数値計算法

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 数値計算法
科目番号 5E019 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(エネルギーコース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 Pythonによる数値計算法の基礎;橋本 修,毛塚 敦/森北出版
担当教員 尋木 信一

到達目標

1. 浮動小数点数を用いた計算に誤差が含まれる理由を説明できる
2. 関数近似を数学的に説明できる
3. 数値計算の各テーマに対して、計算手法の原理を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1浮動小数点数を用いた計算に誤差が含まれる理由を数学的観点・計算機工学的観点から説明できる。浮動小数点数を用いた計算に誤差が含まれる理由を説明できる。浮動小数点数を用いた計算に誤差が含まれる理由を説明できない。
評価項目2関数近似を数学的に説明でき、誤差の吟味を行うことができる。関数近似を数学的に説明できる。関数近似を数学的に説明できない。
評価項目3数値計算の各テーマに対して、計算手法の原理を数学的に説明でき、誤差の吟味を行うことができる。数値計算の各テーマに対して、計算手法の原理を説明できる。数値計算の各テーマに対して、計算手法の原理を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 コンピュータは非常に幅広い分野で使用されているが、元々は計算の道具として開発された機械である。したがって、数値計算のためのソフト開発は広く行われ多くの蓄積がある。今日では、非常に高度な計算を行うためのソフトも開発されており、これらは製品の開発や設計などに広く利用されている。
 本授業では、コンピュータを使った数値計算の考え方を理解することが目標である。数値計算は必ず誤差が生じ、プログラムの組み方によっては間違った解を出力したり、計算が終了しなかったりすることがあり、数学で学んでいる通常の解析とは異なっていることを理解することが重要である。また複雑な数値計算を行う場合の基礎となる基本的な問題に対する数値解析の方法を学び、そのアルゴリズムを習得することも目標としている。
授業の進め方・方法:
 講義と演習で行う。また、テキストの演習問題は自宅学習しておくこと。さらに、事前・事後学習として、適宜、演習問題レポートを課す。
注意点:
 Pythonを用いたプログラミング演習を実施するため,プログラミング言語に慣れていることが望ましい。
「ポートフォリオ」30%は,授業中に出題する「レポート課題」30%の点数で評価する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,計算と誤差 本科目の位置づけ,評価方法などについて理解できる。
浮動小数点数の演算で誤差が集積することを理解できる。
2週 非線形方程式(はさみうち法/二分法) 項目ごとの理論を理解し,説明・計算できる。
3週 非線形方程式(ニュートン法) 項目ごとの理論を理解し,説明・計算できる。
4週 数値積分(台形公式) 項目ごとの理論を理解し,説明・計算できる。
5週 数値積分(シンプソン公式) 項目ごとの理論を理解し,説明・計算できる。
6週 連立1次方程式(緩和法) 項目ごとの理論を理解し,説明・計算できる。
7週 連立1次方程式(掃き出し法/ガウス・ザイデル法) 項目ごとの理論を理解し,説明・計算できる。
8週 【中間試験】 中間までの内容について説明・計算できる。
2ndQ
9週 テスト返却と解説
常微分方程式(テイラー法)
到達度の確認。
項目ごとの理論を理解し,説明・計算できる。
10週 常微分方程式(オイラー法) 項目ごとの理論を理解し,説明・計算できる。
11週 常微分方程式(ルンゲ・クッタ法) 項目ごとの理論を理解し,説明・計算できる。
12週 補間と近似(最小2乗法) 項目ごとの理論を理解し,説明・計算できる。
13週 補間と近似(ニュートンの補間法) 項目ごとの理論を理解し,説明・計算できる。
14週 補間と近似(スプライン補間法) 項目ごとの理論を理解し,説明・計算できる。
15週 【期末試験】 学年末までの内容について説明・計算できる。
16週 テスト返却と解説 到達度の確認。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3前1
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3前2,前4,前6,前9,前11,前13
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3前3,前5,前7,前10,前12,前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000