材料基礎

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 材料基礎
科目番号 0020 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(機械創造システムコース) 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 前田 良輔

到達目標

1.代表的な金属の資源問題、精製、性質を理解できる。
2.代表的な合成高分子の性質を理解できる。
3.代表的な天然高分子の性質を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1代表的な金属の資源問題、精製法、性質を理解し、説明できる。代表的な金属の資源問題、精製法、性質を理解できる。代表的な金属の資源問題、精製法、性質を理解できない。
評価項目2代表的な合成高分子の合成法、性質を理解し、説明できる。代表的な合成高分子の合成法、性質を理解できる。代表的な合成高分子の合成法、性質を理解できない。
評価項目3代表的な天然高分子の由来、性質を理解し、説明できる。代表的な天然高分子の由来、性質を理解できる。代表的な天然高分子の由来、性質を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料として重要な金属と高分子について、化学の基礎をベースに材料としての特徴を考えることを目的とする。金属材料については、銅やアルミニウムなど身の回りに広く用いられる金属について、その資源や精製法、化学的および機械的な特徴、リサイクルなどを考える。高分子材料については、合成高分子と天然高分子にわけて考える。合成高分子についてはその合成法や特徴および環境問題との関係を考え、天然高分子についてはその由来や精製法および特徴を考える。最後に、身の回りの汎用品を例に振り返り、材料開発の重要性、面白さを理解する。
授業の進め方・方法:
化学の授業で用いる教科書を参考とし、主な講義資料としてプリントを配布する。
注意点:
調査レポートなど提出物の内容、提出期日なども評価に入れる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 材料基礎ガイダンス
周期表と金属元素
周期表の中の金属元素を見極めることができる。
2週 銅~資源と精製法~ 銅がどのように精製されるのか、鉱山から6Nの銅になるまでを理解できる。
3週 銅~性質~ 銅の化学的および機械的性質を理解できる。
4週 銅~利用~ 銅がどのように利用されているか理解できる。
5週 アルミニウム~資源と精製法~ アルミニウムがどのように精製されるのか、資源問題と合わせて理解できる。
6週 アルミニウム~性質~ アルミニウムの化学的および機械的性質を理解できる。
7週 アルミニウム~利用~ アルミニウムがどのように利用されているか理解できる。
8週 中間試験 第1回~第7回までの講義内容と演習に関する問題を解答できる。
4thQ
9週 答案返却、解説
合成高分子~身の回りの合成高分子~
身の回りにある合成高分子材料を理解できる。
10週 合成高分子~合成法と性質~ 合成高分子の合成方法と性質を理解できる。
11週 合成高分子~環境とのかかわり~ 合成高分子が環境問題に与える影響を理解できる。
12週 天然高分子~天然高分子の由来~ 天然高分子の種類やその由来を理解できる。
13週 天然高分子~精製法と性質~ 天然高分子の精製法と性質を理解できる。
14週 天然高分子~材料としての可能性~ 天然高分子の材料としての課題や可能性を理解できる。
15週 材料開発の重要性 「材料が変わらなければ車は変わらない」が理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3
物質が原子からできていることを説明できる。3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
純物質と混合物の区別が説明できる。3
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3
同位体について説明できる。3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3
価電子の働きについて説明できる。3
原子のイオン化について説明できる。3
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3
共有結合について説明できる。3
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3
金属の性質を説明できる。3
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3
中和滴定の計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。1
金属と合金の結晶構造を説明できる。1
化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。2
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。1
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。1
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。1
高分子化合物がどのようなものか説明できる。2
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。2
重合反応について説明できる。2
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。2
無機化学電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。2
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。2
イオン結合と共有結合について説明できる。2
金属結合の形成について理解できる。2
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。2
錯体の命名法の基本を説明できる。2
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。2

評価割合

試験発表演習問題態度課題・レポートその他合計
総合評価割合50000500100
基礎的能力50000500100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000