ディジタル電子回路学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 ディジタル電子回路学
科目番号 AE1115 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 江村稔,高橋晴雄「パルス工学」コロナ社
担当教員 寺田 晋也

到達目標

この科目で次の事柄ができるように授業を行っていく.
①論理ゲート回路に関して,回路の解析や簡単な回路設計を行うことができる.
②ディジタルICやスイッチを用いた回路について原理と動作を説明できる.
③スイッチトキャパシタ回路の原理と動作を説明できる.
④D-A変換期,A-D変換器の原理と動作を説明することができる.

ルーブリック

評価項目理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1論理ゲート回路の動作と簡単な回路設計論理ゲート回路に関して,回路の動作を完全に説明でき,簡単な回路設計を行うことができる.論理ゲート回路に関して,回路の動作をある程度説明でき,簡単な回路設計を行うことができる.論理ゲート回路に関して,回路の動作を殆ど説明できなく,簡単な回路設計を行うことができない.
評価項目2ディジタルICやスイッチを用いた回路の原理と動作ディジタルICやスイッチを用いた回路について原理と動作を完全に説明できる.ディジタルICやスイッチを用いた回路について原理と動作をある程度説明できる.ディジタルICやスイッチを用いた回路について原理と動作を殆ど説明できない.
評価項目3スイッチトキャパシタ回路の原理と動作の説明,および出力電圧の導出スイッチトキャパシタ回路の原理と動作を完全に理解して,出力電圧を正確に導出できる.スイッチトキャパシタ回路の原理と動作をある程度理解して,出力電圧を導出できる.スイッチトキャパシタ回路の原理と動作を理解することが難しく,出力電圧を殆ど導出できない.
評価項目4D-A,A-D変換器などについて原理と動作D-A,A-D変換器などの殆どの回路について原理と動作を的確に説明できる.D-A,A-D変換器などの幾つかの回路について原理と動作ある程度説明できる.D-A,A-D変換器などの回路について,入出力波形について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ディジタル信号を処理する電子回路に関して,回路の解析や設計を行うために,ディジタル電子回路の基本概念を修得する.具体的には,論理ゲート回路,ディジタルICを用いた回路,スイッチを用いた回路,D-A,A-D変換器などについて解説する.これらの解説を通して,回路図を読む能力および回路解析や設計する能力を育成させる.
授業の進め方・方法:
主に,プロジェクタを中心に回路図を表示して動作を原理に基づいて説明している.年2回の試験の他に,レポートを実施して,学生の理解度を測っている.
注意点:
本科目は本科における電子回路や計算機工学の応用科目として位置付けられる.従って,電子回路や計算機工学で,これらの科目の講義内容について十分に復習して受講することが望まれる.
電子回路や計算機工学で,これらの科目の講義内容について十分に復習して受講することが望まれる.
本科目は放課後・家庭で60時間相当のレポートを課す.具体的には,小テストおよび定期試験の勉強で自宅学習を確保している.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,DTLと TTLによる論理回路 本科目で扱う内容について理解できる.
DTLと TTLによる論理回路について説明できる.
2週 トランジスタとMOSFETの違い
CMOS IC の NOT,NAND,NOR ,3 ステート CMOS バッファ
トランジスタとMOSFETの特徴の違いについて説明できる.また,CMOS IC の NOT,NAND,NOR ,3 ステート CMOS バッファについて説明できる.
3週 無安定マルチバイブレータ 無安定マルチバイブレータについて回路図と波形を用いて説明できる.
4週 単安定マルチバイブレータ 単安定マルチバイブレータについて回路図と波形を用いて説明できる.
5週 LTspiceによる回路シミュレーション1 LTspiceによって,基本的な回路のシミュレーションを行うことができる.
6週 LTspiceによる回路シミュレーション2 LTspiceによって,授業で扱った回路のシミュレーションを行うことができる.
7週 中間試験
8週 オペアンプを使った非反転増幅回路および,反転増幅回路,微分回路,積分回路 オペアンプの特徴および,オペアンプを使った非反転増幅回路および反転増幅回路について,入出力電圧の関係を導出することができる.
4thQ
9週 シフトレジスタや各種カウンタ1 シフトレジスタや各種カウンタ回路について,動作を説明することができる.
10週 シフトレジスタや各種カウンタ2 シフトレジスタや各種カウンタ回路について,動作を説明することができる.
11週 アナログスイッチ,スイッチトキャパシタ回路 アナログスイッチの必要性や動作方法について説明できる.また,スイッチトキャパシタ回路のメリットおよび動作方法について説明できる.
12週 D-A変換器 デジタル信号からアナログ信号へ変換する原理,および回路によって実現できる仕組みを説明できる.
13週 A-D変換器1 アナログ信号からデジタル信号へ変換する原理,および回路によって実現できる仕組みを説明できる.
14週 A-D変換器2 アナログ信号からデジタル信号へ変換する原理,および回路によって実現できる仕組みを説明できる.
15週 定期試験
16週 試験問題回答返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験定期試験レポート合計
総合評価割合304030100
基礎的能力0000
専門的能力304030100
分野横断的能力0000