概要:
情報リテラシーⅠでは,情報処理・情報活用を行う上で必要となる基礎的な知識および技術を習得します.そのために、情報機器(主にコンピュータ)やインターネットに対する基本的な概念や知識を学習します.また,コンピュータの基本操作やタイピング,文書作成および表計算ソフトなど主要なアプリケーションソフトの利用技術,インターネットのサービスである電子メールとWWWの利用技術などを学習します.さらに,責任を持って情報を扱う能力を養うために,情報を取り扱う際の注意や情報に関する法制度(知的財産権や肖像権など)を学習し,情報モラルを身につけます.
*本科目は「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」構成科目です。(「授業の属性・履修上の区分)では文字制限の都合上「☑AI関連」と区分しています)
授業の進め方・方法:
毎回,20分程度のタイピング練習を行った後,講義とPCを用いた実習を行います.また,内容の理解と定着をはかるために課題が出るので,締切までに課題を行い,提出してもらいます.さらに,1~2か月に1回,タイピングの実技試験を実施します.
注意点:
タイピングが上達するためには,授業中の練習だけでは足りません.昼休みや放課後などを利用して日頃からタイピング練習を行いましょう.
成績評価項目の「ポートフォリオ」40%は授業で出題する「課題」20%,「タイピングの実技試験結果」20%で評価します.また,「発表」20%は授業計画にある「プレゼンテーション実習」の内容について評価をします.その評価項目についてはプレゼンテーション実習の時間に別途資料を用いて説明します.
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業ガイダンス・教育用パソコンの使用方法 パスワードの変更 学内で使用する各アプリの起動 MS-Windowsの基本操作 |
教育用パソコンを正しく起動・終了できること. ユーザIDとパスワードを正しく管理できること. 学内で使用する各アプリを起動できること. Windowsの基本的な操作ができること.
|
2週 |
情報社会と情報の特性 代表的な情報システム タッチタイピング・文字の入力 |
情報社会の発展と課題について理解できること. 情報の特性(残存性,複製性,伝搬性)を説明できること. 代表的な情報システムとその利用形態について理解できること. ビッグデータ,IoT,AIなどの用語を説明できること.
ホームポジションを守ってタイピングができること. 正しく文字の入力ができること.
|
3週 |
電子メール(1)
|
電子メールの基本的な送受信ができること. 電子メールの署名を設定できること. 電子メールの定型文が書けること. 電子メールに関するマナーを守って送信できること.
|
4週 |
電子メール(2) 情報通信ネットワーク メディアリテラシー(情報の信憑性) |
電子メールの返信をマナーを守ってできること. 情報通信ネットワークおよびインターネットの概要を説明できること. WWWを利用したサービスの名称や特徴を説明できること. WWW上で適切な検索ができること. 情報の信憑性を確認できること.
|
5週 |
情報モラル
|
情報を発信するときの責任を理解し,他人を傷つけないなど,正しく情報を発信できること. 個人情報の流出やプライバシー侵害のしくみとその対策を理解していること. ネット等への依存の状況を把握し,情報機器を適切に利用できるようになること. Blackboardへのログインとe-learning教材による情報モラル学習が自分でできること.
|
6週 |
コンピュータのしくみとデータ(1)
|
コンピュータのしくみを理解すること. 記録メディアの種類や特徴を説明できること.
|
7週 |
コンピュータのしくみとデータ(2) ファイル・フォルダとその基本操作 |
ファイル形式の種類やデータ容量について説明できること. ファイルやフォルダの基本操作ができること.
|
8週 |
前期中間試験 |
|
2ndQ |
9週 |
テスト返却と解説 電子メール(3) |
複数の人への一斉送信やファイルの添付などができること. CC/BCCの違いを理解し,適切に利用できること.
|
10週 |
文書作成ソフトMS-Word演習(1) |
基本的な文書を作成できること.
|
11週 |
文書作成ソフトMS-Word演習(2) |
基本的な文書を作成できること.
|
12週 |
文書作成ソフトMS-Word演習(3) |
文書に写真やイラスト,図形などを挿入できること. ワードアートを利用できること.
|
13週 |
文書作成ソフトMS-Word演習(4) |
文書中に表を作ることができること. 文章校正ができること. WordファイルをPDFファイルに変換できること.
|
14週 |
サイバー犯罪と迷惑メール(1) |
不正アクセス,コンピュータウィルス,インターネット利用詐欺などについて説明できること. サイバー犯罪の事例をふまえ,被害にあわないための適切な対策を理解していること.
|
15週 |
サイバー犯罪と迷惑メール(2) |
迷惑メールの特徴などを説明でき,対処ができること.
