総合理科

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 総合理科
科目番号 0012 科目区分 一般 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 共通教育科(八代) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 地学基礎(数研),生物基礎(数研),化学基礎(数研)、総合物理①(数研)/ 地学基礎準拠サポートノート(数研),フォトサイエンス生物図録,フォトサイエンス化学図録、リードLight物理基礎(数研),フォローアップドリル物理基礎(数研),ゼミノート生物基礎
担当教員 上土井 幸喜,東田 洋次,久保田 智

到達目標

1. 地学の内容(天体,固体地球,大気)が理解できる。
2. 生物の内容(生物の多様性と共通性、地球上の植生、生態系、人間活動と地球環境の保全)が理解できる。
3. 化学の内容(物質の成分、金属結合と金属の結晶、原子量・分子量・式量と物質量、中和、電気分解)が理解できる。
4. 物理の内容(速度,加速度,落下運動)が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 地学の内容(天体,固体地球,大気)が理解できる。 授業で学んだ地学の内容について,応用的な問いにも正確に答えることができる。授業で学んだ地学の内容について,基本的な問いに答えることができる。授業で学んだ地学の内容について,基本的な問いに答えることができない。
評価項目2 生物の内容(生物の多様性と共通性、地球上の植生、生態系、人間活動と地球環境の保全)が理解できる。 授業で学んだ生物の内容について,応用的な問いにも正確に答えることができる。授業で学んだ生物の内容について,基本的な問いに答えることができる。授業で学んだ生物の内容について,基本的な問いに答えることができない。
評価項目3 化学の内容(物質の成分、金属結合と金属の結晶、原子量・分子量・式量と物質量、中和、電気分解)が理解 できる。 授業で学んだ化学の内容について,応用的な問いにも正確に答えることができる。授業で学んだ化学の内容について,基本的な問いに答えることができる。授業で学んだ化学の内容について,基本的な問いに答えることができない。
評価項目4 物理の内容(速度,加速度,落下運動)が理解できる。授業で学んだ物理の内容について,応用的な問いにも正確に答えることができる。授業で学んだ化物理の内容について,基本的な問いに答えることができる。授業で学んだ物理の内容について,基本的な問いに答えることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
地学の分野では,太陽系,地球の内部構造,地球の熱収支,気象,を学習する。
生物の分野では、モデルコアカリキュラムの内容に沿って、生物の多様性と共通性から人間活動と地球環境の保全まで全て実施する。
化学の分野では、同時に開講している化学の内容について数テーマの実験を行う。(1)混合物の分離の実験として「再結晶の実験」、(2)金属の結晶の様子を知るための「金属の結晶格子の模型の製作」、(3)アボガドロ定数とは何か、理解を深めるための「アボガドロ定数の測定実験」、(4)中和滴定の理解と計算練習のための「中和滴定の実験」、(5)電気分解反応の理解とファラデー定数の理解のための「ファラデー定数を求める実験」を行う。
物理の分野では,物体の運動について学び,重力加速度について実験を行う。
授業の進め方・方法:
地学の分野は講義形式で行う。太陽系,地球の内部構造,地球の熱収支,気象,について学習する。
生物の分野では、生物の多様性と共通性、地球上の植生、生態系、人間活動と地球環境の保全について学習する。
化学の分野では、再結晶の実験、金属の結晶格子の模型の製作、アボガドロ定数の測定実験、中和滴定の実験、ファラデー定数を求める実験を行う。
物理の分野は,速度,加速度,について学び,重力加速度の測定を行う。
注意点:
〇自学について
(事前学習)授業計画の授業内容および到達目標を確認の上,教科書の該当箇所に目を通しておくこと。
(事後学習)教科書や配布プリントを見直し,分からないところの理解や課題に取り組むことで,学習内容の定着に努めること。
      配布プリントや教科書の演習問題に取り組むことで,実践力を養うこと。 

