化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 化学Ⅰ
科目番号 1Z006 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 『化学基礎』 東京書籍、『New Global 化学基礎+化学 新課程』 東京書籍、『新課程二訂版 スクエア 最新図説化学』 第一学習社
担当教員 古川 一輝,松尾 明洋

到達目標

1.化学と人間生活について理解し、説明できる。
2.物質の構成について理解し、説明できる。
3.物質量とは何かを理解できている。
4.化学反応式を組み立て、反応の量的関係を計算できる。
5.酸・塩基・塩を分類できる。
6.pHの計算や中和反応の量的関係を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1化学と人間生活について理解し、正確に説明できる。化学と人間生活について理解し、説明できる。化学と人間生活について理解し、説明できない。
評価項目2物質の構成について理解し、正確に説明できる。物質の構成について理解し、説明できる。物質の構成について理解し、説明できない。
評価項目3物質量とは何かを正しく理解できている。物質量とは何かを理解できている。物質量とは何かを理解できていない。
評価項目4化学反応式を組み立て、反応の量的関係を正確に計算できる。化学反応式を組み立て、反応の量的関係を計算できる。化学反応式を組み立て、反応の量的関係を計算できない。
評価項目5酸・塩基・塩を正確に分類できる。酸・塩基・塩を分類できる。酸・塩基・塩を分類できない。
評価項目6pHの計算や中和反応の量的関係を正確に計算できる。pHの計算や中和反応の量的関係を計算できる。pHの計算や中和反応の量的関係を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
原子、分子、イオンのような小さな粒子を扱う単位としての物質量をについて学び、化学反応における量的関係の表し方について学ぶ。酸、塩基の性質を知り、中和反応について学ぶ。酸化還元反応は化学反応において電子の授受が行われることにより起こることを学び、物質の燃焼、金属の酸への溶解、電池、電気分解などの現象が酸化還元反応であることを学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書を中心とした授業形式で行う。適宜、演習問題をとり入れ理解を深める。必要に応じて、小テスト、宿題を課す。
注意点:
中学校理科と比べ、非常に難しくなったと感じると思います。教科書、問題集、図説を活用し、効果的な予習・復習を行うこと。宿題の未提出、授業に対する意識が低い場合には、単位取得が困難になることがあるので、真剣に取り組むこと。評価は、定期試験75%+ポートフォリオ25%(小テスト15%、宿題10%)の割合で行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・シラバス説明
1編 化学と人間生活
1章 化学とは何か
・化学と現代の社会課題との関連性について説明できる。
2週 2章 物質の成分と構成元素
1節 物質の成分
A 純物質と混合物
B 混合物の分離
2節 物質の構成元素
A 元素
B 単体と化合物
・純物質と混合物の区別について説明できる。
・物質が原子からできていることについて説明できる。
・混合物の分離法について理解し、適切な分離法を選択できる。
・単体と化合物について説明できる。
3週 2節 物質の構成元素
C 元素の確認
3節 物質の三態
A 粒子の熱運動
B 物質の三態と状態間の変化
C 状態変化と熱運動
・同素体について説明できる。
・物質を構成する分子・原子が常に熱運動していることについて説明できる。
・水の状態変化について説明できる。
・物質の三態とその状態変化について説明できる。
4週 2編 物質の構成
1章 原子の構造と元素の周期表
1節 原子の構造
A 原子
B 同位体
2節 電子配置
A 原子の電子配置
・原子の構造(原子核・電子)や原子番号、質量数について説明できる。
・同位体・放射性同位体について説明できる。
・原子の電子配置について電子殻を用いて書き表すことができる。
・価電子の働きについて説明できる。
5週 2節 電子配置
3節 元素の周期表
A 周期表
・原子番号と価電子の数との関係について考えることができる。
・元素の性質について価電子と周期律から考えることができる。
6週 物質の成分と構成元素、原子の構造と元素の周期表のまとめと補足 ・物質の成分と構成元素、原子の構造と元素の周期表のまとめと補足
7週 2章 化学結合
1節 イオンとイオン結合
A イオンの生成
B イオンの分類
C イオン半径
・イオンの化学式とイオンの名称について説明できる。
・代表的なイオンを化学式で表すことができる。
・イオン化エネルギーと電子親和力について説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 テスト返却と解説
1節 イオンとイオン結合
D イオン結合とイオン結晶
・イオン結合について説明できる。
・イオン結晶の性質について説明できる。
10週 2節 分子と共有結合
A 共有結合と分子の形成
B 配位結合
・共有結合について説明できる。
11週 2節 分子と共有結合
C 電気陰性度と分子の極性
D 分子結晶
E 共有結合の結晶
・極性と水素結合について説明できる。
・構造式や電子式により分子を書き表すことができる。
12週 3節 金属と金属結合
A 金属結合
・自由電子と金属結合について説明できる。
・金属の性質について説明できる。
・金属結晶の構造について、原子半径や充填率の計算ができる。
13週 4節 化学結合と物質の分類
A化学結合と物質の分類
・分子からなる物質の利用について、その知識を身に付けている。
14週 物質と化学結合のまとめ ・物質と化学結合のまとめと補足
