遺伝子工学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 遺伝子工学
科目番号 0072 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 遺伝子工学(バイオテクノロジーテキストシリーズ)、柴忠義著、講談社
担当教員 井上 祐一

到達目標

遺伝子組み換え技術の原理について説明できる。
遺伝子組み換え技術の応用例について説明できる。
遺伝子組み換えのリスクと安全策について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1遺伝子組み換え技術の原理を正しく詳細に説明できる。遺伝子組み換え技術の原理を正しく説明できる。遺伝子組み換え技術の原理を説明できない。
評価項目2遺伝子組み換え技術の応用例を複数説明できる。遺伝子組み換え技術の応用例を1つ説明できる。遺伝子組み換え技術の応用例を説明できない。
評価項目3遺伝子組み換えのリスクと安全策を正しく詳細に説明できる。遺伝子組み換えのリスクと安全策を正しく説明できる。遺伝子組み換えのリスクと安全策を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 C① 実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC① 専門工学の実践に必要な知識を深め、実験や実習を通じて、問題解決の経験を積む。

教育方法等

概要:
本授業では、遺伝子組み換え技術とそのリスクや安全性について学ぶことを目的とする。この分野では、次々に新技術が開発されており、より効率的な生物生産を目指している。そこで、遺伝子組み換え技術のバイオ医薬品生産への応用などについて学習する。
授業の進め方・方法:
最初に核酸の生化学を復習し、その後、遺伝子組み換え技術の原理とその応用、注意すべき点などについて学んでいく。授業は基本的に教科書に従い、途中で授業内容に関連するDVDなどを見て理解を深めていく。
注意点:
授業内容に関連するDVDなどを見るが、その内容も試験に出るので注意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、遺伝、遺伝子の本体について 遺伝子の本体がDNAであることを説明できる。
2週 核酸の構造と性質、DNAの二重らせん構造と半保存的複製について ヌクレオチドの構造や塩基の相補的結合を説明できる。
DNAの二重らせん構造と遺伝に結びつきを説明できる。
3週 ゲノム、遺伝子、遺伝情報の流れについて 遺伝子、遺伝情報の流れ、転写や翻訳について説明できる。
4週 遺伝子組み換えに利用する酵素について 制限酵素などの遺伝子組み換えに利用する酵素の種類や役割について説明できる。
5週 核酸の調製、検出、定量について 核酸の調製法や定量法について説明できる。
6週 宿主とベクターについて 宿主とベクター、選択マーカー、青白コロニー判定について説明できる。
7週 遺伝子を取得するための方法について RT-PCR、遺伝子ライブラリー、ハイブリダイゼーションについて説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却、解説
10週 取得した遺伝子の配列確認について 制限酵素地図、塩基配列決定法について説明できる。
11週 遺伝子組み換え技術の応用について1 細胞融合法、バイオ医薬品生産、遺伝子導入、遺伝子治療について説明できる。
12週 遺伝子組み換え技術の応用について2 遺伝子組み換え作物、遺伝子発現解析について説明できる。
13週 遺伝子組み換え技術のリスクと安全策について1 危険物の取り扱い、物理的封じ込めと生物学的封じ込め、遺伝子組み換え実験に関する法令について説明できる。
14週 遺伝子組み換え技術のリスクと安全策について2 安全キャビネット、滅菌・消毒法について説明できる。
15週 定期試験
16週 答案返却、解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。4後2
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。4後3
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4後3
分化について説明できる。4後3
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。4後3
生物化学ヌクレオチドの構造を説明できる。4後2
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。4後2
DNAの半保存的複製を説明できる。4後2
RNAの種類と働きを列記できる。4後3
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。4後3
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。4後6
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。4後6

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000