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 太陽系の天体 太陽系の天体について理解し,説明することができる。
2週 地球の誕生 地球の誕生について理解し,説明することができる。
3週 地球の構造 地球の構造について理解し,説明することができる。
4週 プレートテクトニクス プレートテクトニクスについて理解し,説明することができる。
5週 火山と地震 火山と地震について理解し,説明することができる。
6週 地球の熱収支 地球の熱収支について理解し,説明することができる。
7週 大気と海水の運動 大気と海洋の運動ついて理解し,説明することができる。
8週 前期中間試験 これまでの内容を理解し説明できる。
2ndQ
9週 速さと速度 速度がベクトル量であることを理解し,説明できる。
10週 合成速度と相対速度 合成速度と相対速度について理解し,説明できる。
11週 加速度 加速度について理解し,説明できる。
12週 等加速度運動 等加速度運動がどのような運動であるか理解し,説明できる。
13週 重力加速度 重力加速度に着いて理解し,説明できる。
14週 落下運動 いくつかの落下運動の例を理解し,説明できる。
15週 前期定期試験 これまでの内容を理解し説明できる。
16週 試験返却と解説、重力加速度の測定 重力加速度の測定方法と実験結果について,理解し説明できる。
後期
3rdQ
1週 実験の基礎知識および操作方法について学ぶ 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。測定と測定値の取り扱いができる。有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。ガラス器具の取り扱いができる。基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。試薬の調製ができる。
2週 再結晶の実験 代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。
3週 金属の結晶格子の模型の製作 金属の結晶格子の内容が理解し説明できる。
4週 アボガドロ定数の測定実験 アボガドロ定数について理解し説明できる。
5週 中和滴定の実験 中和滴定について理解し説明できる。
6週 電気分解 電気分解について説明できる。
7週 ファラデー定数の測定実験 ファラデー定数について説明できる。
8週 後期中間試験 これまでの内容を理解し説明できる。
4thQ
9週 生物の多様性と共通性 地球上の生物の多様性について説明できる。生物の共通性と進化の関係について説明できる。生物に共通する性質について説明できる。
10週 地球上の植生 植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。
11週 地球上の植生 世界のバイオームとその分布について説明できる。日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。
12週 生態系 生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。生態ピラミッドについて説明できる。
13週 生態系 生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。
14週 人間活動と地球環境の保全 熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。有害物質の生物濃縮について説明できる。地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。
15週 後期定期試験 これまでの内容を理解し説明できる。
16週 試験返却と解答、まとめ 答案の返却を行い解説する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理速度と加速度の概念を説明できる。3
平均の速度、平均の加速度に関する計算ができる。3
直線及び平面運動において、速度をベクトルとして捉え、速度の合成・分解及び相対速度に関する計算ができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の変位、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
自由落下及び鉛直投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。3
物理実験物理実験実験の目的及び原理を説明できる。3
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(化学実験と共通)3
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(化学実験と共通)3
実験データから、最確値や誤差などを求めることができる。3
適切なグラフを作成し、実験データ間の最も確からしい関係を見出すことができる。3
適切な有効数字及び単位を用いて物理量を表すことができる。(化学実験と共通)3
実験結果から、物理現象の特徴や規則性を説明できる。3
観察・実験結果を座学などで学んだ内容と関連付けて説明できる。(化学実験と共通)3
以下の6分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。力学に関する分野/熱に関する分野/波に関する分野/光に関する分野/電磁気に関する分野/原子(電子及び放射線を含む)に関する分野3
化学化学化学と現代の社会課題との関連性について説明できる。3
物質が原子からできていることについて説明できる。3
単体と化合物について説明できる。3
同素体について説明できる。3
純物質と混合物の区別について説明できる。3
混合物の分離法について理解し、適切な分離法を選択できる。3
化学実験化学実験実験器具(電子天秤やガラス器具など)を目的と精度に応じて選択し正しく使うことができる。3
試薬(粉体及び液体)の取扱いができる。3
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(物理実験と共通)3
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷など)を説明できる。3
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(物理実験と共通)3
実験結果を表やグラフなどに見やすく整理できる。3
適切な有効数字及び単位を用いて物理量を表すことができる。(物理実験と共通)3
観察・実験結果を座学などで学んだ内容と関連付けて説明できる。(物理実験と共通)3
ライフサイエンス・アースサイエンスライフサイエンス・アースサイエンス地球上における生物の多様性について説明できる。3
生物に共通する特徴について理解し、生物の共通性と進化の関係について説明できる。3
地球に生命が誕生した起源を説明できる。3
生命活動にエネルギーが必要であることを説明できる。3
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者) について理解し、生態系における分解者が人間生活と深く関わっていることを説明できる。3
植生の遷移、バイオームについて理解し、その仕組みや分布について説明できる。3
太陽系を構成する惑星の中に地球があることを理解し、天体の運動と周期性について説明できる。3
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。3
地球温暖化を太陽の放射エネルギー及び大気・海洋による熱輸送と関連付けて説明できる。 3
原始地球の変遷について説明できる。3
地球におけるマグマの生成や火山活動を理解して、人間生活に与える影響を説明できる。3
地震の発生と断層運動を理解して、地震活動をプレートの運動と関連付けて説明できる。3
人間活動による熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。3
有害物質の生物濃縮について理解し、 生物濃縮における公害問題について説明できる。3
地球温暖化の問題点と対策について説明できる。3

評価割合

試験その他合計
総合評価割合7030100
基礎的能力303060
専門的能力20020
分野横断的能力20020