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説
後期
3rdQ
1週 ・シラバス説明
3編 物質の変化
1章 物質量と化学反応式
1節 原子量・分子量・式量
A 原子の相対質量
B 原子量
C 分子量
D 式量
・原子の相対質量と原子量について説明できる。
・分子量・式量について説明できる。
2週 2節 物質量
A アボガドロ数と物質量
・物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。
3週 B 1 molの気体の体積 ・気体の体積と物質量の関係について説明できる。
4週 3節 溶液の濃度
A 溶液の濃度
・質量パーセント濃度について説明でき、質量パーセント濃度の計算ができる。
・モル濃度について説明でき、モル濃度の計算ができる。
5週 4節 化学反応の表し方
A 化学反応式
・化学反応式について反応物、生成物、係数を理解し、組み立てることができる。
6週 5節 化学反応式の表す量的関係
A 化学反応式の表す量的関係
B 反応物の過不足
・化学反応式について反応物、生成物、係数を理解し、組み立てることができる。
・化学反応式を用いて化学量論的な計算ができる。
7週 物質量と化学反応式のまとめ ・物質量と化学反応式のまとめと補足
8週 中間試験
4thQ
9週 テスト返却と解説
2章 酸と塩基
1節 酸と塩基
A 酸と塩基の性質
B 酸と塩基の定義
C 広い意味の酸・塩基
D 酸と塩基の価数
・酸・塩基の定義(アレニウスの定義、ブレンステッド・ローリーの定義)について説明できる。
・酸・塩基の化学式と酸・塩基の価数について説明できる。
・pHについて説明でき、pHと水素イオン濃度を計算できる。
・電離度と酸・塩基の強弱について説明できる。
10週 E 酸と塩基の強弱
2節 水素イオン濃度とpH
A 水の電離と水素イオン濃度
B 水素イオン濃度とpH
・電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。
・酸・塩基の化学式と酸・塩基の価数について説明できる。
・pHについて説明でき、pHと水素イオン濃度の計算ができる。
11週 C pH指示薬とpHの測定
3節 中和反応と塩
A 中和反応と塩の生成
B 塩の種類と塩の水溶液の性質
・塩は、その組成によって正塩、酸性塩、塩基性塩の3種に分類されることを説明できる。
12週 4節 中和滴定
A 中和反応の量的関係
B 中和滴定
C 滴定曲線
・中和反応を化学反応式で表すことができる。
・中和滴定の計算ができる。
13週 塩の性質と中和反応の復習 ・中和に関する内容の復習
14週 酸と塩基の反応のまとめ ・酸と塩基の反応のまとめと補足
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学化学化学と現代の社会課題との関連性について説明できる。3前1
物質が原子からできていることについて説明できる。3前2
単体と化合物について説明できる。3前2
同素体について説明できる。3前3
純物質と混合物の区別について説明できる。3前2
混合物の分離法について理解し、適切な分離法を選択できる。3前2
物質を構成する分子・原子が常に熱運動していることについて説明できる。3前3
水の状態変化について説明できる。3前3
物質の三態とその状態変化について説明できる。3前3
原子の構造(原子核・電子)や原子番号、質量数について説明できる。3前4
同位体・放射性同位体について説明できる。3前4
原子の電子配置について電子殻を用いて書き表すことができる。3前4
価電子の働きについて説明できる。3前4
イオン化エネルギーと電子親和力について説明できる。3前7
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前7
原子番号と価電子の数との関係について考えることができる。3前5
元素の性質について価電子と周期律から考えることができる。3前5
イオンの化学式とイオンの名称について説明できる。3前7
イオン結合について説明できる。3前9
イオン結晶の性質について説明できる。3前9
共有結合について説明できる。3前10
極性と水素結合について説明できる。3前11
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前10,前11
自由電子と金属結合について説明できる。3前12
金属の性質について説明できる。3前12
原子の相対質量と原子量について説明できる。3後1
物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3後2
分子量・式量について説明できる。3後1
気体の体積と物質量の関係について説明できる。3後3,後6
化学反応式について反応物、生成物、係数を理解し、組み立てることができる。3後5,後6
化学反応式を用いて化学量論的な計算ができる。3後6
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3後9
質量パーセント濃度について説明でき、質量パーセント濃度の計算ができる。3後4
モル濃度について説明でき、モル濃度の計算ができる。3後4
酸・塩基の定義(アレニウスの定義、ブレンステッド・ローリーの定義)について説明できる。3後9
酸・塩基の化学式と酸・塩基の価数について説明できる。3後9
電離度と酸・塩基の強弱について説明できる。3後9
pHについて説明でき、pHと水素イオン濃度の計算ができる。3後10
中和反応を化学反応式で表すことができる。3後11
中和滴定の計算ができる。3後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合75000250100
基礎的能力75000250100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000