情報リテラシーⅠ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 情報リテラシーⅠ
科目番号 1Z016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 高校情報Ⅰ(実教出版),パーフェクトガイド情報 Office2019対応(実教出版),K-SEC 情報モラル教材,配付プリント
担当教員 嘉藤 直子

到達目標

1.情報機器やインターネットを利用するときに守るべきルールやマナーについて説明できる.
2.主要なアプリケーションソフトおよびインターネットを使用して情報処理ができる.
3.情報社会の課題とその対策について説明できる.
4.タッチタイピングができる
5.プレゼンテーションソフトを活用して情報発信ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1情報機器やインターネットを利用する際におこる問題について正しい対処法を実践できる.情報機器やインターネットを利用するときに守るべきルールやマナーについて説明できる.情報機器やインターネットを利用するときに守るべきルールやマナーについて説明できない.
評価項目2主要なアプリケーションソフト(ワープロ,表計算)やインターネット(電子メール,WWW)の様々な機能を複合的に利用して情報処理ができる.主要なアプリケーションソフト(ワープロ,表計算)およびインターネット(電子メール,WWW)を使用して情報処理ができる.主要なアプリケーションソフト(ワープロ,表計算)やインターネット(電子メール,WWW)の中で,1つでも使用することができないものがある.
評価項目3サイバー犯罪などの情報社会の課題を理解し,セキュリティ対策の技術的な仕組みや法制度の詳細な事項に対して説明できる.サイバー犯罪などの情報社会の課題を理解し,セキュリティ対策や法制度について説明できる.サイバー犯罪などの情報社会の課題を理解できない,もしくは,セキュリティ対策や法制度について説明できない.
評価項目4タッチタイピングができ,指定するタイピングソフトでスコアがA以上である.タッチタイピングができ,指定するタイピングソフトでスコアがC-以上である.タッチタイピングができない.
評価項目5プレゼンテーションソフトウェアの様々な機能を利用して効果的に情報発信ができる.プレゼンテーションソフトウェアを利用して情報発信ができる.プレゼンテーションソフトウェアを利用して情報発信ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報リテラシーⅠでは,情報処理・情報活用を行う上で必要となる基礎的な知識および技術を習得します.そのために、情報機器(主にコンピュータ)やインターネットに対する基本的な概念や知識を学習します.また,コンピュータの基本操作やタイピング,文書作成および表計算ソフトなど主要なアプリケーションソフトの利用技術,インターネットのサービスである電子メールとWWWの利用技術などを学習します.さらに,責任を持って情報を扱う能力を養うために,情報を取り扱う際の注意や情報に関する法制度(知的財産権や肖像権など)を学習し,情報モラルを身につけます.
*本科目は「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」構成科目です。(「授業の属性・履修上の区分)では文字制限の都合上「☑AI関連」と区分しています)
授業の進め方・方法:
毎回,20分程度のタイピング練習を行った後,講義とPCを用いた実習を行います.また,内容の理解と定着をはかるために課題が出るので,締切までに課題を行い,提出してもらいます.さらに,1~2か月に1回,タイピングの実技試験を実施します.
注意点:
タイピングが上達するためには,授業中の練習だけでは足りません.昼休みや放課後などを利用して日頃からタイピング練習を行いましょう.
成績評価項目の「ポートフォリオ」40%は授業で出題する「課題」20%,「タイピングの実技試験結果」20%で評価します.また,「発表」20%は授業計画にある「プレゼンテーション実習」の内容について評価をします.その評価項目についてはプレゼンテーション実習の時間に別途資料を用いて説明します.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
☑AI関連

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス・教育用パソコンの使用方法
パスワードの変更
学内で使用する各アプリの起動
MS-Windowsの基本操作
教育用パソコンを正しく起動・終了できること.
ユーザIDとパスワードを正しく管理できること.
学内で使用する各アプリを起動できること.
Windowsの基本的な操作ができること.
2週 情報社会と情報の特性
代表的な情報システム
タッチタイピング・文字の入力
情報社会の発展と課題について理解できること.
情報の特性(残存性,複製性,伝搬性)を説明できること.
代表的な情報システムとその利用形態について理解できること.
ビッグデータ,IoT,AIなどの用語を説明できること.

ホームポジションを守ってタイピングができること.
正しく文字の入力ができること.
3週 電子メール(1) 
電子メールの基本的な送受信ができること.
電子メールの署名を設定できること.
電子メールの定型文が書けること.
電子メールに関するマナーを守って送信できること.
4週 電子メール(2) 
情報通信ネットワーク
メディアリテラシー(情報の信憑性)
電子メールの返信をマナーを守ってできること.
情報通信ネットワークおよびインターネットの概要を説明できること.
WWWを利用したサービスの名称や特徴を説明できること.
WWW上で適切な検索ができること.
情報の信憑性を確認できること.
5週 情報モラル
情報を発信するときの責任を理解し,他人を傷つけないなど,正しく情報を発信できること.
個人情報の流出やプライバシー侵害のしくみとその対策を理解していること.
ネット等への依存の状況を把握し,情報機器を適切に利用できるようになること.
Blackboardへのログインとe-learning教材による情報モラル学習が自分でできること.
6週 コンピュータのしくみとデータ(1)
コンピュータのしくみを理解すること.
記録メディアの種類や特徴を説明できること.
7週 コンピュータのしくみとデータ(2)
ファイル・フォルダとその基本操作
ファイル形式の種類やデータ容量について説明できること.
ファイルやフォルダの基本操作ができること.
8週 前期中間試験

