伝熱工学

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 伝熱工学
科目番号 5M009 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(メカニクスコース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 伝熱工学;一色・北山共著(森北出版)
担当教員 伊野 拓一郎

到達目標

1.伝熱の三方式を理解し,その具体例の提示とともに内容を説明できる.
2.熱伝導,熱伝達および放射熱伝達の基礎理論を理解し,その応用計算ができる.
3.フィンや熱交換器などの性能を評価し,計算する事ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1伝熱の三方式を理解 でき,その具体例を的 確に提示しながら,そ れらの内容を正確に かつ適切に説明でき る. 伝熱の三方式を理解 でき,その具体例を提 示しながら,それらの 内容を説明できる. 伝熱の三方式を理解 できず,その具体例を 提示しながら,それら の内容を説明できな い.
評価項目2熱伝導,熱伝達および 放射熱伝達の基礎理 論を 的確に理解し,そ の 応用計算 が 正確に できる. 熱伝導,熱伝達および 放射熱伝達の基礎理 論を理解し,その応用 計算がある程度でき る. 熱伝導,熱伝達および 放射熱伝達の基礎理 論が理解できず,その 応用計算ができない.
評価項目3フィンや熱交換器を用いて、装置の熱処理対策ができる。 フィンや熱交換器の原理を理解し、フィンや熱交換器の伝熱計算ができる。フィンや熱交換器の原理が理解できず、フィンや熱交換器の伝熱計算が出来ない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
「伝熱工学」は,熱の移動に関する学問で,ボイラやタービンなどの熱機器の小型化や高性能化に伴う熱の移動速度に関する知識の要求によって発展した比較的新しい学問である.その後,原子力の平和利用が叫ばれ,その利用技術の発達とともに経済性や安全性を保つ技術も必要になり,伝熱に関する更なる知識が必要となってきた.最近では,電子機器の高密度化に伴う冷却問題,各種生産工程の熱管理,熱環境問題などあらゆる工学的分野で伝熱の知識が必要とされ,その基礎知識の修得は機械技術者にとっては必須の条件となっている.
授業においては,伝熱工学の最も基礎的な項目を丁寧に,わかりやすく講義し,各種伝熱問題への応用能力の基盤を確立することを目標としている.したがって,学習項目の内容を厳選し,必要最小限の基礎部分を演習問題を多く交えて学習し,知識の定着を図っている.またこの科目では,当該科目に関する実務経験のある教員が,その経験を活かし講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
講義を中心とし,1回の授業ごとに授業内容のまとめをレポートとして提出してもらう.
注意点:
熱力学および解析学の知識を有することが望ましい

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 伝熱工学への導入、熱の伝わり方について 伝熱工学を学習する意義とその背景,およびその歴史と内容を理解することができる
2週 熱伝導に関する基本事項(1) フーリエの法則を用いて、平板の熱伝導の問題を計算する事ができる.
3週 熱伝導に関する基本事項(2) フーリエの法則を用いて、円管の熱伝導の問題を計算する事ができる.
4週 熱伝導に関する基本事項(3) フーリエの法則を用いて、球状壁の熱伝導の問題を計算する事ができる.
5週 熱伝導に関する基本事項(4) フーリエの法則を用いて、重ねた平板・円管・球状壁の問題を計算する事ができる.
6週 非定常熱伝導に関する基本事項(1) フーリエの微分方程式を境界条件を基に計算する事ができる.
7週 非定常熱伝導に関する基本事項(2) フーリエの微分方程式を差分法を用いて計算する事ができる.
8週 【前期中間試験】
4thQ
9週 熱通過に関する基本事項(1) 流体と固体壁間の熱の伝わりについて説明する事ができる.
10週 熱通過に関する基本事項(2) 壁面、円管の熱通過の問題を計算する事ができる.
11週 熱交換機 熱交換機の形式について説明する事ができる.
熱交換機の伝熱計算ができる.
12週 フィン フィンのついた板からの放熱を計算する事ができる.
13週 放射伝熱 放射伝熱について説明ができる.
14週 伝熱工学の応用問題 これまで習得してきた基本事項を踏まえて、伝熱工学に関する応用問題を計算する事ができる.
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000