概要:
私たちの身の回りのモノは,様々な材料を組み合わせて造られている.そして,その材料の多くは,化学的に合成されたものである.新たな材料の開発は,多くの工業製品の性能や安全性を向上させてきた.本科目では,代表的な無機材料と高分子材料の合成方法と性質を学習する.
*実務との関係
この科目の第1週から第7週は、企業で無機材料の開発を担当した教員がその経験を活かし,無機材料の合成と性質について,第9週から第15週は、独立行政法人で生分解性高分子の微生物合成を担当していた教員がその経験を活かし、高分子材料の合成と性質について,講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
本科目は,講義形式で行う.教科書は特に使用しない.必要に応じて資料を配布する.
本科目は,前半(中間試験前)に、無機材料の合成方法・化学的性質を扱い,後半(中間試験以降)に、高分子材料の合成方法・化学的性質,および材料としての応用を扱う.
注意点:
配布された資料を読むだけでなく,図書館やWEB等で関連する文献を調べ,内容の理解に努めること.
疑問は放置せずに自ら答えを見出すように努めること.対応できる範囲で,質問はいつでも受けつける.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 高分子化合物がどのようなものか説明できる。 | 4 | |
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。 | 4 | |
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。 | 4 | |
重合反応について説明できる。 | 4 | |
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。 | 4 | |
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。 | 4 | |
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。 | 4 | |
基礎生物 | 酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。 | 4 | |
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。 | 4 | |
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。 | 4 | |
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。 | 4 | |
生物化学 | タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。 | 4 | |
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。 | 4 | |
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。 | 4 | |
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。 | 4 | |
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。 | 4 | |
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。 | 4 | |