システムプログラミングⅠ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 システムプログラミングⅠ
科目番号 0049 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「コンピュータ工学への招待」柴山潔著
担当教員 才田 聡子

到達目標

・コンピュータの機能がハードウェアとソフトウェアの機能分担によって実現していることを理解する。
・五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。
・プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。

ルーブリック

要改善
コンピュータの原理コンピュータの機能を把握しており、ハードウェアとソフトウェアが機能分担しコンピュータの機能を実現していることを説明できる。コンピュータの機能を把握しており、ハードウェアとソフトウェアが機能分担しコンピュータの機能を実現していることを理解している。コンピュータの機能を把握している。コンピュータの機能を把握していない。
コンピュータシステムコンピュータの基本構成を理解している。マシン語、プログラム言語、命令サイクルとは何か説明できる。コンピュータの基本構成を理解している。マシン語、プログラム言語、命令サイクルとは何か把握している。コンピュータの基本構成を理解している。コンピュータの基本構成を理解していない。
コンピュータにおける数の表現論理値、論理演算とは何か説明できる。2進数を用いた数の表現ができる。論理値と2進数の違いを説明できる。論理値、論理演算を理解している。2進数を用いた数の表現を理解している。論理値と2進数の違いを把握している。論理値、論理演算を理解している。2進数を用いた数の表現を理解している。論理値、論理演算を理解していない。2進数を用いた数の表現を理解していない。
論理回路論理を数式として表現し操作できる。論理関数を使って論理回路や設計法を数学的に取り扱うことができ、目的に応じて適切な表現方法を使い最適化することができる。論理を数式として表現し操作できる。論理関数を使って論理回路や設計法を数学的に取り扱うことができ、様々な方法で表現できる。論理を数式として表現できる。論理関数を使って論理回路や設計法を数学的に取り扱うことができる。論理を数式として表現できない。論理回路を適切な表現方法を使って最適化することができない。
コンピュータアーキテクチャコンピュータシステムの基本構成、内部装置、外部装置のアーキテクチャを理解しその機能分担を説明できる。コンピュータシステムの基本構成、内部装置、外部装置のアーキテクチャを理解している。コンピュータシステムの基本構成、内部装置、外部装置のアーキテクチャを部分的に理解している。コンピュータシステムの基本構成、内部装置、外部装置のアーキテクチャを理解していない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 (A)①  数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 (A)② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 (B)① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 (B)② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
本授業ではコンピュータシステムを構成するための基本ハードウェア機構である論理回路、および基本ソフトウェア機構であるオペレーティングシステムについて学ぶ。また、それらハードウェアとソフトウェアの機能分担によって実現されるコンピューターアーキテクチャについて理解する。
授業の進め方・方法:
教科書を解説しながら演習を行いつつ、難題については周囲とディスカッションし発表する場を設ける。授業の理解度を確認しながら進めていくために授業の終わりにふりかえりシートを作成し提出する。ふりかえりシートは各自のノートを参照しながら作成してよい(カメラなどで撮影された画像は除く)。
注意点:
[オフィスアワー]
水曜日15:30-17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
1. コンピュータと工学
授業の進め方を理解する。また、コンピュータ工学によって何を学ぶのかを説明できるようになる。
2週 2. コンピュータシステム コンピュータシステムにおけるハードウェアとソフトウェアの機能分担によって実現される仕組みを理解する。
3週 3. 論理回路 3.1 論理回路の数学 論理代数を使い論理を数式として表現し操作できる。論理関数を使い論理回路や設計法を数学的に取り扱える。
4週 3. 論理回路 3.2 論理関数の表現1 論理関数の真理値表を使った表現について理解を深める。
5週 3. 論理回路 3.2 論理関数の表現2 論理関数のカルノー図を使った表現について理解を深める。
6週 3. 論理回路 3.3 論理回路の設計1 論理回路と論理関数が1対1で対応していることについて理解を深める。
7週 3. 論理回路 3.4 論理回路の設計2 さまざまな表現方法を使った論理関数と論理回路の最小化が可能になる。
8週 3. 論理回路 3.4 論理回路の設計3 与えられた論理関数に対応する最小サイズの論理回路を設計できる。
2ndQ
9週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.1 基本アーキテクチャ1
内部装置の概要を知る。命令形式とその分類方法を学ぶ。
10週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.1 基本アーキテクチャ2
命令実行サイクルを知り、プロセッサ内の制御とデータの流れについて学ぶ。
11週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置のアーキテクチャ1
順序制御機構について理解する。
12週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置のアーキテクチャ2
割り込みという概念を理解する。
13週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置のアーキテクチャ3
パイプライン処理について学ぶ。
14週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置のアーキテクチャ4
演算機構の概要を知る。
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。4前14
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4前14
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4前14
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4前14
基本的な論理演算を行うことができる。4前3,前4
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。4前3,前4,前5,前6
論理式の簡単化の概念を説明できる。4前4,前5,前6
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。4前5,前6
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3前6,前7
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。3前6,前7
組合せ論理回路を設計することができる。3前7
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。3前6
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。3前6
与えられた順序回路の機能を説明することができる。3前6
順序回路を設計することができる。3前6
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。3前1,前2,前9
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3前2,前10,前11,前12,前13
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3前2
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。3前2
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。3前2
情報数学・情報理論コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。3前14
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。3前14

評価割合

試験課題と演習合計
総合評価割合7030100
基礎的能力502575
専門的能力20525