化学工学I演習

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 化学工学I演習
科目番号 0032 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 教科書:小島和夫他「入門化学工学」(培風館) 参考書:配布プリント
担当教員 土居 俊房

到達目標

【到達目標】
1.SI単位を用いた計算ができる。 2.物質収支,熱収支の基礎計算ができる。
3.流動の物質収支,流動のエネルギー収支の計算ができる。
4.円管内の流速,流量,レイノルズ数を計算でき,流動状態(層流,乱流)の判断ができる。
5.流動に必要な所要動力を計算できる。 6.伝導伝熱における熱移動の計算ができる。
7.熱交換器の構造,熱移動,熱収支を説明でき,基礎設計ができる。
8.蒸発装置の構造を説明でき,物質収支,熱収支の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1SI単位系へ単位換算,複雑なプロセスの物質収支が計算できる。SI単位系へ単位換算,単純ななプロセスの物質収支が計算できる。SI単位系へ単位換算,単純ななプロセスの物質収支が計算できる。
評価項目2流速,流量,レイノルズ数,エネルギー収支・損失をもとに,複雑なプロセスの流体輸送の計算ができる。流速,流量,レイノルズ数,エネルギー収支・損失をもとに,単純なプロセスの流体輸送の計算ができる。流速,流量,レイノルズ数,エネルギー収支・損失をもとに,単純なプロセスの流体輸送の計算ができる。
評価項目3伝導伝熱,対流伝熱,放射伝熱を計算でき,複雑な熱交換器,蒸発缶の基礎設計ができる。伝導伝熱,対流伝熱,放射伝熱を計算でき,単純な熱交換器,蒸発缶の基礎設計ができる。伝導伝熱,対流伝熱,放射伝熱,熱交換器,蒸発缶の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「化学工学Ⅰ」の講義で学んだ内容に関する演習に取り組み,講義内容の理解を深めて定着を図る。また,それを応用して問題を解く能力を習得する。
授業の進め方・方法:
 学生に教科書を中心とした予習を課し,講義では小テストおよび演習問題を解き,提出させる(個人の評価)。また,グループ(4~5人)による小テストおよび演習問題の確認を行い,グループごとに解答を提出させる(グループの評価)。個人学習とグループ学習の間に,前週の小テストおよび演習問題の返却を行い,解説を行う。
注意点:
 試験の成績を50%,平素の小テストおよび演習の個人の評価25%およびグループの評価25%の割合で総合的に評価する。なお,グループの評価には学生自身が評価した個人の貢献度(80~12%)を加味する。
 学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均、学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. 演習(1)[1-2]:物理量とSI単位に関する演習を行う。 SI単位系の基本単位,誘導単位,接頭語を用い,記述することができる。
2週 1. 演習(1)[1-2]:物理量とSI単位に関する演習を行う。 SI単位系と従来の単位系(絶対単位系,重力単位系)の単位換算を計算できる。
3週 2. 演習(2)[3-6]:物質収支,熱収支に関する演習を行う。 物理的操作の物質収支を計算できる。
4週 2. 演習(2)[3-6]:物質収支,熱収支に関する演習を行う。 化学反応操作の物質収支を計算できる。
5週 2. 演習(2)[3-6]:物質収支,熱収支に関する演習を行う。 物理的操作の熱収支を計算できる。
6週 2. 演習(2)[3-6]:物質収支,熱収支に関する演習を行う。 化学反応操作の熱収支を理解できる。
7週 3. 演習(3)[7-8]:流動の物質収支,流動のエネルギー収支や損失に関する演習を行う。 流動の物質収支が計算できる。
8週 3. 演習(3)[7-8]:流動の物質収支,流動のエネルギー収支や損失に関する演習を行う。 流動のエネルギー収支や損失を計算できる。
2ndQ
9週 4. 演習(4)[9-11]:円管内の流速,流量,レイノルズ数,流動状態(層流,乱流)
に関する演習を行う。
