機械要素設計

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 機械要素設計
科目番号 4M003 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(メカニクスコース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 教員配布資料
担当教員 坂本 武司

到達目標

1.機械設計を目的とした場合の機械要素の種類,特徴,使い方について理解し,説明できる.
2.機械要素の形状,運動学的な特徴を理解して説明でき,信頼性に関する計算ができる.
3.複数の機械要素間の動力伝達について理解して説明でき,事例を計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械の構成要素の種類と特徴,およびそれらの組合せによる使い方について理解し,正しい語句を使用して詳細に説明できる.機械の構成要素の種類と特徴およびそれらの組合せによる使い方について理解し,説明できる.機械の構成要素の種類と特徴,およびそれらの組合せによる使い方について理解していない.あるいは説明できない.
評価項目2機械要素の運動学的な特徴を理解して正しい語句を使用して詳細に説明でき,信頼性に関してどのような応用例でも正しく計算できる.機械要素の運動学的な特徴を理解して説明でき,信頼性に関する事例を計算できる.機械要素の運動学的な特徴を理解していない.あるいは説明できない.信頼性に関する事例を計算ができない.
評価項目3複数の機械要素間の動力伝達について理解して正しい語句を使用して詳細に説明でき,動力伝達に関するどのような応用例でも正しく計算できる.複数の機械要素間の動力伝達について理解して説明でき,動力伝達に関する事例を計算できる.複数の機械要素間の動力伝達について理解していない.あるいは説明できない.動力伝達に関する事例を計算できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
産業に用いられる機械は多種多様あるが,どの機械も基本的な機械要素から成り立つことは共通している.これらの機械要素について種類,特徴,使い方や動力伝達を学ぶことは将来学生が接するあるいは設計する機械に広く通用するものである.本科目では伝動要素(摩擦車,歯車,巻き掛け伝導要素,ブレーキ),支持要素(すべり軸受け,ころがり軸受け),緩衝要素(ばね),配管要素(管や弁)について学ぶ.また,これらの項目に関連する応用力を身に付ける.この科目は企業で自動化機械の設計を担当していた教員が、その経験を活かし、機械要素の種類、特性、最新の設計手法等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義を中心とし,1回目の授業ごとに前回の簡潔な復習を行ってから今回の要点を列挙し,本題の学習に入る.また,ある程度学習した時点で演習問題を実施する.
注意点:
3年次の材料力学,機構と要素,材料学の知識を有することが望ましい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 すべり軸受① すべり軸受の役割りについて理解できる
2週 すべり軸受② すべり軸受の種類,特徴,使い方が理解できる
3週 ころがり軸受け① ころがり軸受けの役割りについて理解できる
4週 ころがり軸受け② ころがり軸受の種類,特徴,使い方が理解できる
5週 ころがり軸受け③ ころがり軸受の型式選定ができる
6週 摩擦伝動装置① 摩擦車の種類,特徴,使い方が理解できる
7週 摩擦伝動装置② 円筒摩擦車の動力計算ができる
8週 前期中間試験 みぞ付き摩擦車の動力計算ができる
2ndQ
9週 ばね 必要に応じた種類,ばね定数のばねを選択することができる.
10週 ダンパー 緩衝装置の役割が理解できる
11週 案内要素① 案内要素の役割が理解できる
12週 案内要素② 案内要素の種類,特徴,使い方が理解できる
13週 ベルト,チェーン駆動 ベルト,チェーンの種類,特徴,使い方が理解できる
14週 クラッチ,ブレーキ,つめ車 クラッチ,ブレーキ,つめ車のしくみ,特徴,役割が理解できる
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4前5
標準規格を機械設計に適用できる。4前5
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4前1
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4前2
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4前1
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4前2,前4
力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4前9
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4前9
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4前9
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4前9
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4前9
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4前9
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4前9
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4前6
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4前6
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4前6
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4前6
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4前6
許容応力と安全率を説明できる。4前1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000