電気回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気回路Ⅰ
科目番号 0040 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 基礎からの交流理論(小亀英己・電気学会・オーム社)
【参考書】電気回路(Edminister,村崎憲雄訳・オーム社)
担当教員 青木 佳史

到達目標

①正弦波交流回路にて、フェーザを理解し、電圧・電流・電力の定常解の計算法を理解する。
②交流回路における有効電力,無効電力,皮相電力,力率の計算法を理解する。
③相互誘導回路を含む交流回路の電圧,電流の計算法を理解する。
④網目電流法,節点電圧法,テブナンの等価回路,重ねの理を用いた回路網の解析方法を理解する。

岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1交流回路の電圧・電流をフェーザで計算できること。理解度9割以上。交流回路の電圧・電流をフェーザで計算できること。理解度6割以上。交流回路の電圧・電流をフェーザで計算できない。理解度6割未満。
評価項目2有効電力,無効電力,皮相電力,力率の計算ができること。理解度9割以上。有効電力,無効電力,皮相電力,力率の計算ができること。理解度6割以上。有効電力,無効電力,皮相電力,力率の計算ができない。理解度6割未満。
評価項目4網目電流法、節点電圧法、テブナンの等価回路、重ねの理を用いて回路網の解析・電流の計算ができること。理解度9割以上。網目電流法、節点電圧法、テブナンの等価回路、重ねの理を用いて回路網の解析ができること。理解度6割以上。網目電流法、節点電圧法、テブナンの等価回路、重ねの理を適用し回路計算がない。理解度6割未満。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
抵抗、インダクタンス、コンデンサの電気特性を理解し、それらを組み合わせた場合の回路解法を習得する。
授業の進め方・方法:
授業は、教科書と板書を中心に行うので、各自学習ノートを充実させること。
演習においては周囲の者と相談しながら進めてよい。学生同士の積極的な議論により理解を深めることを期待する。
(事前準備の学習)電気基礎の講義内容を復習しておくこと。
英語導入計画:Technical Terms
注意点:
授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須なのはもちろんである。
演習においてはやや難易度の高い問題に挑むことがある。周囲と相談しながら進めてよい。
理解できない部分はそのままにせず,教員に質問すること。質問はTeams等で随時受け付ける。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 交流回路の復習 複素数を用いて交流回路を表現できる。
2週 位相推移器とブリッジ回路 位相推移器の原理とブリッジ回路の平衡条件を理解する。
3週 インピーダンスとアドミタンス インピーダンスとアドミタンスの相互変換ができる。
4週 並列共振 RLC並列回路の共振周波数を計算できる。
5週 共振回路のQ値 共振回路のQ値を計算できる。
6週 交流回路の演習1 交流回路の基本問題が解ける。
7週 交流回路の演習2 交流回路の応用問題が解ける。
8週 中間試験 中間試験
2ndQ
9週 中間試験の復習 中間試験の全問題を正答できる。
10週 有効電力と無効電力 有効電力と無効電力とは何かを理解し,説明できる。
11週 交流電力の加法性 交流電力の加法性を理解する。
12週 交流電力の測定 3電圧計法による交流電力の計算式を導出できる。
13週 交流電力の演習1 交流電力に関する基本問題を解ける。
14週 交流電力の演習2 交流電力に関する応用問題を解ける。
15週 期末試験
16週 フォローアップ授業 期末試験の解説を行い,前期の講義内容を総括する。
後期
3rdQ
1週 相互誘導回路の基礎 相互誘導回路の基礎式を理解する。
2週 交流回路での変成器 交流回路における変成器の
3週 T型等価回路 T型等価回路を適用した計算ができる。
4週 結合回路 結合回路の共振周波数を計算できる。
5週 理想変成器 理想変成器とは何かを理解し,説明できる。
6週 多巻線理想変成器 多巻線理想変成器を有する回路における電流,電圧を計算できる。
7週 相互誘導回路の演習 相互誘導回路の応用問題を解ける。
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 中間試験の復習 中間試験の全問題を正答できる。
10週 網目電流法 網目電流法を用いた計算ができる。
11週 節点電圧法 節点電圧法を用いた計算ができる。
12週 回路の諸定理 スター・デルタ変換,重ねの理,最大電流伝達定理を用いて回路網の分析ができる。
13週 テブナンの定理とノートンの定理 テブナンの定理とノートンの定理を用いた計算ができる。
14週 回路方程式の演習 回路方程式に関する応用問題を解ける。
15週 期末試験
16週 フォローアップ授業 期末試験の解説を行い,後期の授業内容を総括する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。3
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。3
理想変成器を説明できる。3
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。3
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。3
網目電流法を用いて回路の計算ができる。3
節点電位法を用いて回路の計算ができる。3
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。3
情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。3

評価割合

中間試験期末試験課題合計
総合評価割合200200100500
前期10010050250
後期10010050250