精密加工

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 精密加工
科目番号 0212 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 機械工作法 (増補) 平井ほか
担当教員 西 雅俊

到達目標

精密加工は高精度の機械部品を加工するための学問であり,出来上がった製品の品質が機械特性を大きく左右する。要求される加工精度はますます高くなっており、これに対応するためには各種の加工法の基礎的な原理を的確に理解したうえでそれにみ合った新技術を付加する必要がある。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
「精密なものを作る」ために必要な事項「精密測定」、「精密工作法」および「工作機械」の3分野を総合して考える必要があることを説明できる「精密測定」、「精密工作法」および「工作機械」の3分野を総合して考える必要があることを理解できる「精密測定」、「精密工作法」および「工作機械」の3分野を総合して考える必要があることを理解できない
切削力必要な切削力を説明できる必要な切削力について理解できる切削力について理解できない
工作機械工作機械の構造や誤差を少なくするための工夫を説明できる工作機械の構造や誤差を少なくするための工夫を理解できる工作機械の構造や誤差を少なくするための工夫を理解できない
測定機械加工に関連する測定項目の概略について説明できる機械加工に関連する測定項目の概略について理解できる機械加工に関連する測定項目の概略について理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 6-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1・2年ものづくり実習、3年機械工作学、力学基礎、4年材料力学、機械力学、設計製図系科目を受けて、精密加工に関する発展的な位置付けとなっている。
「精密なものを作る」ためには、「精密測定」、「精密工作法」および「工作機械」の3分野を総合して考える必要がある。
これらの分野の理論の基本的で実用的な部分を学ぶ。
素材を変形・変質させない除去加工を中心とする。
授業の進め方・方法:
毎回ものづくりに関するキーワードについて調べ,要約した文章を提出することで出席とする.
精密加工および生産システムに関するレポート・発表をする.
注意点:
 

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
精密切削加工の基礎
・精密加工に必要な技術、加工精度向上の歴史を知る
2週 工具形状と切削機構 切削抵抗と切削方程式 ・工具、工作機械の持つべき性質を説明できる

3週 切削工具材料、工具摩耗と工具寿命 被削性の評価法 ・工具材料、切削機構および切削力について説明できる
4週 精密切削加工の実例 ・精密にならない原因を知る
・機械的な精密表面仕上げ加工法の加工原理について説明できる
5週 精密研削の基礎 ・精密にならない原因を知る
・計測と精度・誤差について説明できる
6週 研削抵抗と研削方程式 研削仕上面の創生 砥石による研削機構を説明できる
7週 精密研削盤作業 研削抵抗と研削方程式 研削仕上面の創生を説明できる
8週 〔中間試験〕
4thQ
9週 試験答案の返却と解説
10週 精密表面仕上げ加工法 ラッピングの切削機構を説明できる
ホーニングの切削機構を説明できる
11週 精密表面仕上げ加工法 超仕上げの切削機構を説明できる
ベルト研削の切削機構を説明できる
12週 特殊加工法 電気化学的エネルギによる加工法(電解研磨,電解加工)を説明できる
13週 特殊加工法 化学的エネルギによる加工法(化学加工(エッチング),ケミカルミリング)を説明できる
超音波エネルギによる加工法(超音波加工)を説明できる
14週 精密加工について発表する 最新の精密加工に関して調べ,発表できる
15週 〔前期末試験〕
16週 前期末試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4後2
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4後2
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4後2
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4後2
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4後3
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4後3
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4後3
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。4後6
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。4後6
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。4後6,後10

評価割合

試験発表レポート合計
総合評価割合602020000100
基礎的能力3001000040
専門的能力30201000060
分野横断的能力0000000