電気回路Ⅲ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電気回路Ⅲ
科目番号 0094 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(電気電子コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「例題と演習で学ぶ 続・電気回路」 服藤 憲司(森北出版) 「例題と演習で学ぶ 電気回路」 服藤 憲司(森北出版)
担当教員 前川 孝司,田上 英人,福澤 剛

到達目標

1.相互誘導を説明し,相互誘導回路の計算ができる.
2.理想変成器を説明できる.
3.電気回路の過渡応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる.
4.回路定数の変化に対する回路の応答をベクトルで表現できること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
三相回路三相回路を理解し,電力の計算ができる三相回路の電流・電圧が理解できる三相回路の電流・電圧の計算ができない
相互誘導の理解と応用相互誘導を説明し,相互誘導回路に適用し,計算ができる.相互誘導回路の計算ができる.相互誘導回路の計算ができない.
ベクトル軌跡の理解と応用回路定数の変化に対する回路の応答をベクトルで表現できる回路定数の変化に対する回路の応答が説明できる回路定数の変化に対する回路の応答が説明できない.
過渡現象の理解と応用電気回路の過渡応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる. 電気回路の過渡応答の計算ができる電気回路の過渡応答の計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
3年までに習得した複素数を用いた電気回路の取り扱い方を,相互誘導回路・ベクトル軌跡に適用し,より複雑な  電気回路の解析方法を学ぶ.また,微分方程式及びラプラス変換という数学的手法を用い,過渡現象の解析法を学ぶ.さらに,複雑な回路を単純な回路に分解し,その合成によって全体の特性を解析する手法を学ぶ.これらのことを通して,電気回路を総合的に理解することを目的とする.
授業の進め方・方法:
基本的には復習を中心にした勉強を行うこと.授業では小テストを課す.
注意点:
解析に用いる数学的手法が高度かつ複雑になるので,演習書等を利用して補っておくこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 三相回路 Y結線,Δ結線
2週 三相回路の電力 三相回路の電力
3週 共振回路 共振回路の基礎
4週 共振回路2 共振回路の応用
5週 相互誘導回路1 相互誘導回路の基礎
6週 相互誘導回路2 等価回路
7週 相互誘導回路3 回路への応用
8週 相互誘導回路4 回路への応用の演習1
2ndQ
9週 相互誘導回路5 回路への応用の演習2
10週 ベクトル軌跡3 複素平面におけるベクトル1
11週 ベクトル軌跡4 複素平面におけるベクトル2
12週 ベクトル軌跡5 複素インピーダンス,アドミタンスの軌跡1
13週 ベクトル軌跡6 複素インピーダンス,アドミタンスの軌跡2
14週 ベクトル軌跡7 演習1
15週 中間試験
16週 中間試験の解答 解答,答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4前1
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4前1
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4前1
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4前1
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4前1
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4前1
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4前1
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4前1
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4前1,前2
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4前1,前2
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4前2,前3
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4前2,前3
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4前1
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4前3
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4前3,前4
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4前2,前5,前6,前7,前8,前9
理想変成器を説明できる。4前5,前6,前7,前8,前9
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4前2
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価課題ポートフォリオその他合計
総合評価割合70003000100
基礎的能力1000100020
専門的能力6000200080
分野横断的能力0000000