電気電子材料

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気電子材料
科目番号 5E2840 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 無し、パワーポイントの利用
担当教員 川崎 仁晴

到達目標

1.原子の構造を理解し,エネルギー準位や原子間の結合の種類をあげて説明できる.(A3, b, d-2)
2.半導体の性質を理解し,pn接合の動作が説明できる.(A3, d-2)
3.誘電分極現象が説明できる.(A3, d-2)
4.磁性材料の分類と用途が説明できる.(A3, d-2)
5.電気抵抗発生の原理を理解し,代表的な導電材料,抵抗材料をあげることができる.(A3, e, d-2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
原子の構造を理解し,エネルギー準位や原子間の結合の種類をあげて説明できる.結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。エネルギーバンドを用いて金属と絶縁体の違いを説明できる.エネルギーバンドを用いての金属や絶縁体の違いを説明できない.
半導体の性質を理解し,pn接合の動作が説明できる.pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。pn接合のエネルギーバンド図を表現できる.pn接合のエネルギーバンド図が表現できない.
誘電分極現象が説明できる.誘電分極現象が説明でき,分極の種類や誘電分散,誘電損が説明できる.誘電分極現象が説明できる.誘電分極現象が説明できない.
磁性材料の分類と用途が説明できる.磁性材料の分類ができ代表的な材料と用途を説明できる.磁性材料の分類ができ,その用途が説明できる.磁性材料の分類ができず,用途が説明できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-3 説明 閉じる
JABEE b 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気電子材料は多種多様で,その内容も多岐にわたっている.材料の基本的な性質を理解し,その用途ごとに基礎的な知識を身につけ,適切に使用できる必要がある.講義では,材料共通の基礎,導体,半導体,誘電・絶縁体,磁性体の各分野の材料を学ぶ.
授業の進め方・方法:
予備知識:本科の物理,化学に関する内容と電磁気学に関する法則などを理解しておく.
講義室:専攻科教室
授業形式:講義と演習
学生が用意するもの:出席番号と名前を書いたノート
事前・事後学習:この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートやオンラインテストを実施することもある
注意点:
評価方法:年2回の定期試験を7割,レポートもしくはこれに2わる提出物,積極的な授業態度を3割の割合で100点満点とし評価する.60点以上を合格とする.追試などは演習やレポートの提出を前提とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明,講義の進め方,到達目標の説明,電気材料の概要 電気材料の種類が説明できる。
2週 キャリア密度と電気伝導 半導体中のキャリア密度などが説明できる。
3週 半導体中の電子の寿命と拡散 半導体中の電子の寿命と拡散について説明できる。
4週 PN接合(1) pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる.
5週 PN接合(2) pn接合の静電容量的な特性を説明することができる
6週 PN接合ダイオード ダイオードの整流作用や光起電力効果を説明できる.
7週 演習 これまでの演習
8週 中間試験
4thQ
9週 トランジスタ トランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてトランジスタの静特性を説明できる。
10週 FET 電界効果型トランジスタを説明できる。
11週 集積回路 集積回路に関して説明できる。
12週 絶縁材料について

誘電体の電気伝導および誘電分極について説明できる.ピエゾ効果について実用例を踏まえて説明できる.気体および固体絶縁破壊について説明できる.
気体・液体・固体絶縁材料の代表的な例を挙げて基本的な特性を説明できる.
13週 磁性体の基礎 磁性体の基礎特性について説明できる.磁気ヒステリシスや渦電流損について図を用いて説明できる.
14週 磁気材料の応用
超伝導体の基礎
磁気材料の分類ができ代表的な例を挙げ基本的な特性を説明できる.
超伝導現象について説明できる.
15週 演習 ここまでの演習
16週 定期試験

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合75200500100
基礎的能力0000000
専門的能力75200500100
分野横断的能力0000000