2ndQ
9週 テスト返却と解説
電子メール(3)
複数の人への一斉送信やファイルの添付などができること.
CC/BCCの違いを理解し,適切に利用できること.
10週 文書作成ソフトMS-Word演習(1) 基本的な文書を作成できること.
11週 文書作成ソフトMS-Word演習(2) 基本的な文書を作成できること.
12週 文書作成ソフトMS-Word演習(3) 文書に写真やイラスト,図形などを挿入できること.
ワードアートを利用できること.
13週 文書作成ソフトMS-Word演習(4) 文書中に表を作ることができること.
文章校正ができること.
WordファイルをPDFファイルに変換できること.
14週 サイバー犯罪と迷惑メール(1) 不正アクセス,コンピュータウィルス,インターネット利用詐欺などについて説明できること.
サイバー犯罪の事例をふまえ,被害にあわないための適切な対策を理解していること.
15週 サイバー犯罪と迷惑メール(2) 迷惑メールの特徴などを説明でき,対処ができること.
16週
後期
3rdQ
1週 情報セキュリティ 情報セキュリティを高めるための様々な方法を理解していること.
情報セキュリティ確保のための技術的な方法を理解していること.
2週 知的財産権と個人情報 知的財産権やそれに含まれる各権利について説明できること.
肖像権について説明できること.
個人情報を提供するときの注意点を踏まえ,適切な判断ができること.
3週 表計算ソフトMS-Excel演習(1) 簡単な表の作成・編集ができること.
数式の入力ができること.
4週 表計算ソフトMS-Excel演習(2) 絶対参照と相対参照を理解していること.
主要な関数を利用できること.
5週 表計算ソフトMS-Excel演習(3)
主要な関数を利用できること.
6週 表計算ソフトMS-Excel演習(4) グラフの作成と編集ができること.
データベース機能(並べ替え,抽出)を利用できること.
7週 表計算ソフトMS-Excel演習(5) 様々なデータをExcelで処理できること.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 テスト返却と解説
プレゼンテーションソフトMS-PowerPoint演習
PowerPointで基本的なプレゼンテーション資料を作成できること.
10週 プレゼンテーション実習(1) 効果的なプレゼンテーションについて知り,作成方法を習得すること.
収集した情報を整理・分析して,発表のストーリーを組み立てることができること.
11週 プレゼンテーション実習(2)
自分が望むようなプレゼンテーション資料を作成できること.
12週 プレゼンテーション実習(3) リハーサルを行い,問題点を発見して解決できること.
13週 プレゼンテーション実習(4) クラスの学生の前で,自信を持って堂々と発表できること.
他の学生の発表を聞き,その良い点や悪い点を分析できること.
14週 プレゼンテーション実習(5) クラスの学生の前で,自信を持って堂々と発表できること.
他の学生の発表を聞き,その良い点や悪い点を分析できること.
15週 プレゼンテーション実習(6)
聞き手の評価などをもとに,自己評価シートを作成し,プレゼンテーションの効果を確認できること.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理技術者倫理科学技術の発達が社会、環境、人々に対して与える影響や変化について説明できる(応用倫理学を含む)。3前2
情報リテラシー情報リテラシー社会の情報化の進展と課題について理解し説明できる。3前2
代表的な情報システムとその利用形態について説明できる。3前2
コンピュータの構成とオペレーティングシステム(OS)の役割を理解し、基本的な取扱いができる。2前6,前7
情報を適切に収集・取得できる。3前3,前4,後2
データベースの意義と概要について説明できる。3後7
情報の真偽について、根拠に基づいて検討する方法を説明できる。3前4,前5,前14,後2,後10,後11,後12
情報の適切な表現方法と伝達手段を選択し、情報の送受信を行うことができる。3前4,前5,前9,前14,後2,後9,後10,後11,後12
情報通信ネットワークの仕組みや構成及び構成要素、プロトコルの役割や技術についての知識を持ち、社会における情報通信ネットワークの役割を説明できる。2前1,前3,前4,前9,後2
情報セキュリティの必要性を理解し、対策について説明できる。3前1,前14,前15,後1
情報セキュリティを支える暗号技術の基礎を説明できる。3後1
情報セキュリティに基づいた情報へのアクセス方法を説明できる。3前4,前5,前14,前15,後1
情報や通信に関連する法令や規則等と、その必要性について説明できる。3前5,前14,前15,後1,後2
情報社会で生活する上でのマナー、モラルの重要性について説明できる。3前4,前5,前14,前15,後1,後2
情報セキュリティを運用するための考え方と方法を説明できる。3前14,前15,後1
データサイエンス・AI技術の概要を説明できる。3前2
データサイエンス・AI技術が社会や日常生活における課題解決の有用なツールであり、様々な専門領域の知見と組み合わせることによって価値を創造するものであることを、活用事例をもとに説明できる。3前2
データサイエンス・AI技術を利活用する際に求められるモラルや倫理について理解し、データを守るために必要な事項を説明できる。 3前2,後2
データサイエンス・AI技術の利活用に必要な基本的スキル(データの取得、可視化、分析)を使うことができる。 2前4,前10,前11,前12,前13,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合402000400100
基礎的能力402000400100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000