到達目標
ディジタルシステムを設計するHDLの基礎を学習し、verilog-HDLについて回路の設計法、文法、ツールの利用法を学習し、ツールとverilog-HDLを利用してFPGAデバイス上に回路を設計できるようになる.
具体的な目標を以下に示す.
①FPGAとは何かを理解する.
②回路設計に用いるverilog-HDLの概要ついて理解する.
③verilog-HDLの文法を理解する.
④階層設計の仕組みとverilog-HDLでの実現方法を理解する.
⑤設計ツールの利用法を理解する.
⑥IPの仕組みと利用法を理解する.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | FPGAとは何かを説明し,実際のFPGAを利用することができる. | FPGAとは何かを理解している. | FPGAとは何かを理解できない. |
評価項目2 | verilog-HDLについて説明しverilog-HDLのファイル構造を理解して簡単なファイルを作成できる. | verilog-HDLを説明できる. | verilog-HDLが何かわからない. |
評価項目3 | verilog-HDLの基本的な文法を利用して組み合わせ回路と順序回路が記述できる. | verilog-HDLの基本的な文法を利用して組み合わせ回路が記述できる. | verilog-HDLで回路が記述できない. |
評価項目4 | 階層設計を説明しverilog-HDLで階層設計の回路を記述できる. | 階層設計が何かを説明できる. | 階層設計が何かを説明できない. |
評価項目5 | 設計ツールを利用して回路を設計しFPGAに実装して動作確認できる. | 設計ツールを利用して回路設計ができる. | 設計ツールを利用できない. |
評価項目6 | IPとは何かを説明しIPを利用して回路を設計できる. | IPとは何かを説明できる. | IPが何か説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
verilog-HDLとFPGAを用いて回路を設計し,回路をFPGA上に構成して動作確認を行うための手法とverilog-HDLの文法を学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は,実際に設計ツールを使用して回路の設計と動作確認を行いながら進める.verilog-HDLの文法はC言語と似ている部分があるのでC言語をよく復習しておくとよい.
英語導入計画:Technical terms
注意点:
設計ツールを使った演習は課題として提出しなければならないため,締め切りまでに課題を完成するようにする.また,利用する設計ツールは無償で利用できるものであるので,自分の自由にできるコンピュータにインストールして環境を用意しておくとよい.
学習・教育目標: (D-2 情報・論理系)100%
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
HDL概要 |
HDLとは何か,FPGAとは何かを学習する.
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2週 |
開発環境準備と利用の基礎 |
実際に回路設計を行うためのツールの利用法を理解する.
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3週 |
verilog-HDL の基礎(値の表現と代入) |
verilog-HDLの文法としての値表現と代入の方法を理解する.
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4週 |
2種類の代入(ブロッキング代入とノンブロッキング代入) |
回路設計での特徴であるブロッキング代入とノンブロッキング代入およびデルタ遅延について理解する.
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5週 |
組み合わせ回路1(assign 文) |
assign文を利用した簡単な組み合わせ回路について理解する.
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6週 |
組み合わせ回路2(複雑な組み合わせ回路) |
三項演算子を用いた複雑な組み合わせ回路について理解する.
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7週 |
変数(wire と reg)の宣言と init 文 |
verilog-HDLでの2種類の変数であるwireとregについて理解する.
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8週 |
順序回路1(always 文とその中での文法) |
always文を用いた簡単な順序回路について理解する.
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2ndQ |
9週 |
順序回路2(複雑な順序回路) |
always文内での各種文法を利用した複雑な順序回路について理解する.
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10週 |
階層設計 |
階層設計とは何かとverilog-HDLで階層設計を実現する方法を理解する.
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11週 |
シミュレーション1 |
コンピュータ上で行うシミュレーションとは何か,およびシミュレーションで使用するツールの利用方法を理解する.
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12週 |
シミュレーション2(演習) |
実際にシミュレーションツールを利用して回路のシミュレーションを行う.
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13週 |
IPの利用方法 |
IPとは何かとIPの利用方法を理解する.
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14週 |
IPを利用した演習 |
IPを利用した回路を設計し,FPGA上に実現する.
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
期末試験返却とまとめ |
FPGAとHDLの利用についてまとめる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 電気 | 導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。 | 3 | |
電場・電位について説明できる。 | 3 | |
クーロンの法則が説明できる。 | 3 | |
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。 | 3 | |
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。 | 3 | |
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。 | 3 | |
ジュール熱や電力を求めることができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電磁気 | 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 | 3 | |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 | 3 | |
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。 | 3 | |
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 | 3 | |
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。 | 3 | |
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。 | 3 | |
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。 | 3 | |
静電エネルギーを説明できる。 | 3 | |
電子工学 | 電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題レポート | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 20 | 120 |
得点 | 100 | 20 | 120 |
| 0 | 0 | 0 |