有機化学基礎

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 有機化学基礎
科目番号 0013 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ハート/基礎有機化学(三訂版),参考図書:Study guide and solution manual -Organic chemistry: A short course-
担当教員 大島 賢治

到達目標

 1. 有機化合物の定義ができ,身の回りにある物の中から例示できる
 2. 構造式,立体構造の表示ができる
 3. 炭化水素の基本的な命名ができる
 4. アルカン,アルケン,アルキン,芳香族化合物の構造の違いを説明できる
 5. 代表的な官能基と該当する代表的な化合物を一致させて例示できる
 6. アルコール,アミン,カルボン酸の特徴的な性質を説明できる
 7. エステルの構造,生成反応,ケン化の反応式が書ける
 8. アミドの構造式が書ける
 9. 鏡像異性体(対掌体)の立体的表示ができる。
 10. 不斉炭素のR-S表示ができる
 11. 光学活性を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 有機化合物の構造式と名称を一致させて正しく書くことができる。有機化合物の構造式と名称を一致させて正しく書くことができる。有機化合物の構造式と名称を一致させて書くことができる。有機化合物の構造式を正しく書くことができない。
評価項目2 代表的な官能基と該当する代表的な化合物を一致させて例示でき,典型的な性質を説明できる。代表的な官能基と該当する代表的な化合物を一致させて例示でき,典型的な性質を説明できる。代表的な官能基の典型的な性質を説明できる。代表的な官能基の典型的な性質を説明できない。
評価項目3 有機化合物の構造について,立体的表示および命名ができ,性質と一致させて説明できる。有機化合物の構造について,立体的表示および命名ができ,性質と一致させて説明できる。有機化合物の構造について,立体的表示および命名ができる。有機化合物の構造について,立体的表示および命名ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 有機化合物の構造と名称・典型的な性質について学ぶ。また立体構造についても学ぶ。これらは生体内反応の理解や,新しい素材・機能性化合物の開発,既存の物質の性質の理解と改良など,生物化学に関するモノ作りや原理の理解の基礎となる。
授業の進め方・方法:
 教科書と板書により講義を進める。教科書は高専の低学年や米国でも多くの高校において採用される平易なものであるが,有機化学の基礎を全て網羅しており,長年の定評のあるものである。フルカラーの写真や図も豊富であり,理解の助けになるであろう。1年次は各章の導入部分を理解し,4年次にその反応原理について理解を深める。 教科書の問題の解答集は図書館に置かれているので,利用されたい。
(事前学習)授業計画の授業内容および到達目標を確認の上,教科書の該当箇所に目を通しておくこと。
(事後学習)板書と教科書から要点をノートに整理してまとめる等によって,内容の深い理解に努めること。
注意点:
 有機化学は多くの単純で容易な項目から成り立っているが,平易なことの学習を後に残してしまうと,課題は非常に大きくなってしまう。講義の第1回と2回目の講義に復習を多く含んでいるのは,これらの項目が今後の学習をうまく進めるためのカギだからである。各項目をきちんとマスターして進むこと。そのためには,化合物の構造式や反応式を「理解しながら何度も手で書いて」,名称と関連させて学習することが大事である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 有機化学とは何か, 結合と構造1 到達目標1, 2
2週 結合と構造2 到達目標2
3週 原子と分子の軌道モデル 到達目標2
4週 アルカン 到達目標2, 3
5週 アルケン 到達目標4
6週 アルケンとアルキン 到達目標4
7週 芳香族化合物1 到達目標4
8週 中間試験
4thQ
9週 芳香族化合物2 到達目標4
10週 アルコール,フェノール、エーテル 到達目標5, 6
11週 アミン 到達目標5, 6
12週 カルボン酸、カルボン酸誘導体 到達目標5, 6
13週 アルデヒド、ケトン
到達目標5, 6
14週 アルデヒド、ケトン 到達目標7, 8
15週 学年末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力200000020
専門的能力800000080
分野横断的能力0000000