実験器具、試薬などの調査)ができる。
7週 課題解決実験の計画書の作成 課題解決実験の計画(手法の詳細の決定、安全性チェック)をつくることができる。
8週 計画書に基づく実験の実施、データ収集 計画書にしたがって実験ができ、データ収集ができる。
2ndQ
9週 データ解析(解釈を含む)、実験結果に基づく課題解決の討論 収集したデータを解析できる。
収集・解析したデータから課題解決に対する指針を導き出すことができる
10週 課題解決のレポート(課題解決の私案書)の作成 導き出した課題解決指針を活用してレポート(課題解決の私案書)を作成できる
11週 大河平担当分(11−15週)
オリエンテーション、安全教育
テーマ選定のためのグループディスカッション
本実験の主旨,ならびに注意事項を知る。安全に関する注意事項を理解する。
12週 グループディスカッション
実験計画書の作成
実験の計画(手法の詳細の決定、安全性チェック)をつくることができる。
13週 計画書に基づく実験の実施、データ収集 作成した計画書に基づいて実験を行い、計画書のブラッシュアップを行う。
14週 データ処理
実験の相互評価、グループディスカッション
異なる班の実験を行い、問題点等をグループディスカッションにてディベートする。
15週 レポートの作成 実施した実験の内容をレポートとしてまとめる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野(実験・実習能力)分析化学実験代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。5
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。5
化学工学実験流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。5
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。5

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000