計算機工学 I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 計算機工学 I
科目番号 HI2102 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 人間情報システム工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「基礎からわかる論理回路(第2版)」松下俊介著,森北出版
担当教員 小松 一男

到達目標

・2進数,10進数,16進数の表現,基数変換,補数表現,小数の表現が理解できる.
・基本的な論理演算を理解し,基本的な論理回路の構成が理解できる.
・コンピュータの基本構成と動作原理が理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
2進数,10進数,16進数の表現,基数変換基数変換,補数表現,小数の表現を理解し説明できる.基数変換,補数表現,小数の表現が理解できる.基数変換,補数表現,小数の表現ができない.
論理演算の基礎基本的な論理演算を理解し説明できる. 基本的な論理回路の構成を理解し説明できる.基本的な論理演算が理解できる. 基本的な論理回路の構成が理解できる.基本的な論理演算ができない. 基本的な論理回路を構成できない.
コンピュータの基本構成と動作原理基本的なハードウェア構成を理解し説明できる. 命令サイクルを理解し説明できる. 機械語の命令形式を理解し説明できる.基本的なハードウェア構成が理解できる. 命令サイクルが理解できる. 機械語の命令形式が理解できる.基本的なハードウェア構成を説明できない. 命令サイクルを説明できない. 機械語の命令形式を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
計算機工学Ⅰでは,情報工学を学ぶ上で必要なコンピュータに関するハードウェアとソフトウェアの基礎知識を学ぶ. 2進数や16 進数などの基数表現を理解し,ブール代数等の基本的な論理演算や算術演算の方法を学ぶ.また,コンピュータの基本構成を理解し,機械語プログラムの動作原理などを学ぶ.2年次の「計算機工学Ⅱ」を学ぶための基礎を学習する.
「情報工学基礎演習Ⅰ」でICやLEDを用いた論理回路に関する演習実験を行う.
授業の進め方・方法:
本科目はWebテキストを用いた講義を中心として、コンピュータに関する基礎知識を学ぶ.また,毎回講義の後にWebテストを行い,内容の確認や理解を深める.そのため授業はHI演習室を使用する.
注意点:
使用するWebテキストは初学者向けに書かれているので,1年生であっても読めば理解できる部分が多い.事前にWebテキストを読んで予習を行い,授業の後にノートを見直して復習を行う習慣を身につけてもらいたい.使用する教科書(「基礎からわかる論理回路」)は参考程度に使用し,2年生でも使用する.規定授業時数は60時間である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業内容およびカリキュラムにおける本科目の位置づけを理解できる
2週 コンピュータの基本 コンピュータの基本構成、アナログとディジタルの違いを理解できる
3週 2進数について 0と1からなる2進数のしくみを理解できる
4週 2進数と10進数の変換 2進数と10進数の変換について理解できる
5週 2進数、10進数、16進数の基数変換 16進数のしくみを理解し、異なる基数間の変換を理解できる
6週 2進数の計算 2進数の和が理解できる
小数の表現を理解できる
補数表現を用いて2進数の差が理解できる
7週 論理演算の基礎
論理演算の基礎を理解できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 真理値表 真理値表について理解できる
10週 ベン図による論理表現 ベン図を用いて論理の表現が理解できる
11週 ブール代数の基本法則 ブール代数の基本法則が理解できる
12週 真理値表から論理式を求める 真理値表から論理式を求めることができる
13週 真理値表から論理式を求める 真理値表から論理式を求めることができる
14週 基本的な論理素子 基本論理素子(NOT,AND,OR)について理解できる
15週 定期試験
16週 答案返却
後期
3rdQ
1週 基本的な論理素子 基本論理素子(NOT,AND,OR)について理解できる
2週 論理式から回路図を作成する 基本的な論理回路を構成できる
3週 論理式の簡単化 論理演算による式の簡単化を理解できる
4週 論理式の簡単化 ベン図による論理式の簡単化を理解できる
5週 論理式の簡単化 カルノー図による論理式の簡単化を理解できる
6週 論理式の簡単化 カルノー図による論理式の簡単化を説明できる
7週 簡単な組合せ論理回路を設計する 簡単な組合せ回路について理解できる
8週 中間試験
4thQ
9週 プログラム内蔵方式について プログラム内蔵方式について理解できる
コンピュータの命令サイクルの基本を理解する
10週 コンピュータの命令サイクル 命令サイクルを理解し、命令サイクルに沿った処理の流れを理解する
11週 簡単なコンピュータの設計 簡単なコンピュータを設計し説明できる
12週 簡単なコンピュータの設計 命令とデータ形式の定義を理解できる
13週 簡単なコンピュータの設計 ハードウェア構成について理解できる
14週 簡単なコンピュータの設計 命令サイクルを実現し理解できる
15週 定期試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシーアナログ情報とデジタル情報の違いと、コンピュータ内におけるデータ(数値、文字等)の表現方法について説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数を二進数、十進数、十六進数で表現でき、それぞれの間で相互に変換できる。3
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。3前2
基本的な論理演算ができる。3前8,前9,前10
基本的な論理演算を組み合わせて、論理関数をブール代数の論理式として表現できる。3前11,前12,前13,前14,後1,後2
論理式の簡単化の概念を説明でき、与えられた論理式を様々な手法で簡単化できる。3後3,後4
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現でき、回路の機能を説明できる。1後2,後7
組合せ論理回路を設計できる。1後7
コンピュータを構成する基本的な要素の役割を説明でき、各要素を実現する主要な技術を説明できる。3後9,後10,後11,後12,後13,後14

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力5050
専門的能力5050
分野横断的能力00