円管内の流速,流量を計算できる。
10週 4. 演習(4)[9-11]:円管内の流速,流量,レイノルズ数,流動状態(層流,乱流)
に関する演習を行う。
円管内のレイノルズ数を計算し,流動状態(層流,遷移域,乱流)を判定できる。
11週 4. 演習(4)[10-11]:円管内の流速,流量,レイノルズ数,流動状態(層流,乱流)
に関する演習を行う。
円管内,菅路の急拡大・急縮小の摩擦損失を計算できる。
12週 5. 演習(5)[12-14]:流動に必要な所要動力に関する演習を行う。 所要動力の算出式,ポンプとモーターの総合効率,菅路の急拡大・急縮小,継手・弁の摩擦損失を計算できる。
13週 5. 演習(5)[12-14]:流動に必要な所要動力に関する演習を行う。 流体輸送に必要な所要動力を計算できる。
14週 5. 演習(5)[12-14]:流動に必要な所要動力に関する演習を行う。 流体輸送に必要な所要動力を計算できる。
15週 6. 演習(6)[15]:流量測定に関する演習を行う。 オリフィス計,ピトー菅の計算ができる。
16週
後期
3rdQ
1週 7. 演習(7)[16-19]:伝導伝熱における熱移動に関する演習を行う。 平板状固体層の熱移動を計算できる。
2週 7. 演習(7)[16-19]:伝導伝熱における熱移動に関する演習を行う。 多重平板状固体層の熱移動を計算できる。
3週 7. 演習(7)[16-19]:伝導伝熱における熱移動に関する演習を行う。 円筒状固体層,多重円筒状固体層の熱移動を計算できる。
4週 7. 演習(7)[16-19]:伝導伝熱における熱移動に関する演習を行う。 円筒状固体層,多重円筒状固体層の熱移動を計算できる。
5週 8. 演習(8)[20-24]:対流伝熱および熱交換器の設計に関する演習を行う。 総括伝熱係数を計算できる。
6週 8. 演習(8)[20-24]:対流伝熱および熱交換器の設計に関する演習を行う。 熱交換器の熱収支,対数平均温度,伝熱速度を計算できる。
7週 8. 演習(8)[20-24]:対流伝熱および熱交換器の設計に関する演習を行う。 二重菅式熱交換器の熱収支,対数平均温度,伝熱速度を計算できる。
8週 8. 演習(8)[20-24]:対流伝熱および熱交換器の設計に関する演習を行う。 熱交換器の基礎設計ができ,熱交換器の構造を説明できる。
4thQ
9週 8. 演習(8)[20-24]:対流伝熱および熱交換器の設計に関する演習を行う。 境膜伝熱係数を計算できる。
10週 9. 演習(9)[25-27]:放射伝熱に関する演習を行う。 二物体間の放射伝熱を計算できる。
11週 9. 演習(9)[25-27]:放射伝熱に関する演習を行う。 放射および対流の複合伝熱を計算できる。
12週 9. 演習(9)[25-27]:放射伝熱に関する演習を行う。 放射および対流の複合伝熱を計算できる。
13週 演習(10)[28-30]:蒸発装置の物質収支,熱収支に関する演習を行う。 蒸発缶の物質収支と熱収支を計算できる。
14週 演習(10)[28-30]:蒸発装置の物質収支,熱収支に関する演習を行う。 蒸発缶の加熱面積,飽和水蒸気量を計算できる。
15週 演習(10)[28-30]:蒸発装置の物質収支,熱収支に関する演習を行う。 蒸発装置の種類と構造を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。2
物質の流れと物質収支についての計算ができる。3
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。3
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。3
流れの物質収支の計算ができる。3
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。3
流体輸送の動力の計算ができる。3
熱交換器の構造、熱収支について説明できる。2
熱伝導による熱流量について説明できる。3
熱交換器内の熱流量について説明できる。3
放射伝熱について説明できる。3
蒸発装置について説明できる。3
蒸発缶の物質収支と熱収支の計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000