到達目標
1.自然地理学の基本事項を理解し、それをもとに地域性について考察できる。
2.人文地理学の基本事項を理解し、それをもとに地域性について考察できる。
3.自然事象と人文事象を関連させた多面的・多角的な視点から地域性(地域の特徴)について考察することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 自然地理学の基本事項を理解し、それをもとに地域性について考察できる。 | 自然地理学の基本事項を理解している。 | 自然地理学の基本事項を理解していない。 |
評価項目2 | 人文地理学の基本事項を理解し、それをもとに地域性について考察できる。 | 人文地理学の基本事項を理解している。 | 人文地理学の基本事項を理解していない。 |
評価項目3 | 自然事象と人文事象を関連させた多面的・多角的な視点から地域性について考察することができる。 | 自然事象と人文事象を関連させることができる。 | 自然事象と人文事象の関連性を見出すことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本講義では、地理学全般の基本事項を具体例を通して学ぶとともに、地理学的な視点から地域を理解する力を養うことを目的とする。
地理学は自然的事象を対象とする自然地理学、人文的事象を対象とする人文地理学、そして自然や人文を網羅的に関連させ地域について考察する地誌学などの学問分野があるが、本講義ではこれらの分野を概論的に取り上げる。
自然を理解し、人々を理解し、地域を理解することは豊かな人生を歩む大きな財産になる。本講義はこのための知識や考察力を養う。
全体的なスケジュールは、地理学の考え方や視点、地図の基礎といった地理学の基礎から始まり、自然地理学、人文地理学の分野について学ぶ。
そして地域について全体的に理解する地誌学について特に事象間の関連性に着目する視点を意識して学ぶ。
授業の進め方・方法:
・スライドを用いて授業を進める。
・地理学は暗記する学問ではなく、考える学問です。その意識をもって受講すること。
・自分で調査を行い考察を行うレポートを課します。
・周りの人間に迷惑のかかる行為(私語など)は慎むこと。受講態度が劣悪な場合には、試験・レポートの結果に関わらず、単位を認めない。
・再試験は特別な場合を除いて行わない。
注意点:
・期末試験80%(前期40%、後期40%)、レポート20%(前期10%、後期10%)で評価をした上で60点以上を合格とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
地理学の考え方と学問分野の位置づけ |
地理学の考え方を理解できる
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2週 |
地図の基礎 |
地図の必要性を理解し、地図分析ができる
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3週 |
地図を読む |
地図を読む方法(読図)習得できる
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4週 |
地球の形成と地質年代 |
自然地理分野に必要な地質年代を理解できる
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5週 |
世界の主な大地形 |
営力による地形の形成、大地形の概要について理解できる
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6週 |
プレートテクトニクス |
大地形の形成に大きな影響をあたえるプレートテクトニクスについて理解できる
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7週 |
河川と海岸の小地形 |
小地形の概要について理解し、身近に存在する小地形を説明できる
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8週 |
扇状地と三角州 |
扇状地と三角州の地形的特徴を理解し、土地利用との関係を説明できる
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2ndQ |
9週 |
カルスト地形 |
カルスト地形の特徴を理解し、産業への影響について説明できる
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10週 |
大気のはたらき |
地球における大気のはたらきについて、大気大循環や気候への影響について理解できる
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11週 |
海洋のはたらき |
地球における海洋のはたらきについて、海流の概要と気候への影響について理解できる
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12週 |
世界の気候 |
大気や海洋の影響による世界の多様な気候について理解できる
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13週 |
日本の気候 |
大気や海洋の影響による日本の地域ごとの気候について理解し説明できる
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14週 |
火山と火山地形 |
火山の形成要因を理解し、火山地形や人々との関係性、火山災害について習得できる
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15週 |
地震と災害 |
地震の発生要因を理解し、地震災害とその種類ごとの特徴について習得できる
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
農業立地と農業地域区分 |
農業の立地条件と世界の多様な農業について理解し説明できる
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2週 |
工業立地論と様々な工業 |
工業立地論を理解し、グローバリズムにおける多様な工業について理解できる
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3週 |
資源とエネルギー |
工業や日常生活を支える資源とエネルギーについて理解できる
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4週 |
商業と観光業 |
商業と観光業の概要と問題点について理解し、地域振興やインバウンド観光への観光業の活用について考察できる
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5週 |
日本と世界の人口問題 |
日本と世界の人口問題の現状を理解し、今後の人口動態と社会の関係性について考察できる
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6週 |
都市の成立と都市問題 |
都市の成立と多様な機能都市について理解し、都市問題への考察を行うことができる
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7週 |
民族と宗教 |
世界の多様な民族と宗教を理解し、グローバリズムな視点で他地域をみることができる
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8週 |
利根川と醤油産業 |
利根川と醤油産業を事例として、自然と人文を関係させる地誌学的な視点を習得できる
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4thQ |
9週 |
瀬戸内海と造船業 |
瀬戸内海と造船業の発達を事例として、自然と人文を関係させる地誌学的な視点を習得できる
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10週 |
ヨーロッパの農業と食文化 |
気候の影響による農業の変化、そしてそれにともなう食文化の違いについて理解できる
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11週 |
インドの宗教と産業の変化 |
伝統的な文化と社会が産業によって変化する可能性を理解できる
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12週 |
アメリカ合衆国の産業と都市の発展 |
資源と交通との関係から産業・都市形成の過程を理解し、都市問題の発生について理解できる
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13週 |
アメリカ合衆国の移民と文化 |
外的要因による文化形成・変容について理解できる
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14週 |
福岡県の地誌:地域構造の変遷と福岡の成立 |
身近な地域を事例として、よりミクロな視点で地誌学的に考察する視点を習得できる
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15週 |
福岡県の地誌:筑後川の水害と産業 |
身近な地域を事例として、よりミクロな視点で地誌学的に考察する視点を習得できる
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。 | 3 | |
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | |
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。 | 3 | |
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。 | 3 | |
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。 | 3 | |
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。 | 3 | |
公民的分野 | 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。 | 3 | |
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。 | 3 | |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |