生物化学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 生物化学
科目番号 0044 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 生化学、鈴木紘一編(東京科学同人)【参考資料:ストライヤー生化学、Stryer著、入村達郎ら訳(東京化学同人);細胞の分子生物学、Alberts ら著 中村桂子ら訳(Newton Press)】
担当教員 高橋 利幸

到達目標

1)生物の構成分子(糖類、脂質、タンパク質、核酸など)に関する基本的な観点を理解できる。
2)生物の代謝のうち代表的な代謝機構の仕組みを説明できる。
3)生物の遺伝子発現とその応用利用について説明できる。
4)生物が恒常性を維持する仕組み(免疫機構)を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生物の構成分子と代謝機構の基本的な概念に加え、その生理的な意義を説明できる。生物の構成分子と代謝機構の基本的な概念を説明できる。生物の構成分子と代謝機構の基本的な概念の一部を説明できる。
評価項目2生物の遺伝子発現機構とその応用利用(遺伝子工学)の基本的な概念に加え、その生理的意義と工学的意義をそれぞれ説明できる。生物の遺伝子発現機構とその応用利用(遺伝子工学)の基本的な概念を説明できる。生物の遺伝子発現機構とその応用利用(遺伝子工学)の概念の一部を説明できる。
評価項目3生物が恒常性を維持する仕組みの基本的な概念に加え、その生理的意義を説明できる。生物が恒常性を維持する仕組みの基本的な概念を説明できる。生物が恒常性を維持する仕組みの概念の一部を説明できる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標・サブ目標との対応 2-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1)生物体がどのような物質から成り立っているのか、2)それらの物質が生体内でどのようにして合成・分解されるのか、3)またこれらの物質が生体システムの中でいかなる機能を営んでいるかということに関連した生物化学の基礎知識を身につける。
授業の進め方・方法:
1)教科書と授業中に配布する配布資料を中心に授業を行います。
2)授業の理解を確認するため、確認問題を実施します。
注意点:
1)基礎化学、科学Ⅱの生物系分野と関係する基本的内容をよく理解しておくこと。
2)課題レポートは提出期限日までに提出すること。
3)pH や化学物質の官能基の構造など生物反応にも関係する化学の基礎知識をよく理解しておくこと。
4)配布資料によく目を通し、復習に重点をおいて学習すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明および「細胞と生体内における pH」 生化学で何ができるのか、さらに生物の細胞の基本的な作りや細胞内における水分子や pH の作用を説明できる。
2週 糖(単糖類・二糖類・多糖類1) 単類の構造および性質を説明できる。
3週 糖(単糖類・二糖類・多糖類2) 単類の構造や性質に基づき、二糖類・多糖類の構造や生体内における働きを説明できる。
4週 脂質 単類の構造や性質に基づき、二糖類・多糖類の特生体高分子としての脂質の構造と性質を説明できる。
5週 演習1 基本的な細胞の構造、糖類や脂質に関して、その構造や働きを整理できる。
6週 アミノ酸とタンパク質 アミノ酸の構造、タンパク質の構造と機能を説明できる。
7週 ビタミンと補酵素 ビタミンと補酵素の機能を説明できる。
8週 演習2 アミノ酸、タンパク質、ビタミンと補酵素に関して、その構造や働きを整理できる。
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 酵素1 生体触媒の基本的な働きを挙げることができる。
11週 酵素2 生体触媒の基本的な働きを説明できる。
12週 酵素反応速度論1 酵素反応の特徴を挙げることができる。
13週 酵素反応速度論2 酵素反応の性質を説明できる。
14週 代謝(異化・同化)とエネルギー 代謝と高エネルギー化合物の機能を説明できる。
15週 演習3 酵素、代謝などに関して、その構造や働きを整理できる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 解糖系と TCA サイクル1 解糖系、TCAサイクルの代謝経路とその特徴を説明できる。
2週 電子伝達鎖 電子伝達の機構とその特徴を説明できる。
3週 脂質代謝 ヒトの体における脂質代謝の機構を説明できる。
4週 光合成 光合成の機構を説明できる。
5週 核酸 核酸の構造と性質を説明できる。
6週 遺伝子(DNA複製) DNAの複製(半保存的複製)の仕組みを説明できる。
7週 演習4 代謝、核酸、DNA複製などに関して、その構造や働きを整理できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 遺伝情報の発現(転写とタンパク質合成) 遺伝情報の発現としてのタンパク質合成の仕組みを説明できる。
10週 遺伝子発現の制御機構 遺伝子発現の制御機構を説明できる。
11週 遺伝子工学1 遺伝子操作の概要を説明できる。
12週 遺伝子工学2 遺伝子操作に必要な酵素や技術を説明できる。
13週 免疫の機構1 免疫による生体防御の仕組みを説明できる。
14週 免疫の機構2 生体防御を担う生体分子の特徴を説明できる。
15週 演習5 DNA複製、遺伝子発現、遺伝子工学、免疫機構などに関して、その構造や働きを整理できる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力100000313
専門的能力800000585
分野横断的能力0000022