材料の力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 材料の力学Ⅱ
科目番号 0075 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 参考教材「材料力学 (JSMEテキストシリーズ)」,日本機械学会著.「生産加工入門」,古閑 伸裕 共著,コロナ社
担当教員 栗山 嘉文

到達目標

以下の項目を目標とする.
①はりの曲げ応力の理解
②各種の支持はりにおける断面2次モーメントの理解
③薄肉殻の理解
④熱応力の理解
⑤生産加工方法に関する理解

岐阜高専ディプロマポリシー:(D)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1はりの曲げ応力の応用問題を解くことができる教科書に記述してあるような,はりの曲げ応力を理解し,解くことができる教科書に記述してあるような,はりの曲げ応力を解くことができない
評価項目2断面2次モーメントを考慮したたわみに関して,その問題を解くことができる基本形状に対する断面2次モーメントの算出をすることができる.断面2次モーメントの計算ができない
評価項目3薄肉殻に関する応用問題を解くことができる.教科書に記述してあるような薄肉殻に関する問題を解くことができる.薄肉殻に関する問題を解くことができない
評価項目4熱応力に関する応用問題を解くことができる教科書に記述してあるような熱応力に関する問題を解くことができる熱応力に関する問題を解くことができない
評価項目5生産加工方法に関して各種加工方法について説明でき,必要に応じた加工方法を選択することが提案できる.生産加工方法に関して各種加工方法について説明できる生産加工方法に関して各種加工方法を理解できていない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料の力学は機械・構造物の設計における材料の強度計算に不可欠の学問である.第3学年に引き続き,材料の強度計算に必要な基礎理論と計算法について広く学習する.また,はり,軸の問題に関して,基礎式の導出過程および式の持つ物理的意味を詳しく学び,工学の広範な分野への応用力を育成する.
授業の進め方・方法:
第3学年で学んだ「材料の力学」に関する講義を継承し,その本質が理解できるように身近な事項を取り上げ,精選した問題について丁寧に解説する.
(事前準備の学習)材料の力学Ⅰの復習をしておくこと
一部の専門用語は英語で記載する.英語導入計画:Technical terms
注意点:
学生は,学んだ「材料の力学」が強度計算の上でどのように応用可能かについて問題意識を持って欲しい.授業内容は入門であるので,さらに教科書参考書等による自主的な勉学が望まれる.
授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 はりの曲げ応力 はりの曲げ応力に関する基礎”(教室外学習:2時間)はりの曲げ応力に関する演習”
2週 断面2次モーメント 断面2次モーメントの算出基礎”(教室外学習:2時間)断面2次モーメントに関する演習”
に関する演習”
3週 断面2次モーメントを考慮した場合のたわみ 断面2次モーメントを考慮した場合のたわみ(片持ちはり)の基礎”(教室外学習:2時間)片持ちはりのたわみに関する演習”
4週 断面2次モーメントを考慮した場合のたわみ 断面2次モーメントを考慮した場合のたわみ(単純はり)の基礎”(教室外学習:2時間)単純はりのたわみに関する演習”
5週 薄肉殻 薄肉殻の基本的な問題”(教室外学習:2時間)薄肉殻の基本演習”
6週 薄肉殻 薄肉殻の適用事例とその計算方法”(教室外学習:2時間)薄肉殻の応用演習”
7週 試験中間 中間試験の実施
8週 まとめ(ALのレベルC) 複合問題の実施”(教室外学習:2時間)応用問題に関する演習に関する演習”
4thQ
9週 機械材料の性質および試験方法 機械材料の性質やの解説”機械材料演習”
10週 熱応力 熱応力に関する基礎”(教室外学習:2時間)熱応力に関する基礎演習”
11週 熱応力 熱応力に関する応用問題”(教室外学習:2時間)熱応力に関する応用演習”
12週 生産加工(鋳造) 鋳造方法の利点と欠点”(教室外学習:2時間)鋳造方法の利点と欠点に関するまとめ”
13週 生産加工(溶接) 溶接方法の利点と欠点”(教室外学習:2時間)溶接方法の利点と欠点に関するまとめ”
14週 まとめ(ALのレベルC) 複合問題の実施”(教室外学習:2時間)複合問題に関する演習”
15週 生産加工(その他) 様々な生産方法に関しての利点と欠点”(教室外学習:2時間)様々な生産方法に関してのまとめ”
鋳造,溶接,生産加工などに関してLMSを用いた課題を解く
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。3後1
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3後1
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。3後2
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。3後2
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。3後3
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。3後4
工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。2後12
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。2後12
鋳物の欠陥について説明できる。2後12
溶接法を分類できる。2後13
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。2後13
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。2後13
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。2
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。2
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。2
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。2
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。2
切削工具材料の条件と種類を説明できる。2
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。2
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。2
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。2
材料機械材料に求められる性質を説明できる。2後9
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。2後9
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。3後9
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。3後9
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。3後9
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。3後9
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。3後9

評価割合

中間試験期末試験学外学習(LMS課題)合計
総合評価割合404020100
基礎的能力404020100