機械力学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械力学
科目番号 0163 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 書名:演習で学ぶ機械力学  著者:小寺忠・矢野澄雄  発行所:森北出版
担当教員 濱西 伸治

到達目標

(1)機械の動力学的問題に対しモデルを立てて、運動方程式を導出できること。
(2)導出した運動方程式から、固有振動数を計算できること。
(3)動的特性を説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実際の機械に対しモデルを立てて、運動方程式を導出できる機械の動力学的問題に対しモデルを立てて、運動方程式を導出できる機械の動力学的問題に対しモデルを立てて、運動方程式を導出できない
評価項目2実際の機械に対して導出した運動方程式から、固有振動数を計算できる導出した運動方程式から、固有振動数を計算できる導出した運動方程式から、固有振動数を計算できない
評価項目3実際の機械における動的特性を説明できる動的特性を説明できる動的特性を説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 機械工学に関する確かな基礎力を備えること。
JABEE D1 専門分野に関する工業技術を理解し、応用する能力

教育方法等

概要:
機械力学は、機械の運動あるいは動力学についての力学である。
授業の進め方・方法:
本講義では、動力学的問題のうち、主に振動を扱う。機械をモデル化して得られる1・2自由度系についてそれらの運動方程式・固有振動数の導出法、および、動的特性について学ぶ。また、演習によって実際の機械設計等に応用できる能力を身につける。
事前学習(予習):毎回の授業前までに、授業で行う内容と到達目標を考えて整理しておくこと
事後学習(復習):毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後の授業・演習へ活かす方法を考えること。
注意点:
機械力学の主体は力学である。従って、物理・工業力学・数学をしっかりと身につけておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 自由度と運動方程式 自由度が異なる系の運動を理解できる。
2週 バネとダッシュポットの意味 弾性・粘性が機械に及ぼす影響を理解で
きる。
3週 一自由度不減衰系の自由振動 運動方程式・固有振動数を導出し,動的
特性を理解できる。
4週 演習 上記の項目を用いた応用問題を解くこと
ができる。
5週 一自由度減衰系の自由振動 運動方程式・固有振動数を導出できる。
6週 調和外力・変位による強制振動 運動方程式・固有振動数を導出できる。
7週 中間試験
8週 二自由度不減衰系の自由振動 運動方程式・固有振動数を導出し,動的
特性を理解できる。
4thQ
9週 二自由度減衰系の自由振動 運動方程式・固有振動数を導出し,動的
特性を理解できる。
10週 演習 上記の項目を用いた応用問題を解くこと
ができる。
11週 調和外力・変位による強制振動 運動方程式・固有振動数を導出し,動的
特性を理解できる。
12週 弦の振動 運動方程式・固有振動数を導出できる。
13週 棒の縦振動 運動方程式・固有振動数を導出できる。
14週 棒の横振動 運動方程式・固有振動数を導出できる。
15週 演習 上記の項目を用いた応用問題を解くこと
ができる。
16週 週 期末試験の返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。4
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。4
運動の法則について説明できる。4
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。4
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。4
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。4
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。4
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。4
横波と縦波の違いについて説明できる。4
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。4
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。4
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。4
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3
仕事の意味を理解し、計算できる。3
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。3
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4
応力とひずみを説明できる。3
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
振動の種類および調和振動を説明できる。4
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
工作切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。3
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。3

評価割合

試験レポート課題ノート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合801010000100
基礎的能力801010000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000