磁力・磁界・磁束密度の概念の理解、電流が作る磁界及び電磁力についての定性的な理解ができ、ファラデーの法則などの電流と磁界との定式化を理解する。電磁誘導についての定性的な理解と誘導起電力、自己インダクタンスの計算ができる。正弦波交流の表し方(瞬時式、ベクトル、位相)を理解し、基本素子(R、L、C)による基本的な交流回路の計算解析ができる。
概要:
本科目は、電気に関する基礎的事項を把握するとともに、電気計測法と電気回路の設計法の原理について理解し、実際の設計や電気測定に応用できる基礎を身に着けることを目標とする。
電気に関する電磁気の作用として(1)定常電流と磁界(2)電磁誘導の2つについて学ぶ。電気回路の原理として、(3)交流回路について学習し、RLC3素子の正弦波交流に対する性質を学ぶ。
授業の進め方・方法:
前期中間、前期期末、後期中間、後期期末の成績は、定期試験70%と小テスト(レポートや演習を含む)30%で評価する。総合成で60%以上の得点者で目標達成とみなす。
注意点:
質問は随時受け付けるので授業でわからないことは質問に来ること。3年次以降で学習する電気系専門科目に密接に関連しており本理解の十分な理解が求められる。電気(エレクトロニクス)は現代社会の基盤技術なので、確実に理解できるようになりましょう。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 4 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 5 | |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 5 | |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 3 | |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 5 | |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 2 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 3 | |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 2 | |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 2 | |
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。 | 2 | |
理想変成器を説明できる。 | 1 | |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 1 | |
電磁気 | 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 | 2 | |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 | 1 | |
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 | 1 | |
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。 | 1 | |
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。 | 1 | |
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。 | 1 | |
静電エネルギーを説明できる。 | 2 | |
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。 | 1 | |
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。 | 2 | |
電力 | 直流機の原理と構造を説明できる。 | 1 | |
誘導機の原理と構造を説明できる。 | 1 | |
計測 | SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。 | 2 | |
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。 | 3 | |
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。 | 3 | |
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。 | 1 | |
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。 | 1 | |
電力量の測定原理を説明できる。 | 1 | |
オシロスコープの動作原理を説明できる。 | 3 | |
情報系分野 | その他の学習内容 | オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。 | 3 | |