1. 知的財産権の重要性と活用法について理解する.
2. 特許情報の検索方法を理解し,具体的な調査対象例について検索し,報告書を作成することができる.
3. 特許出願に係る書類作成に必要な事項を理解し,基礎的な書類を作成できる.
4. 我が国におけるものづくり企業の課題と、技術者の行動指針について理解する.
概要:
弁理士を講師に迎え,知的財産,特に特許に関する講義を行う.次に,PCを用いた特許検索方法を説明し,演習により理解を深める.その後,特許出願に必要な書類の作成について学び,具体的に書類作成演習を行い,全体を通して知的財産の重要性を学ぶ.あわせて、我が国のものづくり企業の置かれている現状と課題を理解し、技術者としてどのような行動をとるべきかについて学ぶ。
※実務との関係
この科目は、知的財産権、特許と関連知識・書類作成等について講義形式で授業を行うものである。授業は弁理士・技術士(非常勤講師)が担当する.
授業の進め方・方法:
後期で講義とパソコンを使った演習を行う.残りは課題レポートを各自が行う.
注意点:
卒業研究など,研究開発を行う上で,知的財産権や特許に関する理解を深め,今後の研究開発を行う中で,その必要性と重要性を身に付けさせる科目である.また、卒業後、技術者として活躍するための倫理的行動を身につけさせる科目である.
本科目は学修単位である.調査・レポート作成など,放課後・家庭でのべ30時間の自学学習が課せられる.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
知的財産法の概要 |
知的財産権の種類と概要について理解し,説明できる.また,知的財産権の活用例について理解し,説明できる。
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2週 |
特許法の概要 |
特許法における特許要件,手続の流れまでを理解し,説明できる.
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3週 |
特許法の概要 |
特許法における補正,権利侵害までを理解し,説明できる.
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4週 |
特許文献検索 |
PCを用いた特許の検索法について理解し,説明できる.
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5週 |
特許文献検索 |
PCを用いた特許の検索法について理解し,説明できる.また,権利範囲の考え方について理解し,説明できる.
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6週 |
明細書の書き方,読み方 |
特許出願書類の作成の基本を理解し,簡単な書類を作成することができる.
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7週 |
明細書の書き方,読み方 |
特許請求の範囲の記載は難しいことを実体験し,特許検索法や特許出願書類に関するレポートを作成できる.
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
答案返却・技術者倫理概論 |
答案返却,ものづくり企業の置かれている現状・課題から知的財産権の重要性を理解し,説明できる.
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10週 |
技術者に求められる資質能力と技術者資格 |
技術者に求められる資質能力(コンピテンシー)について、その内容を理解し,説明できるとともに,技術者資格制度について理解する.
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11週 |
技術者人生を有意義にするための技術者倫理 |
相反問題が生じたときにどのように行動するかについて,チャレンジャー号事件(1986年)を通じて理解し,説明できる.
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12週 |
健康を損なわない技術者人生を歩むための技術者倫理 |
労働安全,ハラスメント問題についての基本的知識について理解し,説明できる.
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13週 |
技術者の名誉を毀損しないための技術者倫理 |
信用失墜行為の禁止,公益確保の責務,資質向上の責務について理解し,説明できる.
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14週 |
我が国の中小ものづくり企業支援に関する政策 |
中小ものづくり企業の置かれている現状・課題に対する政策について理解し,説明できる.
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15週 |
定期試験 |
(第8回から第15回までの内容を出題する。)
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16週 |
答案返却・社会に出る学生諸君へのアドバイス |
答案返却,社会に出る学生に対してアドバイスを行う。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 3 | 後1,後11 |
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 3 | 後11 |
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。 | 3 | 後11 |
社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 3 | 後12,後14 |
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。 | 3 | 後11 |
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。 | 3 | 後14 |
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 3 | 後12 |
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 3 | 後12 |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3 |
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。 | 3 | 後9,後14 |
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。 | 3 | 後2,後3,後13 |
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。 | 3 | 後13 |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 3 | 後3,後4,後5,後13 |
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。 | 3 | 後3,後4,後5 |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 3 | 後10,後11,後12 |
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。 | 3 | 後10,後11,後12 |
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。 | 3 | 後10,後11,後14 |
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。 | 3 | 後10,後11,後14 |
分野横断的能力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 3 | 後10 |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 3 | 後14 |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | 後14 |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | 後10 |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | 後10 |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 3 | 後10 |