概要:
化学プラントでは,原料から製品に至る過程で流体を輸送することが行われている。また,流体の加熱,冷却,蒸発などを行う際に熱交換器が使用されている。本講義では,様々な物理量の単位,流体の流動操作並びに熱移動操作を理解し,技術者としての専門基礎知識を習得することを目標とする。
授業の進め方・方法:
学生に教科書を中心とした予習を課し,講義では小テストおよび演習問題を解き,提出させる(個人の評価)。また,グループ(4~5人)による小テストおよび演習問題の確認を行い,グループごとに解答を提出させる(グループの評価)。個人学習とグループ学習の間に,前週の小テストおよび演習問題の返却を行い,解説を行う。
注意点:
試験の成績を50%,平素の小テストおよび演習の個人の評価25%およびグループの評価25%の割合で総合的に評価する。なお,グループの評価には学生自身が評価した個人の貢献度(80~12%)を加味する。
学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均、学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1. 化学工学の基礎(1)[1-2]:物理量とSI単位について学ぶ。 |
SI単位系の基本単位,誘導単位,接頭語を理解できる。
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2週 |
1. 化学工学の基礎(1)[1-2]:物理量とSI単位について学ぶ。 |
SI単位系と従来の単位系(絶対単位系,重力単位系)の違い,単位換算を理解できる。
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3週 |
2. 化学工学の基礎(2)[3-6]:物質収支,熱収支について学ぶ。 |
物理的操作の物質収支を理解できる。
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4週 |
2. 化学工学の基礎(2)[3-6]:物質収支,熱収支について学ぶ。 |
化学反応操作の物質収支を理解できる。
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5週 |
2. 化学工学の基礎(2)[3-6]:物質収支,熱収支について学ぶ。 |
物理的操作の熱収支を理解できる。
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6週 |
2. 化学工学の基礎(2)[3-6]:物質収支,熱収支について学ぶ。 |
化学反応操作の熱収支を理解できる。
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7週 |
3. 流動操作(1)[7-8]:流動の物質収支,流動のエネルギー収支や損失について学ぶ。 |
流動の物質収支を理解できる。
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8週 |
3. 流動操作(1)[7-8]:流動の物質収支,流動のエネルギー収支や損失について学ぶ。 |
流動のエネルギー収支や損失を理解できる。
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2ndQ |
9週 |
4. 流動操作(2)[9-11]:円管内の流速,流量,レイノルズ数,流動状態(層流,乱流) について学ぶ。 |
円管内の流速,流量を説明できる。
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10週 |
4. 流動操作(2)[9-11]:円管内の流速,流量,レイノルズ数,流動状態(層流,乱流) について学ぶ。
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円管内のレイノルズ数,流動状態(層流,遷移域,乱流)を説明できる。
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11週 |
4. 流動操作(2)[9-11]:円管内の流速,流量,レイノルズ数,流動状態(層流,乱流) について学ぶ。
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円管内,菅路の急拡大・急縮小の摩擦損失を説明できる。
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12週 |
5. 流動操作(3)[12-14]:流動に必要な所要動力について学ぶ。 |
所要動力の算出式,ポンプとモーターの総合効率,菅路の急拡大・急縮小,継手・弁の摩擦損失を理解できる。
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13週 |
5. 流動操作(3)[12-14]:流動に必要な所要動力について学ぶ。 |
流体輸送に必要な所要動力の算出方法を理解できる。
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14週 |
5. 流動操作(3)[12-14]:流動に必要な所要動力について学ぶ。 |
流体輸送に必要な所要動力の算出方法を理解できる。
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15週 |
6. 流動操作(4)[15]:流量測定の手法について学ぶ。 |
オリフィス計,ピトー菅,ローターメーターを説明できる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
7. 熱移動操作(1)[16-19]:伝導伝熱における熱移動について学ぶ。 |
フーリエの法則,平板状固体層の熱移動の基礎式を説明できる。
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2週 |
7. 熱移動操作(1)[16-19]:伝導伝熱における熱移動について学ぶ。 |
多重平板状固体層の熱移動の基礎式を説明できる。
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3週 |
7. 熱移動操作(1)[16-19]:伝導伝熱における熱移動について学ぶ。 |
円筒状固体層,多重円筒状固体層の熱移動の基礎式を説明できる。
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4週 |
7. 熱移動操作(1)[16-19]:伝導伝熱におけ る熱移動について学ぶ。 |
円筒状固体層,多重円筒状固体層の熱移動の基礎式を説明できる。
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5週 |
8. 熱移動操作(2)[20-24]:対流伝熱および熱交換器の設計について学ぶ。 |
熱伝達の基礎式,総括伝熱係数を説明できる。
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6週 |
8. 熱移動操作(2)[20-24]:対流伝熱および熱交換器の設計について学ぶ。 |
熱交換器の熱収支,対数平均温度,伝熱速度の基礎式を説明できる。
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7週 |
8. 熱移動操作(2)[20-24]:対流伝熱および熱交換器の設計について学ぶ。 |
二重菅式熱交換器の熱収支,対数平均温度,伝熱速度の基礎式を説明できる。
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8週 |
8. 熱移動操作(2)[20-24]:対流伝熱および熱交換器の設計について学ぶ。 |
熱交換器の設計方法,熱交換器の構造を説明できる。
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4thQ |
9週 |
8. 熱移動操作(2)[20-24]:対流伝熱および熱交換器の設計について学ぶ。 |
境膜伝熱係数の算出式を理解できる。
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10週 |
9. 熱移動操作(3)[25-27]:放射伝熱について学ぶ。 |
放射伝熱,二物体間の放射伝熱の基礎式を説明できる。
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11週 |
9. 熱移動操作(3)[25-27]:放射伝熱について学ぶ。 |
放射および対流の複合伝熱の基礎式を説明できる。
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12週 |
9. 熱移動操作(3)[25-27]:放射伝熱について学ぶ。 |
放射および対流の複合伝熱の基礎式を説明できる。
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13週 |
.熱移動操作(4)[28-30]:蒸発装置の物質収支,熱収支について学ぶ。 |
蒸発缶の物質収支と熱収支を理解できる。
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14週 |
.熱移動操作(4)[28-30]:蒸発装置の物質収支,熱収支について学ぶ。 |
蒸発缶の加熱面積,飽和水蒸気量の算出方法を理解できる。
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15週 |
.熱移動操作(4)[28-30]:蒸発装置の物質収支,熱収支について学ぶ。 |
蒸発装置の種類と構造を説明できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 2 | |
物質の流れと物質収支についての計算ができる。 | 3 | |
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。 | 3 | |
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。 | 3 | |
流れの物質収支の計算ができる。 | 3 | |
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。 | 3 | |
流体輸送の動力の計算ができる。 | 3 | |
熱交換器の構造、熱収支について説明できる。 | 2 | |
熱伝導による熱流量について説明できる。 | 3 | |
熱交換器内の熱流量について説明できる。 | 3 | |
放射伝熱について説明できる。 | 3 | |
蒸発装置について説明できる。 | 3 | |
蒸発缶の物質収支と熱収支の計算ができる。 | 3 | |