概要:
授業の進め方・方法:
前半は有機化学分野、後半は物理化学分野の実験を行う。6~7人程度のグループを作り、グループで実験を行う。
注意点:
実験は、予習が一番重要である。予習をどこまで行ってきたかが実験の成否や実験時間を決定づけると言っても過言ではない。『実験室に入り、実験テキストを初めて開ける』、『実験書を読みながら実験を進める』ということがないように真剣に実験を行うこと。また、予習が自分、仲間の安全を左右していることを強く認識して欲しい。
1.必ず実験ノートを作り、データを記載すること。実験のフロー図をノートに記載して実験にのぞむことを強く勧めする。データ(数値)でなくても、目の前で起こっている現象、気付いたこと等をノートに記載しておくと良い。
2. 化学実験は危険であるという観点に立ち、化学実験を行うことは非常に重要である。このことは、自身が危険にさらされる行為は、周囲の人間を危険にさらしていることと同じであることを十分認識してほしい。危険はおそれるだけでは、化学の進歩はない。危険性を先人により積み重ねられた経験を理解し、実践することで、十分軽減することがをできる。本実験をこなすという観点ではなく、身に付けるという観点でのぞんで欲しい。
3. 実験の目的,実験操作の概要を把握し,ノートにまとめておくこと.
4. レポートに関しては,読む者が理解しやすいように工夫して自分の言葉で書くことが重要です.そのためには,課外の図書館における参考書調べなど必要となります.自分のためにならないので他人のレポートを写す、インターネットや参考書を丸写しするような行為は行わないこと。
5. 指定するレポート期限を厳守すること
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
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2週 |
【テーマ1】酢酸エチルの合成 |
実験操作(加熱還流、分液漏斗による抽出)を正しく行うことができる。収率の計算ができる。沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。酢酸エチルの反応のメカニズムを説明できる。
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3週 |
【テーマ2】アニリンの合成 |
実験操作(加熱還流、蒸留による精製)を正しく行うことができる。収率の計算ができる。アニリンの反応のメカニズムを説明できる。
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4週 |
【テーマ2】ヨードベンゼンの合成 |
実験操作(加熱還流、蒸留による精製、分液漏斗による抽出)を正しく行うことができる。ヨードベンゼンの反応のメカニズムを説明できる。
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5週 |
【テーマ3】アセトアニリドの合成 |
実験操作(加熱還流、吸引ろ過)を正しく行うことができる。アセトアニリドの反応のメカニズムを説明できる。
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6週 |
【テーマ3】p-ニトロアニリンの合成 |
実験操作(加熱還流、吸引ろ過)を正しく行うことができる。収率の計算ができる。 p-ニトロアニリンの反応のメカニズムを説明できる。
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7週 |
【テーマ4】有機化合物の分析 |
実験操作(再結晶による精製、薄層クロマトグラフィによる反応の追跡)を正しく行うことができる。融点から生成物の確認と純度の検討ができる。収率の計算ができる。
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8週 |
データ整理 |
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2ndQ |
9週 |
【テーマ4】凝固点降下(第1週) |
ナフタレンをシクロヘキサンに溶かすとシクロヘキサンの凝固点が降下する。測定値から凝固点降下とナフタレンの重量モル濃度の関係を理解する。また、ナフタレンの質量と凝固点降下を図示することで、その傾きから分子量が求まる理由について理解する。
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10週 |
【テーマ4】凝固点降下(第2週) |
ナフタレンをシクロヘキサンに溶かすとシクロヘキサンの凝固点が降下する。測定値から凝固点降下とナフタレンの重量モル濃度の関係を理解する。また、ナフタレンの質量と凝固点降下を図示することで、その傾きから分子量が求まる理由について理解する。
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11週 |
【テーマ5】反応速度定数(第1週) |
ショ糖がブドウ糖と果糖に分解する反応速度を測定する実験を行う。反応速度が反応物質の濃度に比例することを理解し、一次反応か二次反応か決定する。また、時間に対する反応液の量の変化から反応速度定数を決定するが、この定数と反応の活性化エネルギーとの関係を理解する。
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12週 |
【テーマ5】反応速度定数(第2週) |
ショ糖がブドウ糖と果糖に分解する反応速度を測定する実験を行う。反応速度が反応物質の濃度に比例することを理解し、一次反応か二次反応か決定する。また、時間に対する反応液の量の変化から反応速度定数を決定するが、この定数と反応の活性化エネルギーとの関係を理解する。
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13週 |
【テーマ6】粘度(第1週) |
高分子を溶媒に溶かすとその溶液はかなり高い粘性を示す。この実験では、ポリビニルアルコールを水に溶解させ、溶液粘度を測定する。得られた測定値からポリビニルアルコールの分子量や溶液中でのポリビニルアルコール分子の広がりなどの情報が得られることを理解する。
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14週 |
【テーマ6】粘度(第2週) |
高分子を溶媒に溶かすとその溶液はかなり高い粘性を示す。この実験では、ポリビニルアルコールを水に溶解させ、溶液粘度を測定する。得られた測定値からポリビニルアルコールの分子量や溶液中でのポリビニルアルコール分子の広がりなどの情報が得られることを理解する。
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15週 |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 有機化学実験 | 加熱還流による反応ができる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6 |
蒸留による精製ができる。 | 4 | 前2,前3,前4 |
吸引ろ過ができる。 | 4 | 前5,前6 |
再結晶による精製ができる。 | 4 | 前7 |
分液漏斗による抽出ができる。 | 4 | 前2,前4 |
薄層クロマトグラフィによる反応の追跡ができる。 | 4 | 前7 |
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。 | 4 | 前7 |
収率の計算ができる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7 |
物理化学実験 | 温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。 | 4 | 前9 |
粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。 | 4 | 前13,前14 |
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。 | 4 | 前9,前10 |
反応速度定数の温度依存性から活性化エネルギーを決定できる。 | 4 | 前11,前12 |
生物工学実験 | 酵素の活性を定量的または定性的に調べることができる。 | 4 | 前11,前12 |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 3 | 前1 |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 3 | 前1 |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 3 | 前1 |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 3 | 前1 |
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。 | 3 | 前1 |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 3 | 前1 |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 3 | 前1 |
法令やルールを遵守した行動をとれる。 | 3 | 前1 |
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。 | 3 | 前1 |