応用数学I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用数学I
科目番号 TE1401 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報通信エレクトロニクス工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 高遠節夫他「新微分積分II」「新微分積分II問題集」(大日本図書)/高遠節夫ほか「はじめて学ぶベクトル空間」(大日本図書)
担当教員 山崎 充裕

到達目標

本科目の到達目標は、「偏微分」、「重積分」、「ベクトル空間」に関する基本的な計算ができ、定義や定理、公式の意味を理解し、標準的な応用問題への適用ができることである。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
偏微分偏微分に関する基本概念を理解し、標準的な計算ができる。偏微分に関する基本概念を理解し、基本的な計算ができる。偏微分に関する基本的な計算ができない。
重積分重積分に関する基本概念を理解し、標準的な計算ができる。重積分に関する基本概念を理解し、基本的な計算ができる。重積分に関する基本的な計算ができない。
線形空間線形空間に関する基本概念を理解し、標準的な計算ができる。線形空間に関する基本概念を理解し、基本的な計算ができる。線形空間に関する基本的な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年次までに学習した微分積分、線形代数の知識をもとに、偏微分、重積分について学習する。
授業の進め方・方法:
授業は、教科書の単元に従い、基本事項を解説した後、ピア・ラーニングによって、問題演習を行う。
注意点:
本科目の到達度レベルは、標準的な学生が30時間の自学自習を要するものとする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 2変数関数、偏導関数、全微分 2変数関数、偏導関数、全微分について理解し、計算ができる。
2週 合成関数の微分法 合成関数の微分法について理解し、計算ができる。
3週 高次偏導関数 高次偏導関数について理解し、計算ができる。
4週 極大・極小 2変数関数の極大・極小について理解し、計算ができる。
5週 陰関数の微分法 陰関数の微分法について理解し、計算ができる。
6週 条件つき極値問題 条件つき極値問題について理解し、計算ができる。
7週 包絡線 包絡線について理解し、計算ができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 2重積分の定義 2重積分の定義について理解し、計算ができる。
10週 2重積分の計算 2重積分の計算について理解し、計算ができる。
11週 極座標による2重積分 極座標による2重積分について理解し、計算ができる。
12週 変数変換 変数変換について理解し、計算ができる。
13週 広義積分 広義積分について理解し、計算ができる。
14週 2重積分のいろいろな応用 曲面積、平均、重心の計算について理解し、計算ができる。
15週 3重積分 3重積分について理解し、計算ができる。
16週 前期定期試験および答案返却
後期
3rdQ
1週 ベクトルの演算、ベクトルの内積、行列の演算、連立1次方程式と消去法 ベクトルの演算、ベクトルの内積、行列の演算、連立1次方程式と消去法について理解し、計算ができる。
2週 逆行列、行列式、行列の正則性、ベクトルの線形独立・線形従属、集合 逆行列、行列式、行列の正則性、ベクトルの線形独立・線形従属、集合について理解し、計算ができる。
3週 数ベクトル空間、線形独立、基底
数ベクトル空間、線形独立、基底
について理解し、計算ができる。
4週 基底の変換、内積 基底の変換、内積について理解し、計算ができる。
5週 正規直交基底、直交行列 正規直交基底、直交行列について理解し、計算ができる。
6週 線形変換 線形変換について理解し、計算ができる。
7週 固有値と固有ベクトル 固有値と固有ベクトルについて理解し、計算ができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 部分空間の定義、部分空間の基底と次元 部分空間の定義、部分空間の基底と次元について理解し、計算ができる。
10週 線形写像と部分空間、直交補空間 線形写像と部分空間、直交補空間について理解し、計算ができる。
11週 R上のベクトル空間、基底の変換行列、線形変換と固有値 R上のベクトル空間、基底の変換行列、線形変換と固有値について理解し、計算ができる。
12週 部分空間、内積空間 部分空間、内積空間について理解し、計算ができる。
13週 複素ベクトル空間 複素ベクトル空間について理解し、計算ができる。
14週 2次のジョルダン標準形 2次のジョルダン標準形について理解し、計算ができる。
15週 3次のジョルダン標準形、n次のジョルダン標準形 3次のジョルダン標準形、n次のジョルダン標準形について理解し、計算ができる。
16週 後期定期試験および答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後9
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後9
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後9
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3後16
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3後16
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3後16
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3前8
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3前8
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3前8
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3前8
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3前16
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3前16
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3前16

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力403070
専門的能力201030
分野横断的能力000