電気回路

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電気回路
科目番号 0034 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「電気回路入門」大豆生田 利章,近代科学社
担当教員 北園 優希

到達目標

1. 直流回路を説明し、説明できる。
2. 正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。
3. キルヒホッフの法則等の諸定理を説明し、交流回路の計算に用いることができる。
4. 三相交流回路を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。
5. 回路網方程式を立てる際に必要な式の数や未知変数の数について理論的に決定することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1直流回路を説明でき、複雑な回路の計算ができる。直流回路を説明でき、回路の計算ができる。直流回路を説明できない。
評価項目2正弦波交流の複素表示を説明できる。またこれを交流回路の計算に用いることができる。正弦波交流の複素表示を説明できる。正弦波交流の複素表示を説明できない。
評価項目3キルヒホッフの法則等の諸定理を説明できる。またこれを交流回路の計算に用いることができる。キルヒホッフの法則等の諸定理を説明できる。キルヒホッフの法則等の諸定理を説明できない。
評価項目4三相交流回路を説明でき、回路の計算ができる。三相交流回路を説明できる。三相交流回路を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 (A)①  数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 (A)② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 (B)① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 (B)② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
電気基礎で学んだ電気回路の解析手法をもとに、直流回路、正弦波交流回路、三相交流回路について諸定理を用いて電流や電圧等の諸量を算出するための手法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
毎週、講義と演習を行う。
注意点:
授業中の演習で計算ができなかったところは自学・質問等により次の授業までに解決をしておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、直流回路の基礎 電圧、電流、オームの法則、電源、電力を理解し、計算できる。
2週 直列、並列、ブリッジ回路 直列、並列、ブリッジ回路を理解し、計算できる。
3週 キルヒホッフの法則と枝電流法 キルヒホッフの法則を理解し、枝電流法を用いて計算することができる。
4週 キルヒホッフの法則と閉路電流法 キルヒホッフの法則を理解し、閉路電流法を用いて計算することができる。
5週 重ね合わせの理 重ね合わせの理を理解し、計算できる。
6週 テブナンの定理 テブナンの定理を理解し、計算できる。
7週 前期中間試験
8週 答案返却
2ndQ
9週 正弦波交流回路 正弦波交流回路を理解し、説明できる。
10週 複素数とフェーザ 複素数の計算を理解し、フェーザ図を描くことができる。
11週 インピーダンス インピーダンスを理解し、計算できる。
12週 アドミタンス アドミタンスを理解し、計算できる。
13週 交流の直列回路、並列回路、直並列回路 交流の直列回路、並列回路、直並列回路を理解し、計算できる。
14週 交流のブリッジ回路 交流のブリッジ回路を理解し、計算できる。
15週 前期期末試験
16週 答案返却
後期
3rdQ
1週 交流電力 交流電力を理解し、計算できる。
2週 交流回路のキルヒホッフの法則 交流回路のキルヒホッフの法則を理解し、計算できる。
3週 交流回路の閉路電流法、接点電位法 交流回路の閉路電流法、接点電位法を理解し、計算できる。
4週 共振回路 共振回路を理解し、共振電流や共振周波数を計算できる。
5週 交流回路の重ねの理 交流回路の重ねの理を理解し、計算できる。
6週 交流回路のテブナンの定理 交流回路のテブナンの定理を理解し、計算できる。
7週 後期中間試験
8週 答案返却
4thQ
9週 相互インダクタンス 相互インダクタンスを理解し、計算できる。
10週 変圧器 変圧器含む回路を理解し、計算できる。
11週 対称三相交流の基礎 対称三相交流のY結線、Δ結線を理解し、計算できる。
12週 対称三相交流の変換 対称三相交流のΔ-Y、Y-Δ変換を理解し、計算できる。
13週 対称三相交流の電力 対称三相交流の電圧・電流・電力を理解し、計算できる。
14週 V結線 V結線を理解し、計算できる
15週 学年末試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3前1
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3前1
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3前1
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3前13,前14
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3前1
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3前2
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3前5
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。3前6
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3前3
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。3前4
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。3前6
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。3前4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3前10,前11,前12,前13,前14
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3前10,前11,前12,前13,前14
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。2後10
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。2後11
理想変成器を説明できる。2後12
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。3前9
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。3後1
網目電流法を用いて回路の計算ができる。3前11,前12,前13,前14
節点電位法を用いて回路の計算ができる。2前11
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。1後2
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。2
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。2後12
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。2後14

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000