代謝工学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 代謝工学
科目番号 0068 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:菅原二三男 監訳 マクマリー生物有機化学Ⅱ生化学編 丸善。参考図書:村尾澤夫・荒井基夫共編 応用微生物学 培風館
担当教員 笈木 宏和

到達目標

1.生体内の代謝反応が酵素反応の組み合わせでできていることを理解する。
2.代謝反応により生体内でエネルギーが生じる仕組みを理解する。
3.各種生理活性物質の合成、分解メカニズムについて理解する。 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1評価テストの点数を8割以上取る評価テストの点数を7割以上取る評価テストの点数を6割以上取る
評価項目2授業にて数回演習問題を行ったものの評価を8割以上取る授業にて数回演習問題を行ったものの評価を7割以上取る授業にて数回演習問題を行ったものの評価を6割以上取る
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
人間をはじめとする生物が有している代謝反応や生体反応を順を追って理解する。生体内に存在する有機化合物が、酵素の作用によりどのように変化するかについて系統的に学ぶ。 
授業の進め方・方法:
教科書に沿って、講義を中心として行う。その基礎は「生物」、「酵素構造/反応工学」であり、生体内における有機/無機化合物の生体触媒「酵素」の作用によりおこる「代謝反応」について学ぶ。
授業内容は生物有機化学IIとパラレルの形で行うため、受講時には注意のこと。
レポートは授業終了後に出題し、各自解答の上提出する。主に授業内容の復習および補足となる。
注意点:


授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 全体内容のガイダンスを行う
2週 水素伝達系 水素伝達系について学ぶ
3週 TCA回路 TCA回路について学ぶ
4週 炭水化物の代謝I(解糖系) 解糖系について学ぶ
5週 炭水化物の代謝II(ATP生産量の計算、ペントースリン酸回路など) TP生産量の計算、ペントースリン酸回路などについて学ぶ
6週 食品の代謝I(アルコールの生産) アルコールの生産など、食品の代謝について学ぶ
7週 食品の代謝II(発酵食品の代謝メカニズム) 発酵食品の代謝メカニズムについて学ぶ
8週 内容のまとめ 内容全体のまとめを行う
4thQ
9週 脂質の代謝I(脂質の分解、ATP生産量の計算) 脂質の分解、ATP生産量の計算について学ぶ
10週 脂質の代謝II(脂質の合成・生分解性プラスチックなど) 脂質の合成・生分解性プラスチックなどについて学ぶ
11週 窒素化合物の代謝I(アミノ酸の代謝) アミノ酸の窒素代謝について学ぶ
12週 窒素化合物の代謝II(尿素回路) 尿素回路について学ぶ
13週 環境汚染・資源活用と代謝反応 環境汚染・資源活用と代謝反応について学ぶ
14週 難分解性化合物の代謝 難分解性化合物の代謝について学ぶ
15週 内容の総まとめ 内容全体のまとめを行う
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系生物化学単糖と多糖の生物機能を説明できる。1
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について理解している。1
グリコシド結合を説明できる。1
多糖の例を説明できる。1
脂質の機能を複数あげることができる。1
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。1
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を理解している。1
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを理解している。1
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を理解している。1
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。1
タンパク質の立体構造(一次・二次・三次・四次構造)について説明できる。1
酵素の構造と酵素-基質複合体について理解している。3
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について理解している。3
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を理解している。3
解糖系の概要を説明できる。3
クエン酸回路の概要を説明できる。3
電子伝達系におけるATPの合成を説明できる。3
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵・解糖)の過程を説明できる。3
各種の光合成色素の働きを説明できる。1
光化学反応の仕組みを理解し、その概要を説明できる。1
炭酸固定の過程を理解している。1
生物工学アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。3
食品加工と微生物の関係について理解している。3
抗生物質や生理活性物質とその微生物による生産について理解している。1
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて理解している。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力500000555
専門的能力400000545
分野横断的能力0000000