電気電子計測工学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電気電子計測工学
科目番号 0066 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(電気電子コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 宮川 隆寛

到達目標

1.電気電子計測に基本原理を説明できる。
2.計測の分類法、計器精度や測定誤差の定義、単位の成り立ちが説明できる。
3.電気諸量の測定法、測定上の注意点が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気測定の基本的事項について詳細に説明できる。電気測定の基本的事項について説明できる。電気測定の基本的事項について説明できない。
評価項目2指示電気計器の構造と種類および特性について詳細に説明できる。指示電気計器の構造と種類および特性について説明できる。指示電気計器の構造と種類および特性について説明できない。
評価項目3指示電気計器を用いた電圧、電流、電力などの測定法について詳細に説明できる。指示電気計器を用いた電圧、電流、電力などの測定法について説明できる。指示電気計器を用いた電圧、電流、電力などの測定法について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 C① 実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
製品の開発や研究に電気電子計測は欠かせない。電流計や電圧計による計測以外でも温度測定、圧力計測、回転数・角度計測など多岐に及ぶ。したがって、技術者・研究者には電気電子計測の素養が不可欠である。本講においては電気電子計測の基本的理論から各種指示電気計器の原理、使い方を理解して、電圧、電流、電力などの測定法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
本科目は電気回路、電子回路、電磁気学の知識が前提である。基本的に教科書に沿って授業を進める。理解を深めるため、随時小テストやレポート提出を課す。
注意点:
各種計器の取り扱い方は電気電子工学実験で習得しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 測定方法と測定値の処理 測定方法、有効数字について説明できる。
2週 誤差と標準機 誤差と補正について説明できる。
3週 電気計器 (1)
指示電気計器の構造
指示電気計器の構成につて説明できる。
4週 電気計器 (2)
可動コイル形、可動鉄片形、電流力計形
可動コイル形、可動鉄片形、電流力計形の指示電気計器について説明できる。
5週 電気計器 (3)
誘導形、静電形、熱電形
誘導形、静電形、熱電形の指示電気計器について説明できる。
6週 電気計器(4)
整流形、電子式計器
整流形、電子式計器の指示電気計器について説明できる。
7週 電気計器(5)
整流形、電子式計器
整流形、電子式計器の指示電気計器について説明できる。
8週 前半のまとめ
2ndQ
9週 電圧および電流の測定(1)
直流電圧、直流電流
直流電圧および直流電流の測定について説明できる。
10週 電圧および電流の測定(2)
交流電圧、交流電流
交流電圧および交流電流の測定について説明できる。
11週 電力測定(1)
直流電力
直流電力の測定について説明できる。
12週 電力測定(2)
単相交流電力および三相交流電力
単相交流および三相交流の測定について説明できる。
13週 電力測定(3)
無効電力および力率
無効電力および力率の測定について説明できる。
14週 電力量の測定 交流用積算計器について説明できる。
15週 抵抗の測定 低抵抗および高抵抗の測定について説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4前1
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4前2
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4前2
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4前2
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4前3,前4,前5,前6
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4前3,前9,前10,前12
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4前15
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4前15
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4前12,前13
電力量の測定原理を説明できる。4前14

評価割合

試験発表相互評価態度課題・レポートその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000