応用数学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 応用数学
科目番号 0089 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材  (前期) 高専テキストシリーズ 応用数学 森北出版 (後期) 新版 確率統計 実教出版
担当教員 開 豊,磯谷 政志

到達目標

1. 空間におけるベクトルの内積・外積を求めることができ,勾配,発散,回転の計算ができる.
2. スカラー場、ベクトル場における線積分・面積分ができる.
3. ガウスの発散定理・ストークスの定理を用いた計算ができる.
4. 確率現象の基本定理を理解し,条件つき確率を含むいろいろな確率を求めることができる.
5. 一次元および二次元のデータを理解し,平均・分散・標準偏差・相関・回帰などを求めることができる.
6. 二項分布や正規分布を理解し,これらの確率分布を用いて,母平均,母分散の推定と検定ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 空間におけるベクトルの内積・外積を求めることができ,勾配,発散,回転の計算ができる.ベクトルの内積・外積,勾配,発散,回転の計算ができ,これらの工学分野での応用について自ら考えることができる.ベクトルの内積・外積,勾配,発散,回転の計算ができ,これらの工学分野での応用について例示することができる.ベクトルの内積・外積,勾配,発散,回転の計算ができない.
2. スカラー場、ベクトル場における線積分・面積分ができる.スカラー場、ベクトル場における線積分・面積分が計算できこれらの工学分野での応用について自ら考えることができる.スカラー場、ベクトル場における線積分・面積分が計算でき,これらの工学分野での応用について例示することができる.スカラー場、ベクトル場における線積分・面積分が計算できない.
3. ガウスの発散定理・ストークスの定理を用いた計算ができる.ガウスの発散定理・ストークスの定理を用いた計算ができ,これらの工学分野での応用について自ら考えることができる.ガウスの発散定理・ストークスの定理を用いた計算ができ,これらの工学分野での応用について例示できる.ガウスの発散定理・ストークスの定理を用いた計算ができない.
4. 確率現象の基本定理を理解し,条件つき確率を含むいろいろな確率を求めることができる.確率現象の基本定理を理解し,条件つき確率を含むいろいろな確率を計算でき,これらの工学分野での応用について自ら考えることができる.確率現象の基本定理を理解し,条件つき確率を含むいろいろな確率を計算でき,これらの工学分野での応用について例示することができる.確率現象の基本定理を理解しておらず,条件つき確率を含むいろいろな確率が計算できない.
5. 一次元および二次元のデータを理解し,平均・分散・標準偏差・相関・回帰などを求めることができる.一次元,二次元のデータの平均・分散・標準偏差・相関・回帰などが計算でき,これらの工学分野での応用について自ら考えることができる.一次元,二次元のデータの平均・分散・標準偏差・相関・回帰などが計算でき,これらの工学分野での応用について例示することができる.一次元,二次元のデータの平均・分散・標準偏差・相関・回帰などが計算できない.
6. 二項分布や正規分布を理解し,これらの確率分布を用いて,母平均,母分散の推定と検定ができる.二項分布や正規分布を理解し,これらの確率分布を用いて,母平均,母分散の推定と検定が行え,工学分野での応用について自ら考えることができる.二項分布や正規分布を理解し,これらの確率分布を用いて,母平均,母分散の推定と検定が行え,工学分野での応用について例示することができる.二項分布や正規分布などの確率分布を用いて,母平均,母分散の推定と検定が行えない.

学科の到達目標項目との関係

本科到達目標 2-1 説明 閉じる
本科到達目標 3-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
応用数学では,前期にベクトル解析,後期に確率統計を講義する.
前期のベクトル解析では,空間における曲線や曲面に関する微分積分について取り扱う.
後期の確率統計では,確率,データの整理,確率分布,推定と検定などを取り扱う.
授業の進め方・方法:
応用数学では,数学的知識や計算手法を,専門工学に応用することを意識した内容理解をめざす.
授業では,配布プリントを中心に講義を進め,課題プリントを併用しながら,解説と演習を行う.また,適宜,授業内容を確認するための試験の実施や課題の提出を求める.ベクトル解析と確率統計に関する基本的な計算手法の修得と,各自で簡単な応用に取り組めるようになることをめざす.
注意点:
講義で取扱う内容は、配布する資料等に掲載している例題や演習問題を解くことで、理解を深められる.各自の自学(予習・復習)をを期待する.質問にはいつでも応じベクトルとその内積るので自由に来室されたし.(空き時間等は教員室入口の予定表に掲示)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトルとその内積 平面および空間ベクトルの成分表示ができ、基本的な計算ができる。
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。
2週 ベクトルの外積 ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。
3週 スカラー場とベクトル場
4週 勾配
5週 発散
6週 回転
7週 曲線
8週 〔中間試験〕
2ndQ
9週 線積分 極座標に変換することによって2重積分を計算することができる。
10週 曲面
11週 面積分
12週 ガウスの発散定理
13週 ストークスの定理
14週 ベクトルと複素数
15週 〔前期末試験〕
16週 答案返却・解答,授業のまとめ
後期
3rdQ
1週 確率の定義/確率の基本性質 いろいろな確率を求めることができる。余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解している
2週 期待値/条件つき確率と乗法定理 条件付き確率を求めることができる。確率の乗法定理、独立事象の確率を理解している。
3週 事象の独立/反復試行 いろいろな確率を求めることができる。余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解している。
4週 ベイズの定理/いろいろな確率の定理 いろいろな確率を求めることができる。余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解している。
5週 度数分布/代表値 1次元および2次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差・相関係数・回帰曲線を求めることができる。
6週 散布度/母集団と標本 1次元および2次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差・相関係数・回帰曲線を求めることができる。
7週 相関/回帰直線 1次元および2次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差・相関係数・回帰曲線を求めることができる。
8週 〔中間試験〕
4thQ
9週 確率変数と確率分布/二項分布
10週 正規分布/二項分布と正規分の関係
11週 統計量と標本分布/いろいろな確率分布
12週 母平均の区間推定/母分散の区間推定
13週 仮説と検定/母平均の検定
14週 母分散の検定/独立性の検定
15週 〔後期末試験〕
16週 答案返却・解答,授業のまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3後16
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3前1
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
2重積分を累次積分になおして計算することができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3前2
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3前9,後1
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3後2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合9500005100
基礎的能力9500005100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000