応用数学Ⅰ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 応用数学Ⅰ
科目番号 10057 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高遠節夫他「新確率統計」大日本図書,高遠節夫他「新確率統計問題集」大日本図書/参考図書:田代嘉宏他「確率と統計要論」森北出版
担当教員 樋口 勇夫

到達目標

(1)確率の基本的概念を学習し,さらに確率の基本的性質を理解し、計算できるようになる.
(2)確率分布(離散型と連続型)とその特性値を理解し,計算できるようになる.
(3)標本抽出の方法について理解し,状況に応じて使い分けることができる.
(4)推定と検定のさまざまな手法を理解し,計算できるようになる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
確率の基本的概念とその計算確率の基本的性質を用いた確率の計算ができる.確率の基本的性質を理解できる.確率の基本的性質を理解できない.
確率分布とその特性値確率分布について理解でき,その特性値について計算できる.確率分布について理解できる.確率分布について理解できない.
標本抽出状況に応じて標本抽出の方法を使い分けることが出来る.標本抽出の方法について理解できる.標本抽出の方法について理解できない.
推定と検定推定と検定のさまざまな手法を理解し,実際に推定や検定を行うことができる.推定や検定に用いる統計量の計算ができる.推定や検定に用いる統計量の計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用する能力 JABEE基準1(2)(c) 説明 閉じる
自主的,継続的に学習する能力 JABEE基準1(2)(g) 説明 閉じる
数学、自然科学の力を身につける 大分高専学習教育目標(B1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
実験や調査によって得たデータを整理して意味のある結論を引き出すには統計・確率の考え方が必要である.また,工学に限らず,日常的な生活の中で色々なデータが提供されていることが多い.本授業において,実社会で必要となる統計・確率の理論と実践法を学習する.
授業の進め方・方法:
総合評価60点以上を合格とする.

再試験:不合格者に対して再試験を実施する.
注意点:
履修上の注意:予習・復習をしておくこと.特に復習に時間を十分にかけること.

自学上の注意:予習は,授業予定範囲の教科書を読んでおくこと.理解に必要な数学は事前によく予習しておくこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1次元のデータと度数分布 データの整理ができる.
2週 各種統計量(平均,分散など) 統計用語の意味を理解し説明できる.
3週 回帰直線と相関係数 2次元のデータを整理できる.
4週 回帰直線と相関係数 回帰直線と相関係数の意味を理解し計算できる.
5週 確率の定義と基本性質 確率の定義や基本的考えを理解する.
6週 条件付確率と事象の独立 条件付確率を理解し,計算できる.
7週 反復試行の確率とベイズの定理 反復試行の概念を理解し,確率の計算ができる.
8週 確率変数と期待値・分散 期待値と分散の計算ができる.
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 前期中間試験の解答と解説
11週 離散型分布と連続型分布 離散型と連続型確率変数・分布を理解する.
12週 二項分布とポアソン分布 二項分布とポアソン分布を理解し,計算できる.
13週 正規分布と標準正規分布 正規分布を理解し,計算できる.
14週 指数分布とガンベル分布 指数分布とガンベル分布を理解し,計算できる.
15週 前期期末試験
16週 前期期末試験の解答と解説
後期
3rdQ
1週 2変量確率変数と同時確率密度関数 同時確率密度関数を理解する.
2週 標本の抽出と標本分布 母集団と標本の関係を理解する.
3週 カイ2乗分布,t分布,F分布 カイ2乗分布,t分布,F分布の定義を理解する.
4週 点推定 点推定量の性質,モーメント法,最尤法を理解する.
5週 区間推定法 区間推定法を理解する.
6週 母平均,母分散,母比率の推定 区間推定法により母数を推定できる.
7週 母平均,母分散,母比率の推定 区間推定法により母数を推定できる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間試験の解答と解説
10週 帰無仮説,対立仮説と棄却域 検定の意味と仮説を理解する.
11週 母平均,母分散の検定 母数の検定方法を理解し,計算する.
12週 母平均の差の検定,適合度検定 母平均の差と適合度検定を理解し応用ができる.
13週 分散分析法と実験計画法 分散分析法を理解し応用ができる.
14週 分散分析法と実験計画法 実験計画法を理解し応用ができる.
15週 後期期末試験
16週 後期期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力601575
分野横断的能力20525