1 物質を構成する基本単位である様々な元素の性質を理解し、各元素が持つ特異な性質が原子核を取りまく電子の様々な振る舞いによることを周期表と関連付けて説明できる。
2 元素の組み合わせからなる様々な無機元素および化合物の構造、結合状態、性質について説明できる。
概要:
無機化学は専門基礎科目の1つで,重要な科目です。この科目は理論的なものから各元素の性質までその内容は広いです。まず原子構造,化学結合,溶液化学,錯体化学などの基礎理論を中心に学びます。さらに基礎理論をもとに,各元素・各種化合物の基本事項を系統的に学習することにより,無機化学に対しての応用力を身につけます。
SDGs:9産業と技術革新の基盤をつくろう に対応
授業の進め方・方法:
講義を主体としますが,演習も実施します。また、授業毎にGoogleClassroomにて「確認テスト」の提出を課します。確認テストは1問2点を10問程度(授業内容による)とし、翌週の授業開始時までに解答することとします。
注意点:
化学,分析化学の基本事項の理解が必要です。
前期、後期それぞれで、2回の定期テストの平均80%,と配布プリント(課題含む)の記入内容10%、確認テスト10%で評価し、学年末総合成績は前期分と後期分を平均して算出します。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
オリエンテーション 原子の構造
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原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数、原子量を説明できる。 同位体について説明できる。放射線の種類と性質を説明できる。
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2週 |
放射能
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放射性元素の半減期と安定性を説明できる。 年代測定の例として、C14による時代考証ができる。 核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。
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3週 |
水素の原子模型 |
水素の原子スペクトルについて説明できる。
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4週 |
波動方程式 |
4つの量子数について説明できる。
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5週 |
電子軌道 |
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。
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6週 |
電子配置 |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー順位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。
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7週 |
周期表 |
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。
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8週 |
【前期中間試験】 |
これまでの学習内容について正確に記述できる。
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2ndQ |
9週 |
化学結合 |
イオン結合と共有結合について説明できる。 本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。配位結合の形成について理解している。水素結合について理解している。
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10週 |
共有結合 |
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。電子配置から混成軌道の形成について説明できる。
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11週 |
イオン結合と結晶 |
イオン結合について説明できる。幾つかの種類のイオン結晶の構造を説明できる。イオン半径比など基本的な計算ができる。
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12週 |
イオン結晶の格子エネルギー |
Born-Landéの式およびBorn−Haber Cycleを用いて格子エネルギーを計算できる。
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13週 |
金属結合と結晶 |
金属結合の形成について理解している。幾つかの金属結晶の構造を説明できる。結晶の充填構造と充填率を計算できる。
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14週 |
共有結晶と分子結晶 |
共有結晶と分子結晶の性質を説明できる。
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15週 |
【前期末試験】 |
これまでの学習内容について正確に記述できる。
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16週 |
テスト返却と解説 |
未修得部分を確認し、学修できる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
水和 |
水の基本的性質を説明できる。水和の基本的事項を理解できる。
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2週 |
酸と塩基 |
酸と塩基のアレニウス,ブレンステッド,ルイスの各定義を理解できる。弱酸と強酸,弱塩基と強塩基について説明できる。
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3週 |
酸と塩基溶液1 |
強酸,強塩基とその混合液についてpHなどを計算できる。
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4週 |
酸と塩基溶液2 |
弱酸、弱塩基とその混合液についてpHなどを計算できる。
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5週 |
塩と緩衝液 |
塩と緩衝液の基本事項を説明できる。それら溶液のpH計算を理解できる。
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6週 |
沈殿反応 |
難容性塩の溶出反応を説明できる。溶解度積の計算を理解できる。
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7週 |
HSAB理論 |
硬い酸・塩基とやわらかい酸・塩基の基本事項を説明できる。それらの酸塩基反応を理解できる。
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8週 |
【前期中間試験】 |
これまでの学習内容について正確に記述できる。
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4thQ |
9週 |
イオン伝導 |
電解質溶液のイオン伝導について説明できる。電気伝導率の計算を理解できる。
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10週 |
酸・塩基の解離定数 |
電離平衡定数、酸、塩基の解離定数を説明できる。さらに計算法を理解できる。
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11週 |
起電力とGibbsの自由エネルギー |
電池反応を説明できる。可逆電池の基本事項を理解できる。
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12週 |
Nernstの式 |
各種電極について説明できる。電極電位,起電力を計算できる。
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13週 |
起電力測定の応用 |
起電力測定の応用例を計算法も含めて理解できる。pH計,イオン選択電極について説明できる。
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14週 |
復習と演習 |
今までの範囲を復習し,教科書の章末問題を解答し,内容を理解できる。
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15週 |
【後期末試験】 |
これまでの学習内容について正確に記述できる。
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16週 |
テスト返却と解説 |
未修得部分を確認し、学修できる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | 主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 | 4 | 前3,前4 |
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 4 | 前5 |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 4 | 前6 |
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。 | 3 | 前7 |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。 | 4 | 前7 |
イオン結合と共有結合について説明できる。 | 4 | 前9,前10,前12,前14 |
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。 | 4 | 前10 |
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。 | 4 | 前10 |
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。 | 4 | 前11,前13 |
水素結合について説明できる。 | 4 | 前9 |
分析化学 | 電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。 | 3 | 後10 |
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。 | 4 | 後6 |
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 4 | 後1,後2,後7 |
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。 | 4 | 後3 |
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。 | 4 | 後4,後5 |
物理化学 | 放射線の種類と性質を説明できる。 | 4 | 前2 |
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。 | 4 | 前2 |
年代測定の例として、C14による時代考証ができる。 | 4 | 前2 |
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。 | 4 | 前2 |
電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。 | 3 | 後9,後11,後12,後13 |