分析化学II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 分析化学II
科目番号 0076 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:東京教学社「分析化学の基礎/基礎編」、参考書:丸善「クリスチャン分析化学Ⅰ」
担当教員 濱邊 裕子

到達目標

1.酸塩基平衡について説明できる。
2.水溶液のpH計算ができる。
3.緩衝作用および代表的な緩衝溶液の調製方法を説明できる。
4.中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。
5.錯生成平衡について説明できる。
6.キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。
7.沈殿生成反応について説明できる。
5.錯生成および錯生成平衡について説明できる。
6.キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学量論および化学平衡の一般概念を十分理解し、必要な計算ができる。化学平衡の一般概念を理解し、基本的な計算ができる。化学平衡の基礎的事項を理解できない。
評価項目2酸塩基平衡、酸塩基滴定の原理を十分理解し、溶液中の物質の濃度やpHの計算ができる。酸塩基平衡、酸塩基滴定の原理を理解し、溶液中の物質の濃度やpHの計算ができる。酸塩基平衡、酸塩基滴定の基礎的事項を理解できず、溶液中の物質の濃度やpHの基本的な計算ができない。
評価項目3沈殿による物質の分離方法について十分理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。沈殿による物質の分離方法について理解できず、化学量論から沈殿量の計算ができない。
評価項目4錯形成反応と滴定について十分理解し、金属イオンの濃度計算ができる。錯形成反応と滴定について理解し、金属イオンの濃度計算ができる。錯形成反応と滴定について理解できず、金属イオンの濃度計算ができない。
評価項目5講義に積極的に参加し、課題を期限内に提出することができる。また、自学自習を行い、配布資料や質問を通して疑問点を解決することができる。講義に参加し、課題を期限内に提出することができる。また、自学自習に取り組むことができる。講義に参加できず、課題を期限内に提出することができない。また、自学自習に取り組むことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
分析化学は、様々な物質を同定し定量する化学分析法を提案する化学分野です.本科目では、溶液内の化学反応を定量的に扱う方法(具体的に酸塩基,錯生成)について学習します.
授業の進め方・方法:
本講義では、テキストに従い下記の授業項目について講義中心に進めます.自学自習として演習問題も適宜配布します.
なお、3年までに修得した化学の基礎知識があることを前提に講義をすすめます.
評価は、課題20%、期末試験80%で評価します.
注意点:
* 講義前に予習し、講義後に章末問題を自ら解くこと
* 分析化学の教科書・演習書は多数出版されています.書店や図書館で探してください.
* 近年は分析技術が飛躍的に向上していますが、基本は古典的に存在する方法ですので、基礎的な理論の重要性を理解してください.
* 疑問に思うことは自ら調べ、また、質問に来てください.質問はいつでも受け付けます.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 分析化学とは
分析データの取り扱い
2週 化学平衡
活量とイオン強度
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。
3週 酸塩基平衡1
酸塩基反応の予測とpH計算1
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基のpHの計算ができる。
4週 酸塩基反応の予測とpH計算2 弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。
5週 酸塩基滴定および滴定曲線 中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。
6週 酸塩基化学種の分布
多塩基酸、多酸塩基溶液の化学種の分布
酸塩基化学種の分布、多塩基酸、多酸塩基溶液の化学種の分布について説明できる。
7週 緩衝溶液
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 錯体生成反応 錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。
錯体の生成について説明できる。
10週 錯生成平衡 錯生成平衡について説明できる。
金属錯体の安定性について説明できる。
11週 キレート滴定 キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。
12週 沈殿生成反応 沈殿生成反応について説明できる。
13週 沈殿滴定・重量分析 沈殿による物質の分離方法について理解し、必要な計算ができる
14週 演習
15週 前期定期試験
16週 答案返却・解説・まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4前2,前3,前7
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4前5,前6,前7
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。4前4,前5,前6,前7
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。4前11,前12
錯体の生成について説明できる。4前12,前13
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4前9,前10
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4前9,前10
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4前5

評価割合

試験課題相互評価合計
総合評価割合80200100
基礎的能力4010050
専門的能力3010040
分野横断的能力100010