基礎電気工学

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 基礎電気工学
科目番号 1S1560 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 電気基礎(コロナ社)、K-SEC各専門分野別教材「電気・電子分野」教材
担当教員 嶋田 英樹,坂口 彰浩

到達目標

1. 直流回路について、オームの法則やキルヒホッフの法則/原理などについて説明/計算ができる。(A3)
2. 電流と磁気について、磁界、電流による磁界、電磁力、磁気回路と磁性体について説明/計算ができる。(A3)
3. 電磁誘導についてファラデー/レンツの法則、フレミングの右手の法則、誘導起電力について説明/計算ができる。(A3)
4. インダクタンスの基礎として自己インダクタンス、相互インダクタンス、直列接続、電磁結合、変圧器、コイルに蓄えられる電磁エネルギーなどについて説明/計算ができる。(A3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1 直流回路に関する諸定理を説明でき、電流・電圧などが計算できる。直流回路に関する諸定理が理解できる。直流回路に関する諸定理が理解できない。
到達目標2電流と磁気に関する諸定理を説明でき、磁界・電磁力などが計算できる。電流と磁気に関する諸定理が理解できる。電流と磁気に関する諸定理が理解できない。
到達目標3電磁誘導に関する諸定理を説明でき、誘導起電力などが計算できる。電磁誘導に関する諸定理が理解できる。電磁誘導に関する諸定理が理解できない。
到達目標4インダクタンスの基本原理を説明でき、インダクタンスなどが計算できる。インダクタンスの基本原理が理解できる。インダクタンスの基本原理が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
・電気工学の基本である、電流、電圧、電荷について学ぶ。
・複雑な直流回路の計算ができるようにオームの法則、キルヒホッフの法則を学ぶ。
・電力、電力量、ジュールの法則などについて学ぶ。
・磁界、磁力、電流の及ぼす作用について学習する。ビオサバール、アンペール、フレミング左手/右手の法則などを学ぶ。
・誘導起電力、ファラデーの法則、レンツの法則、フレミングの右手の法則などについて学ぶ。
・自己/相互インダクタンスについて学ぶ。
授業の進め方・方法:
予備知識:中学校で習った理科・数学に関する知識を整理・復習しておく。
講義室:1S教室、ICT1/3、電子制御工学科B棟実験室
授業形式:講義と演習
学生が用意するもの:ノート型PCやタブレット端末などの情報機器
注意点:
評価方法:4回の試験を70%,演習・課題等を30%で評価し,60点以上を合格とする
自己学習の指針:自習課題を課すので、自分で解けるようにすること。試験時には、例題及び自習課題を理解できていること。
オフィスアワー:前期(月曜日16:00~17:00、金曜日16:00~17:00),後期(月曜日16:00~17:00、金曜日16:00~17:00)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気回路、電流、電圧、抵抗
電気回路の基本要素(電流、電圧、抵抗)について説明できる。
2週 オームの法則 オームの法則に基づいて、電流、電圧、抵抗が求められる。
3週 抵抗の接続(直列回路) 直列回路の合成抵抗が求められる。
4週 抵抗の接続(並列回路) 並列回路の合成抵抗が求められる。
5週 抵抗の接続(直並列回路) 直閉列回路の合成抵抗が求められる。
6週 直流電圧計・電流計 直流電圧計・電流計の仕組みについて理解できる。
7週 直流回路に関する基礎実験 直流回路の基本定理について、測定値と理論値の比較ができ、それらの違いについて理解できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 静電容量とインダクタンス 静電容量と自己誘導起電力が計算できる。
10週 抵抗率、導体、半導体、不導体 抵抗率を用いて抵抗値を計算できる。
11週 導電率、導体の抵抗温度係数 導体の温度変化に伴う抵抗値が計算できる。
12週 ブリッジ回路 ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。
13週 キルヒホッフの法則 キルヒホッフの法則に基づいて、流れる電流を求められる。
14週 電気回路シミュレーション 電気回路の基本的定理をシミュレーションにより確認できる。
15週 キルヒホッフの法則の実験 キルヒホッフの法則について、測定値と理論値の比較ができ、それらの違いについて理解できる。
16週
後期
3rdQ
1週 電力、電力量、ジュールの法則、許容電流、電気分解 電力、電力量の計算ができる。ジュールの法則やジュール熱を説明し、電気エネルギ―を熱エネルギーに変換できる。
2週 電池(内部抵抗、種類、熱と起電力) 電池の原理、種類、ゼーベック効果、ペルチェ効果についても悦明ができる。
3週 磁界(磁石と電磁力、クーロンの法則、磁力線、磁束密度等) 磁力・磁界・クーロンの法則をについて説明ができ、点電荷に働く力等を計算できる。
4週 アンペアの右ねじの法則、ビオ・サバールの法則 アンペアの右ねじの法則を理解し、電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。
5週 アンペアの周回路の法則、磁界の大きさの求め方 電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。
6週 フレミングの左手の法則、平行電流間に働く力 電流が作る磁界をビオ・サバールの法則およびアンペアの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。
7週 後期中間試験
8週 後期中間試験解答,コイルに働くトルク、直流電動機の原理 中間試験の解答、フレミング左手の法則を理解し、磁界からコイルが受けるトルクを計算できる。
4thQ
9週 磁気回路と磁性体 磁性体と磁化、及び、磁束密度を説明できる。
10週 ファラデーの法則、レンツの法則、フレミングの右手の法則 ファラデーの法則、レンツの法則、フレミングの右手の法則について説明ができる。
11週 誘導起電力の大きさ、直流発電機の原理 ファラデーの法則、レンツの法則、フレミングの右手の法則を用いて、誘導起電力を計算できる。
12週 自己インダクタンス、環状/円筒コイルの自己インダクタンス 電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。
13週 相互インダクタンス、電磁結合 電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。
14週 インダクタンスの直列接続、変圧器 自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インインダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。
15週 コイルに蓄えられる電磁エネルギー、まとめ コイルに蓄えられる磁気エネルギーについて説明でき、磁気エネルギーを計算できる。
16週

評価割合

試験課題・演習合計
総合評価割合703000000100
基礎的能力703000000100
専門的能力00000000
分野横断的能力00000000