|
16週 |
|
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
情報セキュリティ |
情報セキュリティを高めるための様々な方法を理解していること. 情報セキュリティ確保のための技術的な方法を理解していること.
|
2週 |
知的財産権と個人情報 |
知的財産権やそれに含まれる各権利について説明できること. 肖像権について説明できること. 個人情報を提供するときの注意点を踏まえ,適切な判断ができること.
|
3週 |
表計算ソフトMS-Excel演習(1) |
簡単な表の作成・編集ができること. 数式の入力ができること.
|
4週 |
表計算ソフトMS-Excel演習(2) |
絶対参照と相対参照を理解していること. 主要な関数を利用できること.
|
5週 |
表計算ソフトMS-Excel演習(3)
|
主要な関数を利用できること.
|
6週 |
表計算ソフトMS-Excel演習(4) |
グラフの作成と編集ができること. データベース機能(並べ替え,抽出)を利用できること.
|
7週 |
表計算ソフトMS-Excel演習(5) |
様々なデータをExcelで処理できること.
|
8週 |
後期中間試験 |
|
4thQ |
9週 |
テスト返却と解説 プレゼンテーションソフトMS-PowerPoint演習
|
PowerPointで基本的なプレゼンテーション資料を作成できること.
|
10週 |
プレゼンテーション実習(1) |
効果的なプレゼンテーションについて知り,作成方法を習得すること. 収集した情報を整理・分析して,発表のストーリーを組み立てることができること.
|
11週 |
プレゼンテーション実習(2)
|
自分が望むようなプレゼンテーション資料を作成できること.
|
12週 |
プレゼンテーション実習(3) |
リハーサルを行い,問題点を発見して解決できること.
|
13週 |
プレゼンテーション実習(4) |
クラスの学生の前で,自信を持って堂々と発表できること. 他の学生の発表を聞き,その良い点や悪い点を分析できること.
|
14週 |
プレゼンテーション実習(5) |
クラスの学生の前で,自信を持って堂々と発表できること. 他の学生の発表を聞き,その良い点や悪い点を分析できること.
|
15週 |
プレゼンテーション実習(6)
|
聞き手の評価などをもとに,自己評価シートを作成し,プレゼンテーションの効果を確認できること.
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理 | 技術者倫理 | 科学技術の発達が社会、環境、人々に対して与える影響や変化について説明できる(応用倫理学を含む)。 | 3 | 前2 |
情報リテラシー | 情報リテラシー | 社会の情報化の進展と課題について理解し説明できる。 | 3 | 前2 |
代表的な情報システムとその利用形態について説明できる。 | 3 | 前2 |
コンピュータの構成とオペレーティングシステム(OS)の役割を理解し、基本的な取扱いができる。 | 2 | 前6,前7 |
情報を適切に収集・取得できる。 | 3 | 前3,前4,後2 |
データベースの意義と概要について説明できる。 | 3 | 後7 |
情報の真偽について、根拠に基づいて検討する方法を説明できる。 | 3 | 前4,前5,前14,後2,後10,後11,後12 |
情報の適切な表現方法と伝達手段を選択し、情報の送受信を行うことができる。 | 3 | 前4,前5,前9,前14,後2,後9,後10,後11,後12 |
情報通信ネットワークの仕組みや構成及び構成要素、プロトコルの役割や技術についての知識を持ち、社会における情報通信ネットワークの役割を説明できる。 | 2 | 前1,前3,前4,前9,後2 |
情報セキュリティの必要性を理解し、対策について説明できる。 | 3 | 前1,前14,前15,後1 |
情報セキュリティを支える暗号技術の基礎を説明できる。 | 3 | 後1 |
情報セキュリティに基づいた情報へのアクセス方法を説明できる。 | 3 | 前4,前5,前14,前15,後1 |
情報や通信に関連する法令や規則等と、その必要性について説明できる。 | 3 | 前5,前14,前15,後1,後2 |
情報社会で生活する上でのマナー、モラルの重要性について説明できる。 | 3 | 前4,前5,前14,前15,後1,後2 |
情報セキュリティを運用するための考え方と方法を説明できる。 | 3 | 前14,前15,後1 |
データサイエンス・AI技術の概要を説明できる。 | 3 | 前2 |
データサイエンス・AI技術が社会や日常生活における課題解決の有用なツールであり、様々な専門領域の知見と組み合わせることによって価値を創造するものであることを、活用事例をもとに説明できる。 | 3 | 前2 |
データサイエンス・AI技術を利活用する際に求められるモラルや倫理について理解し、データを守るために必要な事項を説明できる。 | 3 | 前2,後2 |
データサイエンス・AI技術の利活用に必要な基本的スキル(データの取得、可視化、分析)を使うことができる。 | 2 | 前4,前10,前11,前12,前13,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |