科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 国語
科目番号 0027 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『精選 現代文B〔改訂版〕』(三省堂)978-4-385-72736-3、『新編古典B』(東京書籍)978-4-487-16509-4
担当教員 内田 凉子

到達目標

1.論理的文章の読解を通して、要旨や筆者の主張を把握し、それについて自分なりに考察することができる。
2.文学的作品の読解を通して、想像力や感性を磨き、心情を豊かにすることができる。
3.古典に親しむための教養を身に付け、伝統的な言語文化に興味・関心を持つことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安(可)
評価項目1論理の展開を十分に理解し、要旨を把握して、それに対する自分の意見を持つことができる。読解に必要な知識・語彙力を備え、文意を理解することができる。読解に必要な知識・語彙力をある程度備え、文意を少しは理解することができる。
評価項目2優れた表現に着目するとともに、表現の奥に潜む筆者の意図を考えることができる。場面や情景を想像し、人物の行動の意味や心情を理解することができる。場面や情景を少しは想像でき、人物の行動の意味や心情について考えようとすることができる。
評価項目3古典の面白さと意義を理解し、伝統的な言語文化に興味・関心を持つことができる。古典を学ぶための基本事項を理解し、古典に親しむ素地を作ることができる。古典を学ぶための基本事項を少しは理解し、古典に親しむ努力をすることができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
近代以降の様々な文章を読む能力を高めるとともに、物の見方、感じ方、考え方を深め、進んで表現し、言語文化への関心を深め、国語力の向上を図る態度や人間性を豊かにする態度を育てる。
古典においては、それぞれの時代背景や生き方に関心を持たせ、言葉の響きを味わいながら鑑賞する。
授業の進め方・方法:
1.新しい単元に入る時は、必ず読んでおくこと。
2.漢字テスト(20点満点)は毎回15点以上取れるようにすること。
注意点:
課題は、提出点(提出期限厳守)、内容点を成績に加味するので、必ず提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
随想『最初のペンギン』 導入・通読
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明
「最初のペンギン」が持つ意義について関心を持ち、筆者の問題意識を考えながら文章の論点を正確に把握する。

2週 同 各段落 読解
3週 同 各段落 読解
4週 同 各段落 読解
『竹取物語』より「天の羽衣」 導入

伝奇物語の紹介と鑑賞。
登場人物の心情を理解し、物語にこめられた当時の人々の慣習・宗教などを理解する。
5週 同 通読 全文読解
 
6週 同 全文読解 学習の手引き
7週 『枕草子』より「ありがたきもの」 導入 通読 読解 清少納言のものの見方、考え方や宮廷生活における立場などを読み取り鑑賞する。
8週 同 読解
小説『山月記』 導入 通読 感想


2ndQ
9週 前期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説  『山月記』 第一段落 読解 試験問題の解説及びポートフォリオの記入 漢語の多用、漢文調の文体を味わう。主人公の性格や心理を読み取る。
11週 同 第一・二段落 読解
12週 同 第二・三段落 読解
13週 同 第三段落 読解 『枕草子』より「雪のいと高う降りたるを」 読解  
清少納言のものの見方、考え方や宮廷生活における立場などを読み取り作品を鑑賞する。
14週
『方丈記』より 導入

「ゆく河の流れ」の紹介、基本主題「無常」について理解する。
15週 同「安元の大火」 通読 読解 筆者の的確な描写とそこに込められた思いを理解する。
16週 前期末試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入
後期
3rdQ
1週 『山月記』より 第四段落 読解 主人公の心理や性格を更に読み深め、人間存在や自意識の問題について考察し、主題に近づく。



2週 同 第四・五段落 読解
3週 同 第五段落 読解
4週 同 第六段落 読解 まとめ
5週 『源氏物語』より 導入 通読
「桐壺」 読解
紫式部が描く王朝絵巻に興味を持ち、作中の人物像や心情を味わう。

6週 同  
7週
「若紫」 通読 解説 鑑賞
8週


4thQ
9週 後期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説
「若紫」 続き
試験問題の解説及びポートフォリオの記入

紫式部が描く王朝絵巻に興味を持ち、作中の人物像や心情を味わう。

11週
12週 古典の窓④⑤
評論「恐怖とは何か」 導入 通読 第一段落読解
その後の若紫と『源氏物語』についての補足により、作品への興味を高める。
評論を読み、筆者の考え方や論の進め方を読み取る。
13週 同 第二段落 読解 
14週 同 第三・四段落 読解
15週 同 第四段落 読解  まとめ
16週 前期末試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入



モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2後12,後13,後14,後15
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2後12,後13,後14,後15
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2前1,前2,前3,前4,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。2前1,前2,前3,前4,前8,前10,前11,前12,後1,後2,後3,後4,後12,後13,後14,後15
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。2後12,後13,後14,後15
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。2前4,前5,前6,前7,前8,前14,前15,後12,後13,後14,後15
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。2前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14,後15
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2後12,後13,後14,後15
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2後12,後13,後14,後15
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2後12,後13,後14,後15
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2後1,後2,後3,後4,後12,後13,後14,後15
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2後1,後2,後3,後4,後12,後13,後14,後15
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2後12,後13,後14,後15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2前1,前2,前3,前4,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力4000002060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000