物理数学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 物理数学
科目番号 AE1110 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 複素関数論の基礎、山本直樹、裳華房
担当教員 石田 明男

到達目標

1.複素数、複素関数…・複素数の計算ができる。・複素数や複素数の集合を複素数平面上に図示できる。・極形式やド・モアブルの公式を用いて代数方程式を解くことができる。・オイラーの公式を使うことができる。・複素関数を理解し、複素関数に関する計算ができる。
2.複素関数の微分…・複素関数が微分可能か調べることができる。・正則関数と特異点について理解し、関数が正則である領域を求めることができる。
3.複素関数の積分…・複素関数の線積分が計算できる。・コーシーの積分定理を用いて複素関数の積分が計算できる。・コーシーの積分公式を用いて複素関数の積分が計算できる。
4.級数展開と留数…・複素べき級数の収束半径を求めることができる。・複素関数の級数展開ができる。・留数、留数定理について理解し、それらを用いて複素積分の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複素数と複素関数に関して、発展的な内容を理解し、教科書の演習問題のような問題について説明することができる。複素数と複素関数に関する基本概念を理解し、教科書の例題や問題のような基本的な計算ができる。複素数と複素関数に関する基本的な計算ができない。
評価項目2複素関数の微分に関して、発展的な内容を理解し、教科書の演習問題のような問題について説明することができる。複素関数の微分に関する基本概念を理解し、教科書の例題や問題のような基本的な計算ができる。正則関数の性質に関する基本的な計算ができない。
評価項目3複素関数の積分に関して、発展的な内容を理解し、教科書の演習問題のような問題について説明することができる。複素関数の積分に関する基本概念を理解し、教科書の例題や問題のような基本的な計算ができる。複素関数の積分に関する基本的な計算ができない。
評価項目4級数展開、留数に関して、発展的な内容を理解し、教科書の演習問題のような問題について説明することができる。級数展開に関する基本概念を理解し、教科書の例題や問題のような基本的な計算ができる。級数展開に関する基本的な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
複素関数論について扱う。複素数、複素関数、複素関数の微分、複素関数の積分、級数展開、留数の基本概念とそれらの応用について学習する。
授業の進め方・方法:
授業項目は、教科書の単元に従って進める。授業は、基本事項を教員と学生で一緒に確認をした後、学生からの疑問に対してディスカッションをし、問題演習を行う。必要に応じて、授業時間外の予習、復習を指示し、その内容も含めて確認試験を単元ごとに実施し、定期試験と合わせて80点で評価する。
注意点:
今後、数学的概念を各自が自分で学習する必要性が出てきたときのために、その際に必要な姿勢や考え方を学んでもらうことも念頭に置いているため、授業中の疑問や意見などは積極的に発言し、一緒に授業を創り上げてもらいたい。
本単位は学修単位であり1単位につき30 時間の授業外学習が課される。積み重ね科目であるので、前回の授業内容の復習をして授業を受けること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実1変数関数、実2変数関数の微分 実1変数関数の微分積分や実2変数の微分に関する基本的な計算ができる。
2週 実2変数関数の積分 実2変数の積分に関する基本的な計算ができる。
3週 複素数、複素数平面 複素数の計算や複素平面上への図示ができる。
4週 ド・モアブルの公式、オイラーの公式 ド・モアブルの公式やオイラーの公式を使うことができる。
5週 複素関数(1) 複素関数や複素指数関数、複素三角関数について理解し、それらの問題を解くことができる。
6週 複素関数(2) 複素対数関数、累乗関数や多項式関数、有理関数について理解し、それらの問題を解くことができる。
7週 複素微分 複素微分可能について理解し、様々な判定方法を用いて微分可能性を調べることができる。
8週 正則関数と特異点 正則関数と特異点について理解し、関数が正則である領域を求めることができる。
2ndQ
9週 複素積分 複素関数の積分について理解し、複素線積分が計算できる。
10週 コーシーの積分定理 コーシーの積分定理について理解し、コーシーの積分定理、コーシーの積分公式を用いて積分が計算できる。
11週 級数展開 べき級数と収束半径、べき級数展開、ローラン展開について理解し、それらの問題を解くことができる。
12週 留数定理 留数、留数定理について理解し、それらを用いて積分の計算ができる。
13週 等角写像、一致の定理と解析接続 これまでに学習した内容に関連する発展的な内容を理解することができる。
14週 リウビルの定理と代数学の基本定理、最大値の定理 これまでに学習した内容に関連する発展的な内容を理解することができる。
15週 定期試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

確認試験、定期試験課題、ポートフォリオ合計
総合評価割合8020100
基礎的能力602080
発展的能力20020