化学反応制御学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 化学反応制御学
科目番号 0030 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 反応工学(培風館出版 ISBN978-4-563-04518-0)
担当教員 後藤 宗治

到達目標

1.反応制御に必要となる物性値を求めることができる。
2.反応温度、反応時間、反応率が予測でき、反応器の最適運転条件を構築できる。
3.反応器内の平均滞留時間を求め、撹拌状態を最適に構築できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1反応制御に必要となる物性値を選定し、任意の条件下における値を算出できる。任意の温度における各物性値を求めることができる。任意の温度における各物性値の温度依存性が説明出来ない。
評価項目2非等温系反応器の最適運転条件を設定できる。非等温系の各反応器の反応時間と反応率の経時変化を求めることができる等温系の各反応器の反応時間と反応率を求めることができない
評価項目3反応器の最適撹拌状態を設定できる。反応器内の撹拌状態、平均滞留時間を求めることができる。反応器内の撹拌状態、平均滞留時間を説明できない

学科の到達目標項目との関係

専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB①  共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB②  自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC①  専門工学の実践に必要な知識を深め、実験や実習を通じて、問題解決の経験を積む。

教育方法等

概要:
化学工学の目的の一つに反応器の設計、制御がある。本講義では、等温、非等温における回分反応器、槽型反応器、管型反応器の設計、制御方法について学習する。
授業の進め方・方法:
反応器の設計に必要となる平衡定数、反応速度定数の温度依存性を学習し、これらの値を考慮した各反応器における反応器内温度、生成物濃度、の経時変化を予測する。これらの値を用いて、反応器の最適条件を決定する。
また、反応器内の撹拌状態の評価方法を学習し、最適な撹拌条件を予測する。
注意点:
反応工学の反応速度式の導出方法、定容系、定圧系における濃度、または反応率の算出方法を理解しておくこと。
微分、積分を多用するので、数学の微積の知識も必要となる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 反応熱の温度依存性 任意の温度における反応熱を求めることができる。
2週 平衡定数の温度依存性 任意の温度における平衡定数および平衡組成を求めることができる。
3週 反応定数の温度依存性 任意の温度における反応定数を求めることができる。
4週 等温回分反応器の設計 等温系回分反応器の物質収支式を理解し、反応時間と反応率を計算できる。
5週 等温槽型反応器の設計 等温系槽型反応器の物質収支式を理解し、反応時間と反応率を計算できる。
6週 等温管型反応器の設計 等温系管型反応器の物質収支式を理解し、反応時間と反応率を計算できる。
7週 総合演習 等温系回分反応器、槽型反応器、管型反応器の演習を行い、上記反応器の性能差について理解を深める。
8週 非等温反応器の設計基本式の説明 非等温系の物質収支と熱収支を理解できる。
4thQ
9週 非等温回分反応器の設計 非温系回分反応器の反応時間と反応率の経時変化を計算できる。
10週 非等温槽型反応器の設計 非等温系槽型反応器の空間時間と反応率の経時変化を計算できる。
11週 非等温管型反応器の設計 非等温系管型反応器の空間時間と反応率の経時変化を計算できる。
12週 総合演習 非等温回分反応器、槽型反応器、管型反応器の演習を行い、上記反応器の性能差について理解を深める。
13週 装置内の撹拌 装置内の撹拌状態、平均滞留時間を求めることができる。
14週 プロセス制御 プロセス制御の方法、利点、不利点を説明できる。
15週 期末試験 1~14週までの授業内容を網羅した試験により、授業内容の定着と理解を図る。
16週 試験解説 期末試験の内容を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合9500005100
基礎的能力0000000
専門的能力9500005100
分野横断的能力0000000