前期講義は,建設構造物の設計に必要な木構造,鉄筋コンクリート構造,鋼構造に関する基礎的内容を理解する。後期講義は,擁壁設計の基本的な手法を理解するとともに,これまでに学習した許容応力度設計法を使用して実際に設計を行う。実務的なExcelの利用方法を修得する。
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3
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本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-d
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概要:
この科目は企業で建築設計に従事していた教員が、その経験を活かし、木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造などについて講義形式で授業を行う。
これまでに学んだ建設構造および情報処理に関する知識をもとに,構造物の設計,施工に必要とされる基本的かつ実務的な内容を修得する。
授業の進め方・方法:
前期は座学が中心,後期は演習が中心となる。前期は予習・復習ノートを作成し提出を義務づける。後期は,力学との関連を十分把握しながら,Excelを使った擁壁の設計手法を理解する。中間テストは前後期とも実施する。
注意点:
前期は,履修する内容が広範囲なため,十分な復習が必要である。後期はExcelを利用し設計書の作成を行うため,情報処理で履修したExcelの操作方法やVBAについて復習しておく必要がある。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、建築構造概論・橋梁事例 |
建築構造の木造。鉄骨造、鉄筋コンクリート造の概要について説明できる。
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2週 |
建築構造のなりたち |
各種構造の分類が説明できる。建築物に働く力と部材に生じる力の説明ができる。
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3週 |
木構造の性質 |
木材の性質や、部材の名称や接合方法について説明できる。
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4週 |
木構造の基礎と軸組 |
基礎と軸組を構成する部材の配置,名称や働きについて説明できる。
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5週 |
木構造の小屋組と床組 |
小屋組を構成する部材の配置,名称や働き,屋根形状について説明できる。床組を構成する部材の配置,名称や働きを説明できる。
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6週 |
鋼構造の材料 |
鋼等の金属材料の特性,建築物に用いられる鋼材の規格について 説明できる。
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7週 |
鋼構造の接合方法 |
接合の種類,方法,応力伝達の方法,接合要素の規格について説明できる。
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8週 |
中間試験 |
木構造の範囲での中間試験
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2ndQ |
9週 |
鋼構造の基礎、骨組 |
鋼構造の基礎の種類、ラーメン構造とブレース構造の構成部材とその名称,それらの働きについて説明できる。
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10週 |
鋼構造の各種仕上げ、鋼構造のバリエーション |
鋼構造の床組や耐火被覆、仕上げ方法ついて説明できる。軽量鋼や鋼管構造などについても説明ができる。
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11週 |
鉄筋コンクリート構造の特徴、材料について |
鉄筋コンクリートの構造の特徴と、鉄筋やコンクリートの特徴について説明ができる。
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12週 |
鉄筋コンクリート構造の基礎 |
地盤の構成や強さと関連させて,基礎形式について説明でき,杭の形式や種類,注意点について説明できる。
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13週 |
鉄筋コンクリート構造の躯体 |
柱や梁,スラブなど躯体の構成部材について配筋を含め説明できる。
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14週 |
鉄筋コンクリート壁式構造、鉄骨鉄筋コンクリート構造 |
鉄筋コンクリート造のバリエーションの概略について理解して説明ができる。
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15週 |
試験答案の返却・解説 |
試験において間違った部分を自分の課題として把握する。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
土擁壁工 |
擁壁の概説,種類(逆T擁壁)の概説について理解し,説明できる。
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2週 |
土擁壁工 |
擁壁の概説,種類(逆T擁壁)の概説について理解し,説明できる。
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3週 |
背面土圧 |
背面土圧の概略について理解し,説明できる。仮想背面,試行くさび法による土圧とクーロン土圧による計算方法について理解し,説明できる。
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4週 |
背面土圧 |
背面土圧の概略について理解し,説明できる。仮想背面,試行くさび法による土圧とクーロン土圧による計算方法について理解し,説明できる。
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5週 |
安定計算 |
滑動,転倒,支持力に関する安定計算について理解し,説明できる。
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6週 |
安定計算 |
滑動,転倒,支持力に関する安定計算について理解し,説明できる。
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7週 |
エクセルによる設計計算書の作成 |
Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
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8週 |
エクセルによる設計計算書の作成 |
Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
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4thQ |
9週 |
エクセルによる設計計算書の作成 |
Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
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10週 |
エクセルによる設計計算書の作成 |
Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
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11週 |
エクセルによる設計計算書の作成 |
Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
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12週 |
エクセルによる設計計算書の作成 |
Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
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13週 |
エクセルによる設計計算書の作成 |
Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
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14週 |
エクセルによる設計計算書の作成 |
Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
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15週 |
鉄筋コンクリー卜断面の作図 |
断面計算の位置と主鉄筋と継ぎ手,かぶりなど基本的用語について理解し,作図のうえ説明できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 製図 | 与えられた条件を基に設計計算ができる。 | 4 | 後14 |
設計した物をCADソフトで描くことができる。 | 4 | 後15 |
建築系分野 | 材料 | 建築材料の変遷や発展について説明できる。 | 3 | 前1,前5 |
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。 | 3 | 前1,前5 |
木材の種類について説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
傷(節など)について説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
耐火性について説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。 | 3 | 前5,前6 |
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。 | 3 | 前5,前6 |
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる。 | 3 | 前5,前6 |
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。 | 3 | 前5,前6 |
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。 | 3 | 前5,前6 |
構造 | 建築構造の成り立ちを説明できる。 | 3 | 前4,前8,前11,前12 |
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。 | 3 | 前4,前8,前11,前12 |
木構造の特徴・構造形式について説明できる。 | 3 | 前3,前4 |
木材の接合について説明できる。 | 3 | 前3,前4 |
基礎、軸組み、小屋組み、床組み、階段、開口部などの木造建築の構法を説明できる。 | 3 | 前3,前4 |
鋼構造物の復元力特性と設計法の関係について説明できる。 | 3 | 前7,前8 |
S造の特徴・構造形式について説明できる。 | 3 | 前7,前8 |
鉄筋コンクリート造(ラーメン構造、壁式構造、プレストレストコンクリート構造など)の特徴・構造形式について説明できる。 | 3 | 前11,前12,前13,前14 |
基礎形式(直接、杭)の分類ができる。 | 3 | 前9,前10 |
地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について説明できる。 | 3 | 前2,前7,前8,前11,前12 |
分野横断的能力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 3 | 後15 |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 3 | 後15 |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | 後15 |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | 後15 |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | 後15 |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 3 | 後15 |